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お話を聞かせていただく
遺族会のファシリテーターでした。
ほんと、いろんなお別れがあるものです。
だいたいは、ことの始まりからで、何年もの長い間に起きたことのお話を聞かせていただくこともあります。
何がおきて、どんな関りをしてきてのか?
それぞれのドラマがあり、葛藤、後悔など、その時々を振り返りながら、お話してくれます。
ひたすら、「そうですね。辛かったですね。」これだけですね。
今回は、今までで、多くの方に参加していただきました。
どこまで続くのか?ちょっと、時間を意識しながらも、お話に耳を傾けさせていただく。
次のステージを意識しておられる方も、いらっしゃる。
一通り、みなさんのお話を聞かせていただいて、あとはフリートーク。
関心あるテーマに、みなさんが、反応していく。
当事者の方々がお話しやすいように、こちらからの具体的な話は、控えて当事者間で、お話できるようにフォローしていく。
みなさん、興味あることは、ご自分の意見を言ったり、してくれます。
最後に、今回参加してみての感想を1分くらいにまとめてお話していただきました。
概ね、他の方のお話が聞けてよかった。との感想をいただきました。
ファシリテーターは、とても大切な役割のように思えてきました。
ファシリテーターが、しっかりと傾聴していないと、その場のある種の緊張感のバランスが崩れやすそうです。興味、事情聴収のような質問を挟むと、話し手の表情が変わりそうになると、思ったりします。
お話会が、終了したあと、個別の情報が必要と思われる方は、残っていただき、個別の情報を提供させていただく。
さらに、もう一歩踏み込んで、もっと早くいろんなところに繋がるように情報の整備を進めていこうと思っています。
ファシリテーターを振り返ってみて
参加者さんとの距離間を一定に
お話を聞かせていただくなかで、どうしても自分と考え方が似てるとかそうでない。そんな感情が生まれてきます。しかしながら、そこで、
「そう。そう」
「ちょっと違うなぁ」 とかなると
発言された方とファシリテーターの距離感が近くなったり、遠くなったりするように思います。
ファシリテーターとしては、”受容”がポイントだと思ったりしました。
「そうなんですね。」 と、まずは受容する。
そうすることで、話し手さんは安心する。そして、次から次へと話が続く。
ファシリテーターとしての意見、考え方は控える
どうしても、気の利いたことを話したくなります。
が、その内容が、話し手のみなさんと一致することはありえないと思います。むしろ反発される方もいらっしゃることを考慮すると、意見、考えを求められない限りは、控える。ことが大切ではないかと感じました。
参加されている方々の意見交換を促す
「今までのお話を聞かせていただいて、どうでしたか?」
参加者されている方のお話が一通り終わって、フリートークをみなさに促す。参加者さんから、みなさんに聞いてみたいことがあれば、みなさんに聞いてみる。決して、ファシリテーターの意見を言わない。なぜかというと、ファシリテーターの意見が中心となって展開されると、参加者さんの意見がどっかに行ってしまう可能性があるからだと考えたりします。
良くなるように・・・
みなさん、大変な状況です。元の生活に戻ることを考えますが、こういう視点で、考えているとやばいです。どんな人も、元の生活に戻りたい。
しかしながら、失ったものは、戻ってきませんし、そう簡単に忘れられるものではありません。
まずは、お話を聞かせていただいて、そのお話を”受容”させていただいて、少しでも、心の負荷が軽くなることをお手伝いさせていただく。
そういう考え方で取り組んでいこうと思ったりしました。
解決することは考えない。
少しでも早く、悲観から脱して欲しい。ことを考えて、他人と比較したり、ポジティブに生きるように考えることを提案したり。話し手の幸せなりを考えてのアプローチはわかります。
お話を聞かせていただいていると、今、自分なりに、一生懸命生きておられる様子がひしひしと伝わってきます。その気持ちを受け止めてあげて、決して、よくしようとジャッジはしないことだと思います。
つまり、悲観の状態を解決することはできない。と、考えたりします。