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Deep Researchツールを使ってみて(現状の所感)
AIツールの世界に足を踏み入れてかれこれ長いですが、「Deep Research」は、実用性という点で注視すべき機能かと思っています。Deep Researchとは、一歩踏み込んだ情報収集や洞察をAIに任せられる機能のことを指すことが多いようです。私は、ChatGPT ProとGoogle Geminiのそれぞれが掲げるDeep Research機能を使っています。思っていた以上に異なるリサーチ体験でした。
Google Geminiのネガティブな点から始めますが、GeminiのDeep ResearchではLinkedInなど、調査対象者の詳細な情報を取り込めないという点。たとえば「ある業界のキーパーソンがどんな経歴や実績を持っているのか」など、もう少し踏み込んだ知識をAIに扱わせたくても、結局は公開されている情報の寄せ集めにとどまってしまうのです。公開されている情報がない個人の場合、ほとんど調査できません。
おまけに、いわゆる“深い評価や示唆”はほとんど見当たらず、Webスクレイピングの要約を渡されて「どう使うかはあなた次第ね」と言われたような気持ちになることもありました。
一方、ChatGPT ProのDeep Researchはもう少し踏み込んだ感覚がありました。こちらは、調べたい対象者やトピックを指示すると、情報の整理に加えて「こんな視点もあるかも」「XXではこういった事例がある」など、ちょっとしたインサイトを提示してくれる印象が強いのです。さらに、有用なデータやレポートを引用してくることも多く、まるで自分専用のリサーチアシスタントが働いているように感じられました。この“考察が添えられる”ところに価値を見出しています。月200ドルという料金を個人で使うとなると、そのROIはケースバイケースだと思います。
「どうしても踏み込んだリサーチはいらない。ざっと情報だけ集められればいい」という場合には、正直Perplexity Proで十分だなと思いました。もともとPerplexityは素早い要約が得意で、必要な情報をサクッと整理してくれます。Deep Researchと銘打たれた機能がなくても、公開情報を追う程度の調査なら不満を感じることはありませんでした。
結局のところ、必要な深さがどれくらいか、リサーチ結果をどう活かすのか——そこが今回の選択の分かれ道になるように思います。個人レベルで「LinkedInの詳細な情報まで踏み込んで、しっかり考察してほしい」と願うならChatGPT Proが有力候補。一方で、手軽にざっと情報を拾いたいだけなら、Google GeminiやPerplexity Proといったツールでも十分でしょう。
ただ、もしもGoogle Geminiが、個人プロフィールの分析や情報の深堀りを今後サポートするようになれば、その利便性は大きく変わってくるかもしれません。
[2025/2/15 追記]
政治に少しでも関係しそうなことは調査できないのかな。以下のプロンプトは弾かれました。政治関係ではないので、かなりセーフサイドに倒しているように感じました。
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