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ひろゆきのファイナルファンタジーIII



ひろゆきのファイナルファンタジーIII

―論破で闇と光を統合編―

プロローグ:浮遊大陸の地割れにて

「えー、どうも、ひろゆきです。ここ、浮遊大陸のどこかですよね? ファイナルファンタジーIIIの序盤だと思うんですけど。なんか地面が割れてそこから光が漏れてるし、すぐ下にクリスタルがある流れじゃないっすかね。」

周囲は不思議な地形の浮遊大陸。もともと4人の若者が地割れに落ちて、風のクリスタルに導かれ、ジョブチェンジ能力を得て世界を救う物語の始まりだが……。
なぜかひろゆきだけが地割れに落ち、クリスタルを目の前に「ここでジョブもらって冒険しろってこと?」と呆れている。

1. 風のクリスタルとジョブを論破

クリスタルが「汝ら光の戦士よ……闇を払い世界を救うのだ……」と啓示を与えようとするが、ひろゆきは軽く肩をすくめる。

ひろゆき: 「いや、時給換算で僕はジョブチェンジしませんよ。いちいちレベル上げして、レフィアとかと冒険してもコスパ悪いじゃないですか。
そもそもこんなにジョブあるのに、全部は使わないし。なんか闇の世界だかドーガ、ウネとか面倒ですよね。論破して終わらせません?」

クリスタルは困惑しつつ光が弱まるが、「そ、そんな… 我は世界を守護する存在……。闇が溢れれば世界は崩壊……」と説く。しかし、ひろゆきは「あー、闇やら光やらどっちも極端ですよね。中庸に落ち着けばいいじゃないですか」と一刀両断。
こうして最初の仲間もジョブも得ないまま、ひろゆきは「まずは黒幕らしいやつ論破すればいいんでしょ」と旅立つ。

2. エンタープライズやノーチラスも論破スキップ

通常ならシドを助けて飛空艇エンタープライズを手に入れ、海が割れたりノーチラスやインビンシブルで大陸を飛び回る。しかし、ひろゆきは時給換算で遠回りが面倒なので、謎の論破オーラで船取得やイベントを全部すっ飛ばす。
• 「シドさん、船借りるより、最終ボス直行すればいいんじゃないすか? データあります?」 → シド「む…まぁ…?」
• 各地の村もほぼ立ち寄らず、闇の洞窟も無視して、「わかんないけど、とりあえず闇勢力のボスはザンデさんとかですよね?」と察して向かう。

この結果、ドーガとウネの助言や魔法船イベントなどがほぼ発生せず、NPC達は唖然。「誰も何もしていないのに、ラスボスに近づくなんて…?」と首をかしげるが、論破王は意に介さない。

3. ザンデを論破→くらやみのくもも巻き込む

終盤、本来ならザンデが時を止めることで世界を支配しようとし、それがくらやみのくもを呼び込む。
ひろゆきは無理やりザンデの元に乗り込む。
ザンデ: 「世界に死の停滞を——!」
ひろゆき: 「時給換算で見たら時止めて何得るんです? 発展もなく自分も停滞するだけでしょ? データあります?」
ザンデ「ぐっ… 何も言えない…」 → 悶絶して野望破棄。

そしてくらやみのくも(闇の力の具現)が出現して「余の闇に呑まれよ…」と唸るが、ひろゆきはすかさず「闇拡大して世界消したら誰があなたを拝めるんです? 自分も存在意味失うじゃないですか。時給換算で無駄ですよね?」
くらやみのくも「ぬお…確かに…(シューン)」と自己崩壊。

4. 世界崩壊スキップ、あっけなくエンディングへ

こうして闇の世界救出イベント、光の戦士4人の激闘などすべて飛ばされ、世界は闇の脅威を知らないまま平和に。
クリスタルが「ありがとう、光の戦士たち…」と誤作動でメッセージを流すが、肝心の“勇者4人”はジョブすら得ていない状態。時給換算で最短クリア。「誰も苦労せず終わったね」と歴史に残る拍子抜けエンディング。

ひろゆきは「じゃ、お疲れさまでーす」と言い残し、フランスへ退場。
アパートでコーヒーを飲みながら、「FF3も論破でチートですね。時給換算で最短ルート。ジョブチェンジしなくて済むし、最高じゃないですか」と配信で笑う。視聴者は「草」と盛り上がる。
こうしてクリスタルと世界をめぐる壮大な物語は、論破王の手で一瞬にして平和なまま終了するのだった。



エピローグ:去りゆくザンデの笑み

「えー、どうも、ひろゆきです。FF3の世界、論破でサクッと終わらせちゃったんですけど、結局ザンデさんも闇の世界も平和になりましたよね。はい。」

フランスのアパート。
いつものように彼が窓辺に立ち、下の通りをぼんやりと見下ろしていると、ふと視線の先に黒いローブをまとった男の姿が目に入った。どことなく面立ちがザンデに似ている。
もちろん本物の“魔王”ではないはずだが、男は軽くこちらを見上げて、柔らかな微笑を浮かべ、手を振っている。

「あれ、何だろう。ザンデさんっぽい雰囲気……時給換算でまさか本人じゃないですよね? でも眼差しやローブの感じがあの時のザンデさんそっくりだな……。」

思わずひろゆきは苦笑しながらも、小さく手を振り返す。すると男は一瞬だけうなずき、軽く顔をほころばせると、通りの向こうへ歩き出した。
人混みにまぎれて、あっという間に姿が見えなくなる。跡には何ともいえない温かな空気が残るような気がした。

「……行っちゃいましたね。夢か現実か分かんないけど、まぁ何かあったんでしょうかね。あの人、ザンデさんとか呼ばれて魔王扱いされてたけど、正直1番救われたのは本人だったかもしれないな……。」

ひろゆきは窓を閉め、わずかに微笑んでコーヒーを一口すする。
“闇をもたらす魔王”と呼ばれた男が平穏な笑みを浮かべて去っていく姿は、ある種の幸福な結末を象徴しているのかもしれない。
「ま、時給換算で言えば、みんな楽になったのが一番いいですよね。お疲れさまでした。」

そうつぶやきながら、彼はカーテンを引き、部屋の照明を落とす。
遠くフランスの街音の中に、どこか懐かしい風が吹き抜けるような感覚があったが、それもすぐに消え、夜の静けさが訪れる。
―こうして、魔王ザンデと呼ばれた男は、誰よりも穏やかな笑みで去っていったのだった。

――Fin――

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