ホモ・サピエンス・キャンプ
心臓が、
鳴っている。
魚を銛でつらぬいた。
息は絶え絶え、頬は紅潮。
されども脳は澄んでいる。
右手に手銛、左手にナイフ。
水面をいなす足先のフィン。
銛先でもがくカサゴの脳に
感謝を心のうちに述べ、
ナイフを突き立て一気に
締める。
・・・・・・
こんにちは!SIGNING広報チームです。
今回は、いつもと趣向を変えて、この夏SBNRな体験をしてきたSIGNINGメンバーによるSBNR考察記事です。
<SIGNINGメンバー・西村のプロフィール>
Social Activation Planner
西村 祐耶
海外放浪と無人島生活で培ったホモ・サピエンスの感性で、社会をやわらかくするクリエイティブに取り組む。メディア/デジタルを掛け合わせ、実装まで描ける事が強み。
世のため、人のため、企画します。
#For good #Peace
それでは、ここから銛を持って生命と対峙してきた西村のSBNR考察です!
・・・・・・
東京の暮らしを離れて、
自然の中で一介の動物として過ごす。
そんな「ホモ・サピエンス・キャンプ」を、
毎夏のルーティンとして楽しんでいます。
始めたキッカケはシンプルで、
ユヴァル・ノア・ハラリ著『サピエンス全史』を読んだ事。
人類の身体機能は、何万年もアップデートに乏しい。
ガゼルを追いかけ、イチジクをもいでいた身体で、
日々椅子に座り、PCとスマホを叩いている。
身体本来のポテンシャルを活かせておらず、もったいないと思ったのです。
ホモ・サピエンスとして過ごしてみたら、どんな気持ちになるのだろう。
やり方を模索し行き着いたのが、
魚突きの「獲る・食べる」を基調とするキャンプでした。
銛と共に海に入ると、ピリッとした緊張感に包まれます。
岩の下の窪みや、目の端を横切る影、
都市生活者からホモ・サピエンスに還った身体は
視界に入る全てを敏感に捉えます。
狙いの魚を見定めた後は、ゆっくり背後へ。
気付かれると、瞬く間に逃げられるため、
はやる気持ちを抑えつつ、視界の外へと移動します。
離れた地点から、静かに潜水し、
スーッと近づき、射程距離で銛を、放つ。
生きるために、殺める。
日常の中で鈍感になる業は、
ホモ・サピエンスに容赦無く突きつけられます。
銛に突かれてなお、もがき暴れる魚。
その命がバタバタと銛伝ってくるのです。
僕が今日を生きるため、命を落としていただいた。
“いただきます”はルーティンで発する言葉ではなく、
命を受け取る感謝へと変わります。
「ホモ・サピエンス・キャンプ」の調理はシンプル。
3枚に卸して刺身にするか、内臓とって焼く or 揚げるか。
調味料は使いません。海水で魚を洗うため、
全体的にほんのり塩味。刺身も醤油要らずです。
美味い、美味過ぎる。身体が喜びに震え上がります。
“フードロス”ではなく、先に在った”命”が想い起こされることもあり、
隅々まで美味しくいただき完食。ご馳走様でした。
1日の仕事「獲る・食べる」を終えると、あとは寝るのみ。
スポーツの筋肉痛と違った、くったりした疲れが全身を包みます。
身体を余すことなく、つかってあげられた。
この満足に浸っていると、どこからともなく「生きてる」実感が湧いてきます。
普段だと「あー、ミスった。。。資料仕上げてない、、死にたい。。。」とか
生死にリスペクトを欠く発言をこぼすくせに、
生活をシンプルにすることで生きることに前向きに、
不思議な言葉ですが「生きたくなる」のです。
また魚や海、潮、大自然に翻弄される中で、自分の小ささを痛感し、
リスペクトと感謝がボコボコと全方位に噴き出てきます。
地球、文明、社会、人間、家族や友人、すべての命…。
みんなすごい、敵わないや、本当にいつもありがとう。
そんな事を想い地球に身体を預けると、スッと眠りに落ちています。
スマホの介在しない1日は、驚くほど寝つきが良いのです。
こうして僕は毎夏ホモ・サピエンスの感性を取り戻し、東京へと帰ってきます。
端から見るとSpiritual But Not Religious に映ると思われますが、
僕にとっては、自身の根っこに立ち返る夏の行事。感覚としては“帰省”に近いです。
SBNRって、案外こんな感じなのかもしれませんね。
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