アートのわからない私がライブペインティングを観た感想
10/16,17に「OSAKA LAUGH&ART 2021」というイベントに行ってきた。お笑いと絵のイベント。
正直絵は「なんかこの絵は好きだな」というのはあるが全然わからない。特に抽象画はわからない。このイベントはお笑いライブを観に行ったようなものだ。
ただ、1Fの大集会室でライブが終わった後に3Fのアートフェスティバルにわざわざ足を運んだのは秋だったからか、最近デザインをやっている友人が増えたからか。。。まあ時間が空いたからだろう。
飾られている絵は、好きだなというものもあったし、何層も重ねた絵具を削って層が見えている作品はこんな技術があるのかと驚き楽しい時間だった。
ライブペインティング
観ていると、芸人のスマイルさんが突如マイクで話し出した。どうやらここで黒田征太郎さんと愛はズボーンさんがライブペインティングをするらしい。正直ライブペインティングというものもお二方も知らず、二組がその場で絵を描くんだなと思っていた。
愛はズボーンさんはバンドだった。静かな会場に響きわたるドラムやベースの演奏と歌声。そして黒田さんが大きなキャンパスに踊るように色を付け始めた。
まず、赤い絵の具を手に付けそのまま掌で色を付ける。筆を持ったかと思えば棒人間のようなものを描き始めた。顔は猫のような鼻やヒゲがある。
黒田さんは御年82歳、貫禄がある。事前にロゴを作られたり数々のアーティストとライブペインティングをしたりとすごいアーティストだと紹介があった。
ほうほう、一見幼稚園で描いたようなことのある感じだがこれがアートなのか。描く人が描くとすごいとなるのか。と思っていた。一方なんか描いてる姿が自由でいいなとも思った。
上乗せされる絵
次は棒人間(棒猫?)の周りに「イキテ」という文字を書いていった。今のご時世もあり、そういうメッセージがあるのか。と思っていったらその上から掌を使ってほぼ全面に色を付けたり、絵具の入った容器をキャンパスの上から逆さにし垂らしたり、ぞうきんを張り付けてはがしたりもう棒人間も文字も影も形もなくなった。何でもありだ。今はいろんな色の混ざり合った絵になった。
これで終わりではない、そのあとも「人」という文字を書いては、その上から〇を描いたりまたぞうきんを張り付けはがしたり、容器のふちを押し当てたり、どんどん上乗せされる色。うまく描くというより衝動的な動きに思えた。
こうして最終的には端の隙間に赤色が見え、大部分は緑のようなグレーのようないろんな色の混じった円がいくつもあり、中央には青のペンキの上から垂れ、たまにカタカナのイがある。そう、絵だけの描写をするのはとても難しい独創的な絵になった。
筆を使ってかいた棒人間も文字も書いてあったとはわからない、まったく違うものだ。おそらく最終的な絵だけ飾ってあったら、作成の仕方も何を表現したのかもわからなかっただろう。いつも通り「………うーーん」となって次の作品に行っていたはずだ。
絵のストーリー
絵にもストーリーがあるんだなと感じたのが今回の私の感想。人、生きてというメッセージ、その上に成り立った最終的な絵。直接描かれてはいないが、それらがキャンパスにないと描かれなかったあの絵。物語や人のストーリーは好きで、それによってその人の行動や発言に奥深さが出、より理解できる。それはアートも同じかもしれない。
絵は、何を表しているのかわかりやすいものしか分からなかった。今回黒田さんの作品の表現したものを理解できたわけではないが、過程を見たことによって少しは感じれた。(感じるは私の感覚のためここは言い切りで書かせてもらった。)絵もなんだかおもしろいかもしれない。