芝についての基礎知識
競馬には芝とダートのレースがあります。今回は、芝についての基礎知識を述べます。
芝のレースの方が高度
競馬では、芝のレースの方が技術力が問われます。ダートよりもスピードが出る点が影響しているのかはわかりませんが、難度が高い主な理由は、芝の状態に合わせた競馬を行わなければならないからです。
だから▲の新人にとって、芝のレースの方が勝ちづらいです。ローカルの芝でも、ただ行けばよいという場面ばかりではありませんし。
さまざまな芝の状態について
それでは、芝の状態について簡単にお話しします。
いわゆる「馬場状態」
馬場状態は雨が降るほど悪化します。良い順に
良→稍重→重→不良
となります。
馬場が悪いほどぬかるんで走りにくくなり、時計がかかります。重が苦手な馬は滑って勝負になりませんし、レインボーアンバーのように重馬場なんぞ関係ない馬もいます。マキバオーで言えばベアナックルですね。
ちなみに、「重馬場が苦手」という表現の「重馬場」には、一般的には不良馬場も含まれます。重が得意で不良は苦手という馬もいなくはないですが、「この馬は重得意だけど今回は不良だからダメだ」
とは通常なりません。
開催が進むことで生じる傷み
馬がたくさん走るほど、芝はめくれあがってボコボコになってきます。JRAの人たちがレースの合間に足で固めたりデッキブラシのような棒でぺったんぺったんして補強しますが、それでもだんだん傷んできます。
馬がたくさん通る内側ほど、早く傷みます。
芝が痛むと、ボコボコで走りにくくなり伸びなくなります。
だから、開催後半ほど外を通った馬が好走するようになります。
開催後半の方が差しが届くのはこのためです。
仮柵、ローラーなど
JRAの作業や施策も芝のレースに影響を及ぼします。
まず、芝には仮柵というシステムがあります。
Aコースから最大Dコースまであり、アルファベットが進むほど柵が外側に設置されます。この柵によって傷んだ場所を保護する効果や、内枠に入った時点ですでに不利になるような場面の解消効果があります。
仮柵ができるとスタート位置やハロン棒もずれます。
だから、「Dコースだからマイルのレースだけど皆1650mくらい走る」などということにはなりません。
とはいえ、内ラチ1mが測定距離の基準となっており、最初の5mはタイムが測定されない助走区間のため、皆1605m以上走っていることは確実なようです(内側空けなきゃいけないし)。
最近はめっきり減りましたが、でこぼこを修正するために週の間に内側にローラーをかけることもあります。
ローラーをかけても芝はボロいままですが、路盤が固くなるのでやたら走りやすくなったりします。ローラー効果は土日続くこともあれば、1日の途中で終わることもあり、まちまちです。星飛雄馬のようなJRA職員がいたら効果が長続きするのかもしれません(適当
開催と開催の間には、馬場の養成作業もあります。
散水とか保温シートが芝の生育以外の効果を発揮するかは私にはわかりませんが、エアレーションやシャタリングは馬場状態にも影響します。
謎が残った人へ
以上が芝の基礎知識です。
競馬初心者の方で、これを読んで
「重馬場が得意な馬ってどうやって見分けているのか」
「エアレーションやシャタリングって何だ」
などの疑問が持った人は、その好奇心を大切にすればどんどん馬券が上手になると思います。
より詳しい部分は、今後の記事でお話しします。お楽しみに。