吸血鬼(ヴァンパイア)🦇の正体 アドレノクロム🧪《考察》
コウモリやヒル、蚊のように人や動物など他者の血を生命の糧にし、その肉体は不老不死。
日光、にんにく、十字架に弱く、日中は棺のなかで眠る。
ほかにも
コウモリや霧に変身、心臓に木の杭で退治、血を吸い尽くさずに生かした人間も吸血鬼になるetc…
さまざまな設定、モチーフにてこのモンスターも多くの物語に愛されています。
そして、この正体に関しても沢山の説があります。
ドラキュラ(ドラキュリア)伯爵
ヴァンパイア伝説で1番有名なのはこのドラキュラ伯爵ではないでしょうか。
イギリス時代のアイルランド人の作家、ブラム・ストーカーの小説『吸血鬼ドラキュラ』(1897年)に登場します。
そのモデルとされているのが
ヴラド3世(ヴラド・ツェペッシュ)1431年 - 1476年没。
ツェペッシュとは(串刺し公)という意味で、約2万4千人の敵国であるオスマン帝国、トルコ兵を串刺しにして戦意を喪失させたという伝説が有名です。
ヴラド3世の父、ヴラド2世はハンガリー王国のドラゴン騎士団の団員に叙任され「ドラクル」竜公という意味で呼ばれ、ヴラド3世はその息子、~属するという意味で
「ドラキュラ(ドラキュリア、ドラクリア)竜公子」
と呼ばれることの方が多かったそうです。
現代では小説や映画の影響にて
ドラキュラ=悪魔の名
という印象になっていると思いますが、このように全く異なる事実も興味深くないでしょうか。
ヴラド3世本人の最後は戦死や暗殺とされています。
彼の父が敵により串刺しで亡くなったため、恐れられていたヴラド3世も弱点はおなじだと思われたのか。
もしくは自分の父がされたように復讐として、敵兵や犯罪者などの処刑方法を串刺しにした強い印象から、ドラキュラ本人も『串刺しにするべき』という皮肉も含まれたのかもしれません。
心臓に木の杭の由来もここでしょうか。
カーミラ
アイルランド人作家ジョゼフ・シェリダン・レ・ファニュが1872年に出したホラー小説の女吸血鬼。
モデルとなったのが
エリザベート・バートリー
1560年ハンガリー王国の貴族として生まれ、1614年54歳にて没。
もともと、通常ではない環境で育ったといわれ悪魔崇拝者だった叔父や色情狂だった兄弟などの影響か、エリザベート本人もかなりぶっとんだ、エキセントリックな人物だったそうです。
代表的なお話、モチーフは
アイアンメイデン(鉄の処女)
今でも多くの作品で使われる「エリザベート」の代名詞だと思われます。
エリザベートのターゲットは
「若い女性」
貴族でもあり、おおくの召使を「教養の教育」といい自室(拷問部屋)へと何人も連れ込み、楽しみながら残酷な「あそび」を行った。被害者は300人ほど。
数々の手法の一つとしてアイアンメイデンも使い、滴る血を浴びたという。
もしかすると「吸血」という確固たる認識はここからかもしれません。
ルスヴン卿
発表された作品としてはこの
『吸血鬼』(原題:The Vampyre)1816年ジョン・ポリドリが描いた作品が最古とされています。ゆえにルスヴンが吸血鬼の正体と言われています。
ただ、この作品は例えるならば「グリム童話」のように民間伝承を物語として形にした、というような印象です。
ですが吸血鬼というビジョンを確定的にしたのはこの作品で間違いはないようで、ヨーロッパ中に「ヴァンパイアブーム」を作った金字塔でありおおくの劇場にてヴァンパイア物語は演じられています。
ストーカーの「ドラキュラ」も影響はあったはずです。
ほかにも影響を受けたであろう作品として『吸血鬼ヴァ―二ー』という作品もある。
ジル・ド・レ(青髭)
かれも吸血鬼のモトと噂される人物ですが、少年への残忍性や黒魔術、錬金術といった奇行部分がピックアップされます。
吸血や弱点といった共通点は少ないですが、宗教観としてキリスト教の見立てから、ジャンヌダルクと共に魔女とおなじく悪魔祓いとしてあつかわれた可能性もあり、十字架が弱点なのは、キリスト教の普及が考えられます。
正体
ヨーロッパ各地で民間伝承がたくさんあります。
その中でもスラブ民族の伝承がヴァンパイア伝説としては『祖』のようで、4世紀ごろには既に吸血鬼の存在を信じ、血を飲み、銀を恐れるという言い伝えがありました。
古代ルーマニアは、古来からの宗教や文化がキリスト教やスラヴ民族と混ざりあい語り継がれていきます。
ここでもやはり感染症、ウィルス説が考えられます。
噛まれた人は吸血鬼になる。
世界中でウィルスという認識が分からなかった時代では謎の大量の
「死」
呪いや死神のような恐怖があったと思います。
いまのような情報が過多ではない時代は
「うわさ話」が一番のメディアです。
日本の妖怪や怪談も、世間への注意、警告として
うわさ話=伝承
があると思います。遊び歌「かごめかごめ」も、何かを後世に残すためとか…
これらもまた、別のお話にて。
血清
現代でも裕福層は成人病などの「病」に悩まされ続けること”むかしの”貴族たちならなおさらその改善策も少ないうえに、治療にも必死だったのではと思います。
そんな病の治療としての「迷信」がアフリカなどでは残っています。
「ニャオペ」
あまり日本では報道されませんが、アフリカの少し奥地にいくと女性ならほぼ確実と言っていいほど「集団レイプ」に合います。
楽しみがない(少ない)奥地ではそれがゲーム感覚のように日常的に行われていて(もちろん都市部ではない)近代化に協力的な部族の後ろ盾がないと瞬時に消されてしまいます。
その影響なのかはハッキリとは分かりませんが、
HIV(エイズ感染者)
が年々増える一方です。そして、その治療として「ニャオペ」という合成麻薬にはHIV治療薬が混ぜられていたりします。(効果があると風潮している)
「アルビノ(メラニン色素が無い、もしくは薄い状態で生まれてくる遺伝子疾患)」
といった迷信が現在でも言い伝えられていて、五体満足に、そして自由に生活できているアルビノ患者は非常に少ないです。
襲われて手足が切り取られたり、エイズを感染させられたりと、非常に悲惨で残酷な運命を辿っています。
つまり、このように人とは自身の命や苦痛には弱く、人(他人)には残酷になれる生き物でもあります。
もし、権力者が病気になり、金にも糸目をつけず、人としての道を踏み外すようなことになれば、エリザベートやジルの行為もただの過去の猟奇殺人鬼だっただけ、とは片づけられません。
血清という治療はヘビや蜘蛛、サソリなどの「毒」に特に効果があります。
ウィルスが毒のような認識だった可能性も十分にありえます。
昔からの「シャーマン」が統計学から薬草や、毒の血清も作っていたことでしょう。
血清を飲む、もしくはワクチン感覚で人の血液を飲む、という行為だったかもしれません。
それと、にんにくには殺菌効果があります。これも細菌の存在は当時分かっていないが、統計的に何かに効く、からきているのではないでしょうか。
アドレノクロム(Adrenochrome)
現代ではほぼ「都市伝説」のようになっているこの物質。
多くの資産家、貴族の間で噂がされていて、不老不死や若返りのような薬の一つとし、陰謀論オカルトマニアの間では流行りました。
2022年7月29日、同タイトルが映画化、さらに知名度があがったと思います。映画内では「麻薬」のように扱われていて、そのような効果もあるそうです。
簡単に「闇」部分も込めて説明すると
詳しくは同じnoteにて詳しくも面白く紹介されていました。敬意の念も込めて記載させて頂きます。⇓
つまり、エリザベート・バートリーが若い女性を、ジル・ド・レなどは若い少年をターゲットに、貴族、悪魔崇拝者たちのなかでは昔からカニバリズムも行っていた可能性もふくめ、統計的に、実質的に彼ら(彼女ら)知っていたのかもしれないということです。
このアドレノクロムは若返る可能性がある物質です。ヴァンパイアの不老不死とは、彼らの若さの秘訣とも言えないでしょうか。
まとめ
各国の伝承とおなじく、形而上的なものがすべての始まりである。
それがウィルスや細菌による謎の大量死。それらの対策、表現として悪魔のような存在を確立し、”言い伝う”ことで感染拡大を軽減していくしか方法がなかった。
そしてヴラドやエリザベートのような存在も、敵としてや権力者としての恐怖と悪魔が重なることになり、形容詞として悪魔、ヴァンパイア、魔女として比喩していたとも思います。
血清、ワクチンなどの治療から始まり、病的な様子が白い肌、日光に弱いのも色素性乾皮症だったかも。それが若返りという予期せぬ副作用があり、猟奇的に変貌した…
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これらが、ヴァンパイア、キョンシーという悪魔の正体と言えるのではないだろうか…