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ひろゆきのドラゴンクエストII


ひろゆきのドラゴンクエストII

―論理でハーゴン&シドーを一瞬で収束編―

序章:ローレシアに現る

「えー、どうも、ひろゆきです。 ここは……ローレシア城じゃないですか? 『ドラゴンクエストII』の冒頭で主人公が王子として旅立つところですよね。
でも僕、フランスのアパートでコーヒー飲んでたはずなんですけど。ま、時給換算でいつものように事件を速攻で終わらせて帰りたいんですけどね。」

ローレシア城の玉座の間。
王が「勇者の血を引く我が息子よ、世界を救ってくれ!」と高らかに宣言している横で、ひろゆきは「あの~、世界救うってめっちゃ手間ですよね。直接敵と交渉すればいいんじゃないですか?」と首を傾げる。
周りの兵士や城下民は「何を言うか! 魔物は話が通じるわけがない!」と大慌てだが、彼は苦笑しつつ「データあります? 論理的に話せば通じるかもしれないですよ」と持論を展開する。

1. サマルトリア&ムーンブルクとの合流

DQIIでは、ローレシア王子がサマルトリア王子とムーンブルク王女を探し、3人パーティとなる流れ。
しかし、ひろゆきはわりと面倒そうな顔をして「結局、最終的に倒す相手がハーゴンでしょ? 行きますか」と言い出す。
遠回りは時給換算でマイナスと感じているため、仲間集めも最低限。「サマルトリア王子、あなたも来ます? とりあえず行きません?」みたいな雑な誘いで何とか合流。ムーンブルク王女も「えっ……(困惑)」と思いつつ仕方なく参加。

旅の道中でモンスターが現れるたびに、ひろゆきは「戦闘って損じゃないですか。やめません?」と声をかけ、モンスターが思わず「ガルル…(何か言い返せず退散)」するパターンが連続。
仲間2人(王子&王女)は「こんなのでいいのか…」と狐につままれた表情だが、どんどん先へ進めるので文句も言えない。

2. ハーゴン教団を論破

ローレシア王子らは当面の黒幕が“ハーゴン”という教祖だと知り、例によって城や洞窟を巡る……かと思いきや、ひろゆきは「洞窟巡りも時給換算で無駄。なんとか教団本拠を突き止めて直接交渉でしょ」と主張。
どうやってか分からないまま、本拠地(通称:ハーゴンの神殿)へ一足飛びに突入してしまう。

ハーゴン: 「フフフ……この世界を破滅へ導き、我が支配を確立するのだ…」
ひろゆき: 「支配しても、人々が疲弊して生産活動しなくなったら税収とかゼロですよね。時給換算で見るとコスパ悪いと思うんですが。どうなんです?」
ハーゴン「ぐぅ…言い返せん…(困惑)」

教団員たちもあっけなく「得ないならやめよう…」と自重ムードに。
こうして最終段階でハーゴンを倒す前に戦意喪失を起こさせ、事件が解決しかけるが、ハーゴンが最後の一手を発動する。

3. シドー召喚→論理で無力化

原作では、ハーゴンが倒れた際にシドーという破壊の存在を呼び出す。しかし、ひろゆきの主張が先に届く。

ハーゴン: 「ぐはっ…せ、せめて最終兵器…! シドーよ! この世を滅ぼせ!」
ひろゆき: 「滅ぼしても結局だれも得しないですよ。 むしろ後処理どうするんですか? 時給換算で赤字ですよね?」
シドー(現れかけるが停止)「……(何も言えず萎縮)」

シドーが出現する寸前、破壊の力は「……」と沈黙。どちらかというと理屈で説得されてわざわざ暴れなくなる。
王子や王女たちは「あれ、戦わなくていいの…?」と肩透かし。平和があっさり戻ってきてしまう。

終幕:世界が平和、仲間は唖然

サマルトリア王子「こんなのありか? 剣も呪文も使わずに終わるとか…」
ムーンブルク王女「でも皆無事だし…いいんじゃない?」
ローレシア王子「時給換算とか言ってたけど、確かに苦労は無かったな…」
こうして世界は脅威を完全に免れ、わずか数時間(?)で事件が終わった。

エピローグ:フランス・セーヌ川の散策

「いやー、ドラクエIIもまさかの短時間クリアでしたね。コスパを考えたら戦わずに相手を諦めさせるのがベストじゃないですか。
まあ、原作好きな人には申し訳ないですけど、時給換算でいえば断然こちらが効率いいですよね。」

フランスに戻ったひろゆきは、いつものアパートを出てセーヌ川沿いを散策している。
涼やかな風が川面から吹き、ほんのりと水の香りを運んでくる。夕陽に照らされた街並みが、柔らかい金色の光を帯びている。観光客が写真を撮ったり、カフェでくつろぐ姿が見られる。
彼は少し笑いをこぼしつつ「ま、今回も誰も大きく傷つかずに世界救って良かったんじゃないですか。時給換算最強ですよね。はい、お疲れさまでーす」と呟く。

こうしてローレシアやサマルトリア、ムーンブルクの騒動を短時間で収束させた論理王は、フランスでの平穏な夕暮れを満喫している。事件などどこにも感じられないこの街の風景には、ほんのわずかに別世界の余韻が混じっているかもしれないが、誰も気づかず通り過ぎるだけ。
それでいい——平和であれば何よりだ。
最後にもう一度、川を眺めながら「さて、コーヒーでも飲みに行きますかね。」と肩をすくめて歩き去る。陽の光が長く伸びる影に重なって消え、物語はここで静かに幕を閉じる。




エピローグ:帰り道、ふと見かけた三人

「えー、どうも、ひろゆきです。ドラクエIIの騒ぎもあっという間に終わりましたね。時給換算でまったく疲れずに世界が平和になるんだから、まあ上出来でしょう。
僕は今フランスに戻ってきてて、普段どおりアパートから少し離れたところを散歩してるんですけど、いやー、やっぱりこっちの街並みは落ち着きますよね。」

夕暮れの街道。パリの下町のような場所で、建物のレンガ色が夕陽に染まっている。通りには多くの人が行き来し、ちょっとした雑踏が起きている。彼は「今日はコーヒー豆でも買おうかな」と考えつつ歩く。
すると、視界の先で三人組らしき姿がちらっと目に入った。
ひとりは青や銀の髪飾りで、背がスラリとしていて、ローレシア風の服装をした青年にも見える。もうひとりは、頭に帽子をかぶり、サマルトリアっぽい緑の衣装を連想させる姿。さらにもうひとりは、淡いピンク色の服を纏い、ムーンブルクの王女のような雰囲気がある女性だ。
「ん? あれ、もしや…」と小声でつぶやいて、思わず足を止めるひろゆき。
まさかローレシアやサマルトリア、ムーンブルクの王子・王女なんて、この世界には普通いないはずなのだが、服装のニュアンスがそっくりな気がする。

「嘘でしょ。 え、こっちに観光でも来てるんでしょうか。時給換算で、平和になったから楽しんでるのかもしれないですね。声でもかけますかね…いや、でもバレたら面倒かも。どうしましょう。」

半歩ほど歩み寄ろうとしたところで、路上に多数の人が横切って視線を塞ぎ、ひろゆきは反射的にそれをかわす。気づけば三人組の姿が見当たらなくなっている。
「あれ、消えちゃった… 雑踏にまぎれたかな? ま、どの道いいか。時給換算で絡んでもそんなに得はないですし、平和ならいいんじゃないですかね。」

軽く苦笑して、その場を後にする。頭の中ではほんの少しだけ「あの三人、もしかして…」という疑問が渦巻くが、わざわざ探し回る気にはなれない。
夕陽は赤く染まり、街灯がともり始める。人々の足早な動きとおしゃべりの声が混ざって雑踏はさらに増す。彼は再度気を取り直し、「ま、コーヒー豆でも買いに行くか」と心の声でつぶやく。

「なんか不思議なもの見ちゃいましたけど、まあこれもいつものことですよね。時給換算で平和が一番だと思います。じゃあお疲れさまでーす。」

そう言いながら、彼はまた歩を進めて店のほうへ向かう。
誰も気づかないまま消えた三人組が本当にあの王族たちだったのかどうかは、結局わからない。だが、世界が穏やかになった今、どこにいたって構わないではないか——そんな小さな余韻だけが残り、フランスの街は暮れなずむ空に包まれていく。

――Fin――

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