異常に簡単‼ 小中高生向けの〝特殊相対性理論〟解説!
いやはや、アインシュタインさんは本当のカシコですね。有名な『一般相対性理論』よりは、ちょっと簡単ですが、ふつう、物理学のイロハがわかんない人には、『特殊相対性理論』ですら非常に難解にうつるかも知れません。
ということで! この先は、これでもかというくらい簡単に、次は、数式なしで、中学生にも解るように説明しますね!
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さあ、『特殊相対性理論』をとっても簡単に言うと、「光の速さが変わらない世界では、時間と空間が私たちの思っているのとは違うふうに振る舞う」というお話です。数式を使わずに、イメージしやすいように解説してみます。
1. 光の速さは誰が見ても同じ
ふつうは、たとえば時速50キロで走っている車の上から見れば、時速40キロの車は「時速10キロで後ろから追いついている」ように感じますよね。
ところが、これを光に当てはめると「速さを足し算」しても光の速さは変わらない、という不思議なルールがあるのです。Aさんが光を見ても、Bさんが光を見ても、光の速さは必ず同じ“約30万キロメートル/秒”なのです。
2. 時間の進み方が変わる?!
「光の速さが誰にとっても変わらない」ことを実現するために、実は時間そのものの進み方が状況によって変化します。
例えば、ロケットがものすごく速いスピード(光の速さに近い速度)で飛んでいるとき、そのロケットに乗っている人の時間は、地球で見ている人の時間より「ゆっくり進む」ように見えます。
イメージ:
ロケット側:「いつもどおりに時間が流れている」
地球側:「ロケットの人の時間はゆっくり流れているように見える」
これは「時間が伸びる」あるいは「時計が遅れる」現象と呼ばれるものです。
3. モノの長さも変わる?!
同じく、高速で移動する物体を見ようとすると、移動方向に対して「長さが短く」見えます。
これを「長さの収縮」と呼びます。もし自分がロケットに乗っている人なら「何も変わらない」ように感じますが、外から見ると「ロケットが押しつぶされたように短く」見えるというわけです。
4. なぜそんな不思議が起こるの?
これらはすべて「光の速さが観測する人によって変わってしまうと、自然のルール(物理法則)があわなくなる」という理由から来ています。光の速さだけは、どんなに追いかけようとしても変化しない。だから、その代わりに時間や空間のほうが「変わってしまう」ようにできているのです。
昔の考え方: 時間や空間は誰にとっても同じ
アインシュタインが示したこと: 「光の速さが一定」で物理法則が成り立つためには、時間や空間こそが人によって変わって見える
特殊相対性理論から導かれた有名な式に「E=mc2」があります。これは数式に見えますが、要するに「物体にある質量は、ものすごいエネルギーに変換できる」という意味です。
原子力発電や原子爆弾は、この原理を利用して物体の質量の一部をエネルギーに変えています。
イメージ例:
1グラムの物質のエネルギーだけで、かなり大きな発電量が得られる。
6. どんなところに使われている?
GPS(カーナビやスマホの位置情報)
衛星がものすごい速さで地球のまわりを回っているので、衛星に載っている時計は「相対性理論で予測される通り」少し遅れたり早まったりする。そのズレを計算で補正して、私たちは正確に位置情報を得ることができる。粒子加速器(物理実験で使う巨大な装置)
光に近い速度で飛ぶ小さな粒子は「寿命が延びて」長く観測できるようになる。これは時間がゆっくり流れるのと同じ現象。
7. まとめ
ポイント1: 光の速さは変わらない。
ポイント2: そのせいで「時間が遅れたり」、「長さが縮んだり」見える。
ポイント3: 質量は大きなエネルギーに変換できる。
アインシュタインの「特殊相対性理論」は、私たちの“当たり前”を覆す不思議な世界の入り口です。
ただ、普段の暮らしではスピードがそれほど速くないので気づけないだけで、実は私たちのまわりでも(GPSなど)使われている重要な仕組みでもあるのです。
どうですか皆さん、少しは理解できましたか!?
正直、すべての理論を正確に理解するには、相当時間が必要だと言われています。次回、物理学編で取り上げるのは〝一般相対性理論〟です。覚悟しておいてください。笑