ぜんぶ紙とペンでいいじゃん
プロ雑用です!
今日はデジタルとアナログの話だよ。
デジタルを捨てよう
極論ですが紙とペンがあれば、基本的にすべての作業はできます。効率が悪いとかそういうことを気にしなければ、紙とペンは最高です。少なくとも日本において、最も安価で手軽な道具でしょう。
仕事のデジタル化やデジタイゼーション、DXなどの言葉を見ない日はありませんが、デジタルにできることは、基本的にはアナログでもできます。ですから、デジタルについてあれこれ考えている暇があるなら、紙とペンで仕事をしたらいいのです。
コンピューターは人間の言語はわかりませんから、プログラミングはわざわざ人間の言葉を翻訳しなくてはいけません。人間なら言葉に多少の違いがあっても基本的な意思疎通は可能です。コンピューターに何かさせるより、紙とペンで人間に指示を出す方がよほど早いし簡単だし、それこそほとんどの人が実行可能です。
時間がかかる?何を言ってるんですか、プログラム書くより、ロボット作るより遙かに早いでしょ?デジタルなんて捨てていいのです。
アナログでできないことは、デジタルにもできない
では、なぜしきりにデジタル化をみなが叫ぶのか、危機をあおり立てるのか。といえば、その理由は大きく二つあります。一つは、ミスをしないこと。もう一つは、単純に速いことです。
指定通りに動作する
ミスをしないということはどういうことかと言えば、それは動作しているかぎりプログラムされた内容を永遠に正確に繰り返すことができるということです。もちろん、バグなどで意図しない挙動をしてしまうこともありますが、こういったバグも、基本的にはプログラムしている人間のミスである場合がほとんどです。絶対では無いですが、一般的な私たちの日常で使う程度のサービスや製品のプログラムは正確に物事を繰り返します。
人間はモチベーションや体調によってミスをすることもあります。職人と呼ばれるスーパープロフェッショナルになればミスの度合いは劇的に減りますが、それでもプログラムされた動作ほどの完璧さはありません。
超高速の計算能力
単純に速い、とは何の速さかといえば、計算能力を指します。人が扱えない単位の計算や複雑な方程式も瞬時に解くことができます。もちろん、扱うデータ量が多ければ、性能によって時間がかかったり無理な場合もありますが、一般のビジネスの現場でいわゆるビッグデータ(概ね数十〜百テラバイト以上)を扱う機会は多くはありません。
エクセルに入るような、10〜100万件程度のデータについて、ほとんどの処理はそれほど時間はかかりません。それ以下の1万件の計算を人間がやろうとすればとてつもない時間がかかってしまいます。
しかし、やれることには限りがある
上の二つの利点だけでも相当な利点ですが、人間のすべての仕事を代替するにはほど遠い現実があります。そもそもペンを握ることすらコンピューターはできない。そして正しい指示命令(プログラム)を与えなければ自律的に動くことすら無いのですね。
今でさえ、AIといえどもプロンプトに反応するだけで、自らの意思や思考を持っているわけではありません。意思をもち、思考することはまだ人間の領域です。
デジタルの限界に合わせてアナログを変える
では、何を考えれば、われわれはコンピューターをはじめとしたデジタル機器やサービスを使うことができるのかといえば、それは人が行っているアナログ作業のどこをデジタルに任せることができるのか。これは逆に言えばデジタル化できるようにアナログの作業を再設計する、ということです。
すべての作業をアナログからデジタルに代替できない以上、どこをデジタルに置き換えれば、アナログがより効率的になるのか、を考えて逆算的にアナログ側を変える必要がある。
そのときに特に問題になるのは、同じ作業をひとり一人が別々のやり方で行っている場合。インプットとアウトプットが同じでも、使っている公式が異なる、という状態です。
人の存在がボトルネックになる
偉い人が威張り散らして行動が変わるのは人間だけです。コンピューターにとって人間の存在に差異はありませんし、そんなことは思考しません。だから、デジタルにとってボトルネックは常にアナログな人間という存在です。
そうなのだから、もうデジタルは捨てて、アナログでいいじゃ無いですか。なんて言っても紙とペンは、デジタルツールやシステムと違ってどこでも簡単に手に入るわけですから。がんばろう、人間!!
というのは半分冗談(半分本気)ですが、アナログのプロセスの段階で、徹底的に効率化をできていないことは、デジタルにすると、効率が変わらない…のではなく、より悪化します。
デジタルの前にアナログを徹底的に見直すこと。それができない、やりたくないなら、デジタル化もDXもやらない方が世の中のためになります。というのも、そういう組織はいずれ消えていくからです。がんばってデジタルを避けていただいて、世の中の移り変わりに貢献してほしい。中途半端に生き残ってるのが一番よくない!変わらない勇気を持ち続けてほしいと思います。
今回はこんなところで。
それじゃ、また👋