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Fisher Space pen(サルガッソーからの帰還)

机の引き出しの中にサルガッソーがある。
かつて使われていた筆記具やリフィルがそこに引き寄せられてくる筆記具のサルガッソーだ。
そのサルガッソーをたまに(夏季オリンピックの開催と同じくらいの割合で)かたづけるのだが、気がつくといつの間にか、いくつかのペンやリフィルが引き寄せられている。
中には、もう何年もかたづけられず引き寄せられたままのものもある。
Fisher Space penもそのひとつで、モデル名はSPACE SHUTTLEのようだが、旧モデルらしくトップのデザインや、キャップにセンターリングのように切り込みが施されていて、今のものとは少し違う。
30年?もっと前のモデルだろうか?
キャップアクションと呼ばれるもので、クリップのついたキャップをノックしてペン先を出す。

Fisher Space penとは、NASAに認定されたボールペンで、リフィル内部に窒素ガスが封入されていて、そのガスの圧力でインクを押し出すために上に向けていても、無重力でも水中でも使うことができる。
暑さや寒さ(-34°C〜121°C)にも強く、粘着性の強いインクのために100年間はドライアップもしない(らしい)。
ちなみに、このペンがNASAで採用されるまでは、船内では鉛筆が使われていたとのこと(本当かしら?)

そんなわけだから、当然サルガッソーから引き上げて文字を書いてもすぐに書き始めることができる。
現在のボールペンに比べるとインクの粘度のためにペン先の運びは重いし、ノックも重い。
使えないわけではないが、使う気もしない
そんなわけで、この記事を書き終えれば、また処分されることもなくサルガッソーへと戻されることになる。
なんだか、不死身であるが故にいつまでも苦しみ続けるプロメテウスみたい。
ヘラクレスは現れるのだろうか?

<おまけ>
宇宙飛行士の残した言葉
最初の1日か2日は、みんなが自分の国を指さした。
3日目、4日目は、それぞれ自分の大陸を指さした。
5日目には、わたしたちの目に写っているのは、たったひとつの地球しか無いことがわかった。

スルタン・ビン・アブドゥルアズィーズ・アル・サウード
サウジアラビア空軍のパイロット


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