見出し画像

アビスからの招待状〜王道Wに寄せて〜

⚠️コロコロコミック2025年3月号の一部内容が含まれます、見たくない方はブラウザバックをお願い致します。


予め断っておくと自分は大会などに積極的に出ないカジュアル勢とだけ言っておく。それでも大事なカードができたという話だ。

2022年9月10日
その日私は近くのショッピングモールで、1000円を握りしめて「邪神・フロム・アビス」を買いに行った。そこまでの自分はすごくデュエマに対して熱意があると言う訳では無く、開発部セレクションの火水覇道がお得らしいから買うくらいの気持ちだった。

自分のデュエル・マスターズはある意味でここから始まった

帰ってきて弟と無改造のこのデッキで対戦したが、カード同士が絶妙に噛み合わず、大きくアドバンテージを得ることもできないこのデッキは、案の定クラッシュ覇道にボコボコにされてしまった。ただその時自分が言っていた言葉「アビスベル=ジャシン帝がくれば変わるから!戦えるようになるから!」と言ったのを何故だか今でも覚えている。

2022年9月17日
今度は5000円を握りしめて、「深淵からの招待状」と言う商品を買いに向かった。あの時の高揚感は今でも忘れられない。いや、忘れない。

本当に素敵な商品

《アビスベル=ジャシン帝》。(以下初代、ジャシン帝)発売前から幾度となく反芻していた彼の名前。7×3パックの中からさらに2枚のジャシン帝。招待状に入っていた20枚スリーブでウィンとジャシンのスリーブを2つ当てて、想定よりも色々整った状態で弟へのリベンジマッチへと挑む。

画像左上のスリーブ。めちゃくちゃブチ上がった

結論から言うと快勝だった。ジャシン帝のお陰で爆発的に強くなった守りと攻め、更には連続アビスラッシュによるリソース確保やとてつもない数の即時打点、自身の耐性を使ったシールドトリガー貫通など自分にとって劇薬になるような対戦をたくさんした。

1週間前はもっさりした動きをしていた《フォーク=フォック》や《ハンマ=ダンマ》がジャシン帝のお陰でイキイキと働いている。漫画やアニメで観たカッコいいアビス達が、今自分の手の中で、一緒に戦ってくれている。

こんなにも嬉しいことがあるだろうか。こんなにも心を打つことがあるだろうか。私のデュエマへの熱意は大きく燃え上がり、デュエル・マスターズの世界へと大きく足を踏み入れていくことになる。

2023年9月ごろ

あれ以来、私は気に入ったカードなどでデッキを組むようになっていった。カードショップに訪れる機会は爆発的に増えた。ありがとうドラン・ゴルギーニ、Drache Der'Zen。

間違いなくジャシン帝から始まった新しい体験が、自分の「もっと色んなデュエマを楽しみたい!」という欲求を花開かせたのだと思う。

ここら辺から1000円くらいのカードを買う抵抗がなくなってきた、勘弁してください
あージャシン様いけません!カッコ良すぎます!

後期の戦略発表会でお披露目されたのは、自然文明を加えた新たなジャシン、《アビスベル=覇=ロード》(以下覇=ロード)だった。(ほぼ同時期に王将の駒が刺さっている城みたいな建造物からニ頭が生えているドラゴンという文章にするとトンチキすぎるクリーチャーにもドハマりするのだがそれはまた別の話)

彼は今まで使いづらかった相手ターン中に働くアビス、5〜6コスト帯の扱いに長けたカードであり、「新しい力を手に入れたぞ、今度もお前に使いこなせるかな?」とまた呼ばれているような感覚だった。メカとマジックに浮気していたことがジャシン様にはちゃんとバレていた。

その呼びかけに応えないわけがないだろう。当初使いづらかった《謀遠 テレスコ=テレス》や《邪幽 ジャガイスト》、《邪闘 シス》が途端に輝き出した。

メクレイドや覇=ロードのターン終了時の呼び出しで無限に分岐するゲームを研究した。マッハファイターで相手の盤面を全て取り切るのがとても楽しかった。

自分の中で「ジャシン」のカードは新しく出てきてくるたびにまた新しい戦法、見たことないワクワクを作ってくれるまさに招待状のようなカードだった。

2024年4月

戦略発表会に現れたのは、謎の剣によって身体を失ったジャシン帝だった。

正直信じたくはなかった、アニメが終わりジャシンが見れなくなったのとWパンチで来た

ハイパーモードという新能力こそ持っていたものの、初代からの展開能力、除去耐性の弱体化、ロードからの出しやすさ、盤面処理能力の弱体化。当時の自分は中々絶望した。

後だからこそ言えるがハイパーモードはタップの手段として使い1〜2コストのアビスや《死神覇王 ブラックXENARCH》と合わせ、《超暴淵 ボジャガイスト》などのハイパーエナジーの登場でこのコンセプトは完成を迎える。4弾で。

そんなの1弾の時点でわかるわけがないのだから、必死で既存のカードプールで組んでいたのだが結局自分の構築力では他のジャシンを超えるようなデッキを生み出すことができなかった。出来ていたらデッキ備忘録にしてる。

なにより、ずっと目新しい戦い方をしてくれたジャシンが闇単のハンデス除去コントロールに回帰したのが複雑な気分だった。勝手に期待していたと言ったらそこまでだが。

闇単で一斉攻撃も防御も妨害もこなせたあのワクワクは、闇自然というカラーリングでリソースを稼ぎながら盤面を掌握するあのワクワクは。今回はどうしても感じ取ることができなかった。

とりあえず、当時の自分には中々堪えた。自分の中でジャシンへの愛が冷めてしまったのかと思った。

オーバーレア、新しい戦い方への招待状の枚数も減り、自分の中でデュエマへの熱がそこまでなかった1年。タブラ=ラーサとゴルファンタジスタには感謝してもしきれない。

2025年2月15日

その日私は普段通りコロコロコミックを買って普段通り巻戻士とデュエマとケシカスとじーさんを読もうとしていた。

デュエマがカラー扉だ。いやまぁ珍しいことではないが。開いたカラー扉には王道Wと書かれ、さらに悍ましい姿となった「彼」がいた。

ジャシンが2人いた。マジでいた。初めてジャシンの顔を見た時の、悍ましいけど目を離せない引き込まれるようなイラストがそこにあった。

記事や漫画を読むと、片方は偽物のようで、もう片方はジャシンがウィンを応援することでできた形態らしい。あそこまで自己主義だったジャシンがウィンのために。パワーアップの背景からワクワクする。

サバトを2回攻撃で吹き飛ばした。スピードアタッカー?アビスラッシュ?どちらでも良い。漫画版は見栄え重視のためスペックが全て紙準拠というわけではないが、大きくズレはないだろう。闇文明で即時打点、今年ほとんどなかったアビスラッシュがまた見れるのだろうか。

コロコロの最後の方に次号予告があり、そこには3色になったジャシンがいた。水、闇、火の組み合わせであることが判明するが、今までのデュエル・マスターズでこの3文明が綺麗に調和したデッキは少ない。(墓地ソース、バイクぐらいだろうか)

見たことのない戦い方へのワクワクに、自分は1年半ぶりにあの感覚が来た。またジャシンと一緒に戦いたいと強く思った。

久しぶりに楽しみで眠れない日になった。誰と相性がいいのだろう。今あるカードだけでも水文明を取り入れることでクロックやミュートを防御に使える。3文明持ちだから軽減が効かず初代とは噛み合わないがどうしようか。覇=ロードやデドダムと合わせて光抜き4c?効果の一つも出ていないというのに、自分の思案は止まらない。

自分を新しい体験に誘ってくれるあの招待状が、またやってきてくれたのだと思うと、興奮せずにはいられない。

自分が熱中するキッカケになったあのカードと、また新しい方法で一緒に戦えることを、今から期待して待っている。

この配信を皆で観ようねというnoteでした

いいなと思ったら応援しよう!