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エフェクチュエーションの5つの法則、意味はわかるが、文化が違っていてその言い回しがいまいちピンとこない件を考えてみた

プロ雑用です!

弊社では月に一度、読書会を開いています。
その第一回目が6月だったのですが、その時の課題書籍は「エフェクチュエーション 優れた起業家が実践する5つの原則」でした。

とても納得度の高い「そうだよねぇ」と思う部分がたくさんあったのですが、最初からずっと気になっているのが、5つの法則の名前。なんか、しっくりこない、というかパッと見でわかんないんだよな、というのが引っかかってます。

言葉というのは文化と強く関係するので、言葉がしっくりこないと、それだけで理解のハードルあがっちゃうんですよね。なーんか、もっと日本的な、日本人がなるほどー、と思えるような表現にならんかなぁ、と思いました。

ということで、チャッピー(Chat GPT)と相談しながら、なんかもっと良い言い回しはないかなぁ、と探索してみました。今日はそんな話。


とりあえずチャッピーに聞いてみた

チャッピーに聞く前は、自分でも考えてみたのですが、結局ボキャブラリーが少ない頭ではあまり良いのが出てきませんでした。なのでチャッピー、頼りにしてるぜ!ということで、こんな投げかけをしてみました。あ、ちなみに課金してませんw

最初のなげかけがこれです。
とりあえず最初に褒めてくれるチャッピー有能。

出てきた解答は、まぁ、はい、そうだよねー、というどちらかというと要約みたいな感じの言い回しで、ちょっとイマイチでした。なので、追加で依頼してみます。

詩的な表現を取り入れたらどうなるかな?

詩的な表現が適切かわかりませんが、あまりに普通だと印象薄いですからね。
チャッピーなりの詩的表現をしてもらいました。その結果。

1.手中の鳥の原則 ➜ 足元の宝、未来の扉を開く
 ちょっと遠くなっちゃったかなぁ、という印象でいまいち。
2.許容可能な損失の原則 ➜ 小さな一歩、風に委ねて
 うーん、風に委ねては違うんじゃないかなぁ。風まかせっていう表現に近いのかなぁと思いましたが、流されすぎてるのではないかと感じました。
3.クレイジーキルトの原則 ➜ 織りなす絆、共に紡ぐ夢
 織りなす、はキルトに通じますが、なんだろう、ちょっと大げさかな。もう少し現実味があるほうがいいと感じました。
4.レモネードの原則 ➜ 逆境の雨、未来の虹を描く
 アメリカのことわざに「When life gives you lemons, make lemonade.」というものがあるそうで、これがこのレモネードの話につながってるのですが、これこそ最もピンと来ない言い回し。レモネード馴染なさすぎ問題。
 それでいうと、この表現は雨の多い日本っぽくて情景がパッと思い浮かぶので、個人的には一番気に入った表現でした。まぁ、それでもちょっと夢により過ぎてるかなぁとは思いましたが。
5.飛行機の中のパイロットの原則 ➜ 自らの翼で、未来の空を翔ける
 これは元の言い回しも、5つの中では一番わかり易いかなとは思っています。それで、チャッピーに考えもらったのは、もろに飛行機の印象に引っ張られてるなぁという感想。ちょっと意味も分かりづらくなっていると感じました。

ということで、4番目以外は他の候補をあげてもらいました。

とりあえずお礼は伝えてみるの大事w

再考してもらったものの、どれもしっくり来ないなぁ、と感じます。なので、更に追加で依頼しました。

もうちょっと具体的な表現ではどうか

とりあえずお礼は伝えますw

急に現実感あふれるというか、◯経の雑誌とかでよく見るような表現になってしまいました。詩的表現は消えてしまった。

率直に感想をお伝えて更に依頼。
わりとよくなった気もする。

ここまで来て、このやり取りを続けても良いものは出なそうだなぁーと思ったので、アプローチを変えてみました。

ことわざや慣用句にないかな

ことわざに似たようなものあるんじゃね?という問いかけ。

この中だと、4の「禍福は糾える縄の如し」はかなり近いのではないかと思いました。人生何が起きるかわからんけどもという意味でも共通します。
5の「運は天にあり、鎧は胸にあり」は上杉謙信の言葉ですね。この後に「手柄は足に」とも続きます。「運は天が決めるものだが、鎧を着るのは自分の意思」という意味でこれは確かに元の意味にかなり近いですね。

他3つは、なんかどれも惜しいけれどもピッタリという感じではないので、更に調べてもらいました。

「急がば〜」「二兎を〜」はちょっと違うかな。
3つ目はそのままといえばそのまま。しかししっくり来る感じではない。
「虎穴に〜」をめっちゃ推すやんw この中だと「七転び八起き」が一番近い感覚です。
「隣の花〜」はそれを言うなら「隣の芝生は青い」やろ、と思いましたが、あるんですねちゃんと。しらんかった…しかしネガティブな慣用句なので違うかな。「船頭多く〜」の”Crazy Quiltの柔軟性を裏からサポート”は全然意味がわかりませんw「雨降って〜」が一番近いけど、うーん。

どれもしっくりとは来ないので、ことわざや慣用句の他に故事なども含めて調べるようにお願いしました。

故事も追加で!

「隗より始めよ」がまさしくぴったりですね。
やはりことわざ慣用句には2の意味にピッタリなものは出てきません。
「塞翁が馬」は良さそうですが、意味的には4の候補「禍福は糾える縄の如し」と似ているのでダメかなぁ。2はなかなか難しいですね。
近い、近いけどなぁ。
逆に離れた気がする…

今までのをヒントに自分でも考えてみた

2と3に関してはこれ以上は出てこなさそうなので、これまでの事を踏まて私自身が考えた表現を、チャッピーに評価してもらいました。

まずは、2.許容可能な損失の原則から考えてみた

ふむふむ、なるほど。
なるほど〜、参考になる。

その後も何度か検証してもらい、ブラッシュアップしていきます。

意味としてはかなり良さそうになったので、今度はチャッピーにこの文章を短くシンプルにしてもらいました。

おお、だいぶ良くなったぞ。
チャッピーからもお墨付きをもらいました。

ということで、2.許容可能な損失の原則は「かすり傷を恐れず進め、その道が地図になる」というのが良いのでは、ということなりました。

3.クレイジーキルトの原則を考えてみる

クレイジーキルトに関しては、これまでのことを鑑みても上手いのが思いつかなかったので、キーワードを指定してチャッピーに考えてもらいました。

ながい!ということで短くしてもらいます。
それっぽくなってきた。

これをベースに、3つほど案を考えて、それをチャッピーに検証してもらいました。「縁を育み、多様性の森を共創せよ」に落ち着きました。

しかし、具体性がねぇとやたらと指摘してくるんですが、そこで、そもそもクレイジーキルト自体具体性に欠けるんじゃね?と指摘すると、

と回答してきました。おい、それなら具体性の指摘はいらんやろ!

プロ雑用なりの5つの原則

ということでまとめです。

1.手中の鳥の原則 ➜先ず隗より始めよ
新しい方法ではなく既存の手段を用いて、新しい何かを生み出すことという原義から、中国故事で「大きな事業や目標を達成するには、まず手近なところから始めるべき、まず自分が率先して動くべし」という意味のこの言葉がぴったりかと思いました。

2.許容可能な損失の原則 ➜かすり傷を恐れず進め、その道が地図になる
将来期待できる利益をベースに戦略を練るのではなく、どこまでの損失であれば許容できるのかを考え、それを上回らないように行動するという原義から。チャッピーも「リスクを恐れず行動し、未来を自らの手で切り開くという点が鮮明に描かれているため、非常に良い表現」と太鼓判を押してます。

3.クレイジーキルトの原則 ➜縁を育み、多様性の森を共創せよ
顧客や競合他社、協力会社、従業員などのさまざまな繋がりをパートナーと捉えて、一体となってゴールを目指していく、という原義から、最近流行りの共創や多様性という言葉を盛り込み、縁(えん)や森というイメージしやすい言葉を加えました。

4.レモネードの原則 ➜禍福は糾える縄の如し
アメリカのことわざ「When life gives you lemons, make lemonade.(人生がレモンを与えたときには、レモネードを作りなさい)」が意味する「失敗作に思えるものでも、視点を変えたりポジティブな捉え方をすることによって、新しい製品のアイデアになる」という原義から、ほぼ同じ意味合いの故事を引用。

5.飛行機の中のパイロットの原則 ➜運は天にあり、鎧は胸にあり
状況に応じて臨機応変な行動をすること、不測の事態に備え、外部環境の変化に対して柔軟に行動することが大切だという原義から、上杉謙信の言葉を引用。人事を尽くして天命を待つ、にも通じる、いまやれることに集中しようという謙信らしい言葉ですね。


ということで、海外から入ってきた考え方を、日本文化にローカライズするとどうなるか?ということを頭の体操的に、チャッピーにも協力してもらいながら考えてみました。
文化に馴染みある言い回し、表現のほうがより納得度は上がる気がしますが、どうでしたでしょうか?みなさんも自分なりにしっくりくる言葉を考えてみると面白いかもしれませんよ。

それじゃ、また👋

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