【麻雀】【Mリーグ】多井隆晴の不気味な麻雀

昨日はアベマズの試合があった。
一戦目は松本、二戦目は多井でトップ、3着。

松本の麻雀はオリ打ちあり大逆転ありの松本らしい若さと乱高下を感じさせた。
もとより真っ直ぐが持ち味なので、メンタルが安定すれば内川への振り込みのようなものは減っていくだろう。

前置きはいいとして、ニ戦目の多井には引いた。
リアルタイムで見られず、トレンドに多井が載っていたのでトップでも取ったかと思ったが、待てど暮せど見せ場なくオーラスへ。
これでもトレンドとは人気者やねと見ていると、噂の9s止めが起きた。

これはできない。
まず高宮にしか当たらず、当たっても着落ちの危険は全くない。
自身はラス親で当たっても素点が少し減るだけ、かつ9sは手で使えず、押していれば上がっていたとなれば目もあてられない。

これが止まるのは高宮の手を開けた状態で麻雀したときのみ、すなわち異常な能力で9sが当たりと確信したのかと思ったが、どうやら違ったらしい。
高宮の打点は5200以上、トップ以外許されない園田が振り込む可能性のほうが高いと見たオリだったと。
そのほうが自身が3着→2着になりやすいと。

ここに多井麻雀の恐ろしさ、不気味さが凝縮されている。
随分前からトップなし、毎回薄氷のラス回避でようやくトップが狙えそうなラス親、それも殆ど着落ちのない展開で、3着から2着に上がるためだけの選択を平然とやる。
溢れる経験から自分の判断に絶対の自身を持ち、あれほど目立ちたい癖に実利のためなら犬死を厭わない。

これを見せられると、経験とか、技術とか、読み合いでこの男に勝つのは無理だな、勢いしかないな、と嫌でも植え付けられる。
しかも一見地味ながら不気味さすら感じるこの技量は万人に伝わり、松本の大逆転以上に話題になり、結局人気も上がるのだ。
全く手のつけられない麻雀星人である。