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MidjourneyのRetexture機能でプロポーザル提案書のイメージパースを作成してみる

以前、高機能なペイントソフト「Krita」と画像生成AI用プラグイン「krita-ai-diffusion」を使用して、プロポーザル提案書用のイメージパースを作成できないか試していました。

そうこうしているうちに、10月24日、Midjourneyから新機能「Retexture」のテスト版がリリースされました。「Retexture」は既存画像にスタイルを適用し、輪郭やアングルを維持したまま、見た目や質感を変更することができる機能です。

そこで、Midjourney v6.1によって生成した画像と、既存の画像(Revitで作成したシェーディング画像)をそれぞれ「Retexture」機能でスタイルを変更し、プロポーザル提案書用のイメージパース風にしてみます。


生成画像に適用

まずは通常通り、Midjourney にプロンプトを入力して建築画像を生成し、提案内容のイメージに合う、スタイルの適用先となる元画像を選択します。

元画像を選択したら、右下の「Editor」ボタン→「Open in Full Editor」ボタンを選択し、外部エディターツールを開きます。

イメージに合う生成画像を選択
外部エディターツールを開く

スタイルとして参照する画像です。プロポーザルの提案書に掲載されるような、淡い水彩画風イラストのイメージパースです。

スタイルの元になるイメージパース

外部エディターツール画面で「Rextexture」タブを選択し、スタイルとして参照する画像(上図)をアップロードします。

アップロードした画像のサムネイル下部にあるクリップのアイコン(Use as Style Ref [--self] (Shift for multiple))を選択します。また、プロンプトを入力して、出力イメージを調整することもできます。

そして、右上の「Submit Retexture」ボタンを選択すると、元画像にスタイルが適用された4つの異なるパターンの画像が生成されます。

スタイルとして参照する画像をアップロード 
スタイルが適用された4パターンの画像が生成された

Midjourney による生成画像から、輪郭やアングルを維持したまま、プロポーザル提案書用のイメージパース風の画像が作成できました。

既存画像に適用

「Retexture」機能は、既存の画像にも適用することができます。ここでは、Autodesk RevitのサンプルBIMモデルをモノクロ・シェーディングした画像で試してみます。

左端の「Edit」アイコンを選択し、「Edit Uploaded Image」を選択して、スタイルの適用先となる元画像をアップロードします。

「Edit」アイコンを選択し、外部エディターツールを開く
スタイルの適用先となる元画像をアップロード

先ほどと同様、スタイルとして参照する画像(上図)をアップロードし、サムネイル画像下部にあるクリップのアイコン(Use as Style Ref [--self] (Shift for multiple))を選択します。

そして、元画像には描かれていない屋根の色や外壁の材質、周辺環境や天候、点景となる人々の様子などプロンプトとして入力し、右上の「Submit Retexture」ボタンを選択します。

参照画像をアップロードし、プロンプト入力 

先ほどと同様、元画像にスタイルとプロンプトの内容が反映された、4つの異なるパターンの画像が生成されます。

スタイルとプロンプトが反映された4パターンの画像が生成された

アップロードした既存の画像からでも、輪郭やアングルを維持したまま、プロポーザル提案書用のイメージパース風の画像が作成できました。

まとめ

しかし、Midjourney の Rextexture 機能、ヤバいですね!従来のペイントソフトの水彩画風フィルターとは次元が違います。

Krita+krita-ai-diffusion のようきめ細かな調整はできませんが、非常に簡単な操作で、ラフスケッチや簡易な3Dモデルのスタイルを調整・変更できるので、プロポーザル提案書用のイメージパース作成のワークフローになり得る可能性を感じます。

ところで、著作権法では作風や画風は保護の対象には含まれないとされていますが、今回のようにスタイルの変更元として参照する場合はどのようになるでしょうか。権利関係で問題になる可能性も考えられますね。

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