第3期Σリーグ観戦記・第2節
こんにちは。Σリーグ広報部です。ついに5/19(日)より対局がスタートした第3期Σリーグ。第3期Σリーグは雀魂の強豪・プロ雀士・Vtuberで構成された12チームが頂点を争うレギュラーシーズン全20節40試合のチーム戦です。
本日は5/22(水)に行われた第2節の観戦記をお届け致します。
対戦組み合わせと出場選手はこちら。
今回は第1試合全卓と第2試合全卓をピックアップしました。
第1試合A卓
東家 Emperor Peng Inc. Σbranch所属 みずきけい選手
南家 牌のまにまに所属 雛吞ちの選手
西家 M kingdom所属 杵月のあ選手
北家 ぽんてんLv47所属 夢見エルノ選手
華やかなメンバーが揃い踏み。夢見エルノ選手とみずきけい選手は前期ぽんてんLv47のチームメイト。別チームとなった両者のバトルがいきなり実現した。本試合がデビュー戦となるのは雛吞ちの選手、杵月のあ選手。思い切って力を出し切りたいところだ。
東1局
最初に聴牌が入ったのはみずきけい選手。ツモ、および8mの出和了で三暗刻、1手替わりで四暗刻になる本格手だ。
そこに雛吞ちの選手が1sポン、2sポンで果敢に仕掛ける。瞬く間にホンイツの369s三面待ちの出来上がり。いきなりぶつかり合う。
残されたのは門前を維持していた二人。杵月のあ選手が絶好の4mをツモ。高目三色同順の大物手を仕上げた。立直!
置いて行かれた形となった夢見エルノ選手。しかし、8sを切った次巡、6pが暗刻になり追いついた。嵌4pといい待ちではないが...
立直!攻撃全振りだ。
一発。「これが夢見エルノだ」という挨拶替わりの満貫ツモだ。「14万点の女」は今期のΣリーグでも健在だ。
東4局ではみずきけい選手が満貫ツモ、南場は雛吞ちの選手が和了を重ねた。杵月のあ選手は大物手が何度も仕上がりかけてはあと一歩及ばずと、もどかしい展開を強いられる。
南4局
トップの雛吞ちの選手と2着夢見エルノ選手の点差は9700。雛吞ちの選手は逃げ切りを、夢見エルノ選手は逆転を図る。
雛吞ちの選手聴牌。2s8pが河に置かれた瞬間、デビュー戦がトップとなる。緊張の時間だ。
夢見エルノ選手がついに追いついた。私に無筋の牌は打てないだろう。威圧感十分だ。
少しでも加点をしたかった杵月のあ選手の手から4sがこぼれ落ちた。またしても満貫。打点が基本高い。夢見エルノ選手がついにトップ目に返り咲いた。
オーラスは杵月のあ選手が何とか素点をプラス域に回復させ、ゲームは終了。トップは夢見エルノ選手。圧巻の攻撃的選択の連続で場を制した。2着は雛吞ちの選手。Σリーグデビュー戦をプラスポイントで終えられたのはとても大きな経験になっただろう。3着はみずきけい選手。4選手で唯一の放銃なしと手堅さを随所に見せながらも、加点の機会に恵まれない展開となった。ラスとなってしまったのは杵月のあ選手。ほろ苦いΣリーグデビューとなったが、この対局はきっと次の試合に生かされるはずだ。
試合後インタビューコメント
1着・夢見エルノ選手(ぽんてんLv47)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
初めてのトップ嬉しかったです!
次もトップとるぞ!
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
東1局の4筒一発ツモです。
勇気を出して立直して良かったなと思ってます!
2着・雛呑ちの選手(牌のまにまに)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
初登板で緊張していましたがしっかりと自分の麻雀を打てたと思います。
細かい選択ミスをしてしまい、それがなければトップもあったかもしれないと思うととても悔しいです。
反省するところはしっかり反省して次こそはトップを取ります!
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
南2局の2mポンで聴牌を取れたところです。あそこで2人の勝負手をかわし親を継続させることができたのがよかったです。
4着・杵月のあ選手(Mkingdom)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
初めてのリーグ戦は苦しい戦いでしたが、自分の弱い部分と向き合えた次に繋がる一戦となりました。次までに少しでも成長して勝ちに行きます!
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
南4局一本場、飛び解消。少しでもあがることが出来てよかったです。
(記・まさき)
第1試合B卓
東家 縁所属 月冴音類選手
南家 遊楽亭所属 トリス10選手
西家 麻雀以外麻雀じゃないの所属 ずぴたー選手
北家 なんでも鳴けばいいというものではない所属 メカZ選手
「なんでも鳴けばいいというものではない」と「縁」が第一節では大きなマイナススタートとなってしまい、この2チームにとっては、ここで踏ん張り勢いをつけて行きたい重要な試合となった。
東1局
月冴音選手、一盃口・赤2のカン4p待ちリーチ、
トリス10選手リーチも、東暗刻ドラ1の58p待ちで追いかけリーチも、流局。
東1局1本場
トリス10選手がドラ・赤2の手をカン4p待ちでリーチ。
見事これをツモ和了、裏を載せて跳満として、抜け出す形となった。
次局もトリス10選手、連続で和了をし、他3人との点差を広げていく。
東2局1本場
親のトリス10選手が、發・中・混老頭・トイトイの南・9m待ちの親跳満の大物手テンパイ。
しかし、負けじと月冴音選手が追いかけるようにドラ2の47p待ちリーチ、この二人のどちらかが和了かと思いきや、メカZ選手がカン3pをチーして5mを勝負し47sの聴牌、最後は月冴音選手から出た7sをロンし、この2人のテンパイを搔い潜る技ありの和了を魅せる。
次局、メカZ選手が満貫の和了を見せ、点差を詰めてトリス10選手に一気に迫る。
その後はずぴたー選手とメカZ選手が共に和了りを見せ、トリス10選手に迫っていく展開となった。
南4局
ずぴたー選手が赤1のペン7m待ちのリーチをかけるも、親のメカZ選手がその待ち牌である7mを暗槓し、次巡にペン7p待ちで追いかけリーチ。
ペン7pをツモり、2600オールを和了、トップに出る展開に。
南4局1本場
点棒が少なく、苦しい状況の月冴音選手が、最後のお願いとばかりにリーチを放つも、最後はトリス10選手が追いかけリーチし、メカZ選手から2600を直撃で和了。
トリス10選手が自身のチームにトップを持ち帰った。
試合後インタビューコメント
1着・トリス10選手(遊楽亭)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
反省する所は反省して次に活かします!
3連勝します
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
オーラスに2枚切れカン2pを和了できたのが全てでした
2着・メカZ選手(なんでも鳴けばいいというものではない)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
我慢は効いていたと思うのですが最後の最後でやりようがあったのに躓いてしまった感覚です。次は躓かずに半荘を走り切りたいと思います。
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
南3局2本場の西で放銃したところです。月冴音さんに鳴いてもらおうと思ったのですが放銃になってしまいました。捨て牌が薄目でまだロンではないだろうと思っていたのですが元々月冴音さんに和了って欲しい局面ではあったのでもう少し早めに西を切るべきでした。
3着・ずぴたー選手(麻雀以外麻雀じゃないの)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
初登板で緊張しました...!結果は3着でしたが、序盤苦しい状況から結構押して、1位も見れるところまで持って行けたので悪くない内容だったかなと思います。
ただ、明確なミスはあったので反省して次に活かしたいです。次はトップ取るぞ!!
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
南3局1本場です。
終盤、ラス目の類さんから立直が掛かりました。その時自分は1シャンテンでしたが、トップを狙うために持ってきた無筋の1sをツモ切って押しました。次巡にテンパイし、両無筋の6pを押して立直した結果、無事にツモることができて加点につながりました。段位戦だったら絶対に降りていた局面だったので、Σルールらしい押しができたかなと思います。...ちょっと押しすぎた気もしますが、押し引きのバランスを調整しつつこれからも押すときは強く押していこうと思います!
4着・月冴音 類選手(縁)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
自分らしく攻めていけたとは思いますが実らない展開が多くなかなかきつい印象でした。
チームメンバーに「内容良かった」と言っていただけたのが素直に嬉しいです。
デビュー戦ラスという結果にはなりましたがまだまだこれからなので頑張っていきます!
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
ない……気がしますが(汗)
あげるとしたら唯一アガれた南3局2本場ですかね。
(記・XK⇒ペケ子)
第1試合C卓
起家はホープフルA、月音ゆき選手。3期ぶり、Σリーグとなってからは初めての参戦となった。南家はRIDECAT稚児選手。今期初登板、前期の悔しさを晴らす活躍が期待される。西家はLuna de esperanzaげんぶ選手。1期以来の出場となり成長した姿を見せられるか注目だ。北家はPleiades、かくきりこ選手。前期に続いて2期目の参加で、今期は飛躍が期待される。
帰還の合図は規格外のムーンショット
東1局、まず先手を取ったのはげんぶ選手。役無しドラ無しのカン6pテンパイからピンフ変化を果たして先制リーチ。
しかし親番の月音選手がこれに即座に追いつく。ピンフドラ3の超勝負手。待ちは現物ではないものの、場には萬子だけが高い状況で、1軒リーチであれば脇からこぼれることも考慮してダマに構える。
決着は一瞬。次巡に望外の赤5pを引き上がった月音選手が6000オールの強烈な和了で、一気に大量リードを奪う展開となった。
百戦錬磨に焦り無し。絶体絶命からの生還劇
東場の親が落ちても月音選手の勢いは止まらず、げんぶ選手とかくきりこ選手が躱し手で局を進め合う2着争いが続く中、月音選手は南1局でダマの12000を決めてトップをほぼ手中に収める。対照的に稚児選手は全く手が入らず、めくり合いにすら持ち込めずに降りに回される場面が続き、南3局時点では親は既に落ちており持ち点は9100点のラス目というところまで追い込まれていた。しかし慌てず騒がず入ってきた手を丁寧に組んで1300-2600の加点に成功しラス目を脱出すると、オーラスもチャンス手が入る。
そして出る3m。鳴いて全力でタンヤオに向かってもアシストがもらえそうな状況ではあったが、やや残った形が悪いこともありスルー。するとその巡目で3sを重ね、索子は盤石の1面子1雀頭が期待出来る形に。
そして都合良く次巡に打たれた6mをチーしてここから全力でテンパイに向かう。
ポンした3sを跨ぐ絶好の最終形まで変化し、最後はかくきりこ選手が放銃に回って稚児選手が2着まで着アップして終局となった。
トップは月音ゆき選手。中盤までは圧倒的な火力で攻め続け、点棒を持ってからは無駄な失点をせずに大量リードを保ったままゴールという理想的な展開となった。2着となったのは稚児選手。南場の親番が落ちてから僅か2局で2着まで差し切る、終盤の追い上げが光った。3着となったのはげんぶ選手。本人が後悔していると振り返っていた通り、東場親番が結果的に和了逃しとなったことが最後に響く格好になった。4着はかくきりこ選手。南1局の月音選手の強烈なダマ12000放銃が大きなビハインドとなり、その後は必死に追撃するも、最後は稚児選手の粘りに屈する格好となった。
試合後インタビューコメント
1着・月音ゆき選手(ホープフルA)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
直前にスクワット100回やったかいがあって、配牌とツモが神がかりでした✨
やはり麻雀は筋肉‼️
ツイてるときにトップを取りこぼさなかったのは、シンプルに嬉しい!
次回もがんばりますーっ✨
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
東1局で、しっかりドラ重なりを逃さずに6000オールを拾えたのが大きかったです。
現物テンパイではなかったので、リーチしておいても良かったなぁ!
3着・げんぶ選手(Luna de esperanza)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
緊張でガチガチになってしまったことをかなり後悔しているので、もっと肩の力を抜いていけるように頑張ります。
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
東3局ダブ東ポンせず
鉄ポンだったものをなぜかスルーしてしまい精神的にかなりダメージを負っていました…
4着・かくきりこ選手(Pleiades)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
月音ゆきさんが点数稼いで、苦しい展開の3人での勝負となりましたが我慢と丁寧な打牌ができずに負けてしまいました。しっかりと時間を使って最善を目指し続けるげんぶさんが印象的でした。次回は勝ちます。中神は三色見落としを無限に擦ってくるのでNGです。
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
オーラスの私の8000放銃のところです。切る候補がドラ5m、6p、5s(放銃)となっており、5s回りが見た目悪すぎて上がりにいくため危険と思いながらもぺろんして負けました。5m回りが5sと同じくらい枚数飛んでたので冷静に5mの選択も取れるようになりたいと思いました。我慢が足りない。
(記・銀貨先生)
第2試合A卓
東家 Emperor Peng Inc.所属 みーしゃん選手
南家 ぽんてんLv47所属 霧崎九十九選手
西家 M kingdom所属 ひげくじら選手
北家 牌のまにまに所属 日菜むい選手
今試合、日菜むい選手とひげくじら選手は前期のAPBにて共に戦った戦友が2節目にして初対決となった。ここに割って入るのはえんぺん社の新入社員みーしゃん選手、さらにはVPL2期覇者の霧崎九十九選手だ。果たしてどのような試合展開となるのか。
南2局3本場
發のポンから索子混一色に向かった日菜選手、しかしここで先手をとったのはひげくじら選手。カン7s立直赤の手を臆さず立直へ。
しかしこの4sを日菜選手がチー、混一色の手牌で押し返していく。さらにひげくじら選手から東をポンして6-9s待ち、意地と意地のぶつかり合いだ。
旧門同士の意地のぶつかり合い、勝ったのはひげくじら選手。
裏一のせて満貫の和了、トップ逆転に向け大きな和了をものにした。
続く南3局
白のポンからかわしに行ったのはみーしゃん選手。ライバルの親番は是が非でも落としたいところだ。
しかし先手を取ったのは親番ひげくじら選手、赤1カン8pの手を立直をかけると一発ツモ。
これがこの半荘の決まり手となった。
トップは南場大きなチャンスを見事ものにしたひげくじら選手。霧崎選手は終始徹底した守備意識で2着を死守した。3着はドラドラのチャンス手で浮上したリーダー日菜むい選手。
悔しい4着となったみーしゃん選手だが、見事戦い抜いていた。
南1局、親番、霧崎選手の白単騎立直に持ってきた一発目の白をビタ止め。点数を守り切った。
愚形残りの1シャンテン、苦しい待ちが残っているとはいえ字牌の一枚くらいと押して行ってもおかしくない。チームのため、意志のある打ち回しだ。その他もメリハリのある打牌をしており、えんぺん社の新入社員の今後の活躍が楽しみな試合を魅せてくれた。
試合後インタビューコメント
1着・ひげくじら選手(Mkingdom)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
1試合目が苦しかったところをこの2戦目でトップ獲れてカバーできてよかったです! 次の試合はもっと大きく勝ちます!
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
南3局3本場で苦しいカン7s待ちのリーチで捲り合いを制したところ、あの和了がとにかく大きかったです
2着・霧崎九十九選手(ぽんてんLv47)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
中々理解されない打牌選択をするほうですが上手に打てた方だと思います。今後も+を積み上げていきたいと思います。
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
仕掛けに止めた8s、単騎リーチ2回でしょうか
3着・日菜むい選手(牌のまにまに)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
リーダーとしての初めての登板ということですごく緊張しちゃいました…!あまり上手く打てなかった気がするので次回はもっと頑張りたいです!!
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
南3局1本場でカン6リーチをツモれたところです!この和了がなかったら間違いなくラスだったので良かったです…!!
(記・Lusyaba)
第2試合B卓
東家 縁所属 伊藤正樹プロ
南家 なんでも鳴けばいいというものではない所属 夏八木玲衣選手
西家 麻雀以外麻雀じゃないの所属 ふみKUN選手
北家 遊楽亭所属 うめちゃん選手
実力派の選手が揃った今卓、ななないに所属する夏八木玲衣選手は前期から育成枠ながらも奮戦を見せた。また今期から参戦する伊藤正樹プロには記事でも注目していきたい。
東2局2巡目、親の夏八木玲衣選手は今局、ダブルリーチチャンスの配牌からカン3pを引き、仮テンの単騎待ちのテンパイに受ける。巡目も早く打点アップも大いに有り、これをリーチせずにまずは一息入れた。
しかし、4巡目にツモ切った白を対面のうめちゃん選手に鳴かれると即座に作戦を変更する。ツモ切りリーチから西単騎の待ちで一気にインコースに詰めていく。これが功を奏して、誰もが驚いたであろう一発ツモ。さらに裏ドラが西の4000オールの和了となり後方集団からトップの背中が見える位置につける。
南1局2巡目、高打点の応酬で三者がトップ争いをする中で親の伊藤正樹プロは1シャンテンのこの形。ドラの6s引きのメリットは打点アップとピンフが付くがデメリットとして面子選択をしないといけなくなり、有効牌枚数にもかなりの差がある。これをツモ切りの選択した。
6巡目、伊藤正樹プロは4m引きでテンパイ、2p単騎の仮テンに受ける。9巡目に引いてきた3sで単騎待ちでリーチをかける。ドラ打ちの布石もあり芸術点の高いリーチだが、河がかなり異質であり他家目線からはどのように映るだろうか?
うめちゃん選手は宣言牌の2pを鳴いた。ピンズはかなり河に出ていてテンパイ形には悩むところ。選択は打7p、現物の3pと壁とスジで狙えそうな5pのシャボ待ちのテンパイに取った。直後にうめちゃん選手のツモは喰い流した形で3sを引いてきてしまう。これが手痛い12000の放銃となり、トップ争いは伊藤正樹プロがリードする。
夏八木玲衣選手が劇的な嶺上開花の親の満貫で一時リードを奪う場面もあり、ふみKUN選手も後半の粘りで巻き返しを計った。対局は全17局にも及び、6和了3放銃と存在感を見せた伊藤正樹プロが開幕3連ラスと苦戦するチームに今期初の金メダルを持ち帰った🏅
試合後インタビューコメント
2着・夏八木玲衣選手(なんでも鳴けばいいというものではない)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
今日もすごくツイてました..!!でもこれまで勉強してきたこともたくさん出せたと思います!次もトップを目指して頑張ります
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
南2局 白を大明槓したところ 槓ドラが増えるのがちょっと心配でしたがまちぐささんから「AIは結構積極的にカンする、他家の打点上昇のデメリットがそんなにないということ」というアドバイスをもらったことを思い出し、自分の打点のために思い切ってやりました!
4着・うめちゃん選手(遊楽亭)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
厳しい展開でしたが速度感や手牌構成は見えていたので内容は良かったと思っています。次の試合で結果を出していきたいと思います!
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
南1局の伊藤選手リーチに対しての待ち選択です。現物待ちの枚数としては6pの方が多いですが、手牌から抜かれる可能性の高さを優先しました。対面の夏八木選手が79pターツ落としをしていて6pを持っていない、下家のふみKUN選手は自分から見えている牌の枚数を考慮するとチャンタの仕掛けが本線で6pを持っていないと読みました。そのため現物の3pとかなり通りそうな5p待ちにした方が手牌から抜かれる可能性が高く、早い段階であがりが取れると思いましたが結果的には敗着になってしまいました。
(記・あさひなひなた)
第2試合C卓
起家:獅子ヶ谷フレア選手(ホープフルA所属)
南家:中神翔平プロ(Pleiades所属)
西家:カモメ選手(Luna de esperanza所属)
北家:稚児選手(RIDECAT所属)
獅子ヶ谷フレア選手、中神翔平プロ、稚児選手は前期Σリーグにも出場しており、この3人は全員が魂天である。
一方のカモメ選手は今期初出場で段位は雀聖3。
カモメ選手は雀聖3ではあるものの、天鳳で7段に到達しており、直近500戦の玉の間の成績はもはや魂天クラス、実質魂天4人とも言える熾烈な闘牌となった。
Σリーグでの経験豊富な3人に対して、今期初出場となるカモメ選手が緊張感の中、どこまで自分の麻雀を表現出来るかに注目したい。
東1局
3巡目、下家が發を仕掛けている状況。
3pか4sを切ってイーシャンテンにするのがオーソドックスな打ち筋だと思うがカモメ選手の選択はここから打中。
この打中を見た時、もしかして初出場で緊張しているのではと感じた。
だが数巡後、緊張している訳では無い事を気付かされた。
中をトイツ落としした後の6巡目にツモ6pでテンパイが入る。
手変わりがあるし役もあるので打4sでテンパイ取りダマとする打ち手も多いはず。
カモメ選手の選択はここから打3p。
メンタンピンの最高形まで見据えた打撃系の一打である。
恐らくだが、裏目の4pをツモった場合は369pのフリテン立直を打つ事も想定した一打だ。
カモメ選手が全く緊張していない、もしくは緊張が打牌に影響していない事を私は理解した。
8巡目にツモ3sでメンタンピンに仕上げて立直。
3巡目の牌姿を思い出して欲しい。
この最終形で立直が打てる打ち手がどのくらいいるのだろう?と考えてしまった。
カモメ選手が重厚な手作りをしている中、發を仕掛けていた稚児選手は2sタンキの聴牌をいれていたが69pのノベタンに待ち変えする。
立直を受けた同巡、中神翔平プロもドラ1mを重ねて立直の現物8m待ちの満貫聴牌。ここから一発で8sをプッシュしていく。
この局は親番の獅子ヶ谷フレア選手がダブ東ドラ1が見える手牌から真っ直ぐ9pをプッシュ。その9pを捉えた稚児選手の和了となった。
東1局からバチバチに熱い闘牌だった。
南2局
微差のトップ目でのカモメ選手の手牌。
中神翔平プロの親番を流してトップ率を上げていきたい状況。
獅子ヶ谷フレア選手が切った9sをこの形からポンし打6m。
続いて少し離されたラス目のため役牌を絞る事が難しい立場の獅子ヶ谷フレア選手が切った南をポンし、打4m。
手牌はまだイーシャンテンだが、他家視点だとダブ南含みの2副露で使いやすい5p、そして46mターツ払いをしている。
ドラが使いやすい4sでありトイトイも否定されていないので迫力充分の仕掛けに見える。
稚児選手の手牌はピンフドラ1のリャンシャンテン。
自分の手牌価値はそこそこ高いと言えるが生牌の白と中が切りきれず打1pで迂回している。
やはり他家から見たらこの仕掛けの圧力は中々のものだ。
中神翔平プロの親番のこの手牌。
稚児選手が白を止めている事もあり、生牌となっている白が非常に打ちづらい。
赤5sにドラ4sや36sがくっつけば5800以上の打点が見込める手であり自分は3着目。
ドラを使える聴牌となった場合は白を勝負とするため、打ちづらい白を保留として打7p。
この7pをカモメ選手が捉えて2600点の和了となった。
カモメ選手は東1局の重厚な手作りだけではなく、点数状況に応じて小技も使いこなして局を進めていく。
オーラス1本場
2着目で迎えた親番の稚児選手。
待ちの3mが2枚見えているため、手変わりを考慮し打1pで聴牌取りのダマとする。
10巡目に獅子ヶ谷フレア選手から出た1枚目の白をスルー。
巡目がそこそこ深くなってきているものの、47m引きの白待ち立直や、568m引きの良形変化にて重い一撃を決めてやろうという意図が読み取れる。
12巡目に待望の6mを引き入れて立直。
ドラの5mを一発でツモって4000オールの和了。
深い巡目にもかかわらず、白をポンしての2900点の和了を拒否して意思のある高打点の和了。
強者は決めるべき手で決めてくる。そのお手本のような進行に思えた。
オーラス2本場
親番の稚児選手は放銃をせずに流局すればトップ終了となる場面。
稚児選手の選択は3p切り立直。
自分がドラを2枚所持しているため高打点が見込める手牌である事。
長いリーグ戦を戦っていく上では素点も重要である事を意識した選択に見える。
13巡目にカモメ選手が絶好の3sを引き入れて聴牌してしまう。
Σリーグの順位点は下記になっている。
1着+50、2着+10、3着-10、4着-30
つまり赤々ピンフのこの手牌を立直してツモ和了、もしくは稚児選手から直撃すれば、順位点40000点+和了素点分の和了となる。
ここはリスクを覚悟で勝負するのが妥当と思われるため危険牌の7sを勝負。
この7sを捉えて稚児選手は自身のトップを決定付ける和了となった。
獅子ヶ谷フレア選手は全体的に手牌と展開に恵まれておらず、誰が打ってもラスを回避する事は難しかったと思われる。次節以降の活躍に期待したい。
中神翔平プロは終始冷静でバランスの取れた打ち回しにより、きっちりと2着を奪取した。
カモメ選手は初出場にもかかわらず東1局の大胆な打ち筋など盛り上げてくれた。オーラス2本場で3sを引いてしまったがために3着になってしまったが、次節以降もカモメ選手らしい打ち筋を見せてくれそうだ。
稚児選手は最も手牌に恵まれていたが、オーラス1本場での4000オールやオーラス3本場の中神翔平プロへの追いかけ立直など、リーグ戦での素点の叩き方を表現してくれたように感じた。
総じて非常に見応えのある一戦であった。
試合後インタビューコメント
2着・中神翔平プロ(Pleiades)
ー試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
内容はいまひとつでした!盤面の把握が甘く、雑な見落としもあったので次回はより精度を高めていきたいです!きりこも三色見落としてたのでおあいこです!
ー試合のポイントになった1局、1打を教えてください。
東1の白は2枚目もスルーでよかったかなと。ポン後の進行はよかったと思います。最後稚児さんに刈り取られなくてよかった・・・
(記・俺クラスはだま)
第1試合の結果
第2試合の結果
本節の結果
本節はRIDECATとぽんてんが共に1着2着を獲得し、順調な滑り出しを見せました。それを追いかける形でななない、ホープフルAもプラスでまとめています。
本節も全試合で熱い対局が繰り広げられました。次節の対局も是非ご覧ください。
おわりに
今回の記事は以上になります。読んでくださってありがとうございました。Σリーグ広報部では本観戦記シリーズの他、選手名鑑シリーズも刊行していますのでよろしくお願いします。記事の感想やRT、いいね等頂けますと励みになりますので"#Σリーグ"のハッシュタグを付けての投稿をよろしくお願いいたします!また、Σリーグは公式YouTubeチャンネルを開設しています。公式配信として対局の模様をお届けするほか、公式応援配信"熱闘!Σリーグ"の配信等様々なコンテンツの配信を予定しておりますのでチャンネル登録をよろしくお願いいたします。
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