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お線香の話

短い話です。

その1

結婚してからずっと住んでいるマンションで、朝起きて、朝食などの支度をしていると、なんとなく空気が重くて澱みというか、視界が薄〜〜い灰味がかかったような色味に見えました。

なんか暗いかな?

怖いとかそういうのではなく変な感じだったので、お線香を焚きました。

面白いくらいすうっと明るくなり澱みも消えてサーーっと空気が晴れていきました。


その2

リビングと寝室、またキッチンと家事などしてウロウロとしていたとき。どこからともなくお線香の香りがしてきました。こういう時私は実家に電話をします。実家で何かあったかなと連想するからです。

電話をすると母親が出て、お線香の話をすると、

「ああ、それはあれだわ。昨日から、いつもの紫のお線香切らしてて、間に合わせで緑のやつであげてるんだよね・・・やっぱ紫のがいいって言ってるよねえ、、ご先祖さま」なるほど。

「それだね。紫のやつ買ってね!!」

翌日電話をしたら、紫のお線香を買って差し替えたそうです。


その3

その1と似たようなお話ですが、ある日から何となくリビングの空気がこもっていました。換気等しても改善せず(普段は改善します)。

配偶者が言いました。「線香でも焚くか」

お線香を焚くと、すーーーーーっと晴れて行きました。



それだけの話です。まあ・・・どれも7年とか10年前くらいのことで、まだ母は生前の元気な時で、私たち夫婦に息子が生まれる前のお話です。よくある話かなと思いますが思い出したので。

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