今更乗る2サイクルについて奇譚なく語る
昨今の2st事情を語ろうと思う。
昨今の2stのイメージは「高級車、壊れる、維持難」がメインではないだろうか。
経験や現状を記す。もし誰かの参考になれば幸いである。
A 2stレーサーレプリカの現状の例
B 2stオフ車含めそれ以外の例
C 原付含めた2st(一部)
D 現行の2stの例
A 2stレーサーレプリカの現状の例(KR除く)
結論から言うと。今更買うものではない!!
現在往年の名車と呼ばれているレーサーレプリカ全てが高騰しています。特にNSRの中でもMC28という最終型の値段は、まともなら100万を優に超えます。
RGV-γもVJ23Aという最終型は高額で。VJ22型でも60万以上を覚悟しないといけません。
最後にヤマハのTZRですが1KT(2XT)、3MA、3XVですがちょっと他と異なる事情があるので順に話していきます。
まずNS系に関してですが、それ以前のNS250Rなどには省きます。あくまでもMC16~28までです。
MC16、俗にいう88以前のバイクです。値段も一番安く30万前後でも買えることがありますが古いのでかなりメンテ必要です。
88~89のMC18型は色々伝説が残されてますが実際はそんなに扱いきれないほどにピーキーではありません。値段も50万以上は必要になると思います。
次にガルアームのMC21。個人的に一番完成度の高いNSRだと思っています。値段も一気に上がって80万前後はまともな個体なら覚悟する必要があると思います。特にSEやSPモデルは高価になります。
MC28最終型はプロアームという片持ち式で100万以上する個体が多いです。中には、MC28のNSR250SPは300万以上が付くこともあります。
そんな高いNSRですがいいこともあります。まず圧倒的に値段は高いが維持が楽です。リプレイス品、社外品、海外パーツ含めて多数の純正外部品があり部品を得るのが楽です。
スズキのVガンマはVJ21~23Aまでありますが、3メーカーの中では一番個体がまともで値段も高くない傾向です。ですがそれでも今はこれでもすごく高いです。
VJ21型は維持するのもそこそこ大変になってきました。値段は30万~くらいで買えるのですが…難しいですね。
VJ22型は一番数が多いので30~120万前後と幅が広いです。初期型は安いのですが、排気デバイスを後期のモノに交換していないと脱落するというリスクがあるので注意が必要です。部品に関してはスズキは全体的に純正部品の供給が強いメーカーなので出るものが多いです。社外品も少ないですがありますのでその辺は安心できます。
VJ23Aは最終型で一番値段も高く、まともな個体は100万くらいします。こちらもVJ22型同様の部品供給が期待できます。
ヤマハのTZRは1KT~3MAまでが並列エンジン、3XVだけがV型エンジンです。(ガンマとNSRは全てV型)
1KTは30~50万円前後で買えると思います。2XTはかなり希少車で値段がバラバラです。部品に関しては販売台数が多かったのでそれなりに残っていますし、リプレイス品や海外品などの社外品も豊富です。
3MAは変わったバイクで後方排気のバイクです。値段は1KTと大体同じくらいです。SPモデルだけはちょっと高い傾向です。部品は昨今社外品が出てきておりなんとか維持できると思います。
3XVに関してはSTD、RS、SP、SPRと4モデルがあり値段差が大きいです。特にSPモデルとSPRモデルは高価です。
大体STDが60万前後、RSが80万前後、SPやSPRは100万以上くらいになります。
一番困ったのがこのモデルで3XVは今までの中で一番絶望的に部品がありません。まず社外部品が絶望的にありません。そのうえ、純正部品も多くが販売終了しております。また年式によって部品が違ったり、SPの部品やSPRの部品はSTDやRSとは全く違ったりします。維持は一番難しいです。また、ヤマハ全般に言えるんですが、純正部品は一番高価なメーカーになります。
買うならNSRが一番いいと思います。ですがどれも価格の高騰はさけられず今更買ってもOHや修理に追われることになると思います。
そのリスクや資金があるなら購入してもいいと思います。
B 2stオフ含めたそれ以外の例
全般的に相変わらず高騰してます。KDXもDTやTDR、CRMなどのオフ系も高いです。部品の供給も社外品がそこそこありますが、ここ致命傷の部品が純正含めてないこともあります。それなりに覚悟が必要ですね。
しかし、KHやマッハ系などのカワサキ車は社外部品もありお金はかかりますが維持はしやすいです。なお750SSや500SSは200万や300万する車両もざらにあります。スズキのGT380や750も社外部品もあったりなかったりしますが何とか維持できると思います。
個人的に今買うなら一番のオススメは29L系のRZ250やRZ250Rなど。社外、純正含め大量にありますし、R1-Zよりは手ごろですしでお勧めできます。
それでも高騰してることに変わりはありませんので、よほど好きでない限り手を出すべきではありません。
C 原付など含めた2st(一部)
NSR50、NS-1は社外部品もあり維持は余裕です。ですが車体の高騰はすさまじく50万くらいするのもザラにあります。
TZR50やTZR50R、TZM50Rは社外部品があるところないところがバラバラでNSR系に比べると少し苦労します。値段も高騰してて40万くらいするものがあります。
JOGやDIOやレッツも年式やグレードでバラバラな値段で、一概に高い安い言えませんが、それでも昔は1万で転がってた車体が5万くらいするのが現状です。
D 現行の2stの例
どうしても2stに乗りたいなら今一番いい方法がこれ。なんと現行の2st、つまり新車もあります。
今回紹介するのは以下のメーカーです
KTM
Husqvarna
Beta
GASGAS
TM.Racing
KTMは一番有名ですがエンデューロレーサーで2stのFIを生産しています。レーサーですが250や150はナンバーが取得できます。300と125は不可。円デューランサーなのでオフ車ですがあとから改造でロード特化のモタードにすることも可能です。
新車価格はSIXDAYSモデルが125万くらい。ノーマルモデルが105万前後です。
自分の例ですが参考までに載せておきます。同じKTMのEXC-F250 SIXDAYSを
買ってモータド化した時の例です
ホイール前後(テクニクス)15万くらい ブレーキディスク320mmとスプロケ 8万くらい。サス調整10万くらいなので新車価格+約35万くらいかかります。
その後キャストホイールに変えたときはホイールだけで50万近くかかりましたね。
Husqvarna ハスクバーナは現在KTMグループの傘下で全く同じではないがベースはKTMのバイクである。TE250iというFIの2stがある。
値段は112万くらい。
GASGAS ガスガスもKTMの傘下。250は大体95万前後。
Beta ベータはイタリアのメーカーで2stキャブの250エンデュランサーがある。安いのだとクロストレーナーが80万前後で手に入るというのもあって最近は人気である。
TM.Racing TMレーシングはイタリアのセミオーダー生産バイクメーカーで。ここの良いところはモタードで製作を依頼すれば最初からモタードバイクとして納車される。エンジンパフォーマンスが超一級品。
値段も2st250のFIで160万前後する。
他にもいくつかメーカーはあるが割愛させていただく。
結果、100万以上出すなら新車買ったほうが幸せになれるよ。しかもこいつらクソ速いし、車重も100前後しかない。