「愛する人のために、自分をいたわることこそ大切」だと気付かせてもらったある日
あなたは、大切な人に幸せを届けるために
自分を酷使しすぎていませんか?
自分の事なんか考えずに、
「ひとのため」「使命のため」と、
睡眠時間をほとんどとれていないのではありませんか?
頑張りすぎると
目にクマができてしまいます。
にっこり笑って
「お早う」と言っても、
目にクマができているから、余裕のないことまるバレです。
そんな顔をしていたら、
かえって心配されて、幸せを届けられないんじゃないでしょうか?
患者家族のための「ハウスサポート」との出会い
もう10年位前になるでしょうか、
妻の母が重病で倒れて京都市内の病院に入院したので
看病に通った日々のことを思い出します。
あの時はとても暑かった。
しかも、丹後から京都市内に通うのはとても大変でした。
それでなくても、仕事でくたくたになっているのに、
体も心も持ちませんでした。
そんななか、
「ハウスサポート」というボランティアがあることを
病院のソーシャルワーカーから教えてもらったのです。
遠方から付き添いなどに来る家族のために、
とても安い料金で部屋を貸してくれるボランティアです。
早速申し込んで、数か月の間、部屋を借りました。
部屋のなかは、最初からおしゃれな家具や家電があり、
コーヒーメーカーもあったりして、
最初からほとんど準備せずくつろげるようになっていました。
ボランティアの世話人さんに聞くと、
これらの家電や小物は、
先に利用していた人たちが、こんなのあったらいいねと思って、
退去の時に寄付してくれたものだそうです。
思いやりのリレーというのでしょうか。
確かにかゆいところに手の届くものがそろっていました。
本当の「レスパイト」とは
部屋を借りて何日かしたある日
世話人さんがこう言ってくれました。
「明日お休みなんでしたら、
せっかく京都に来たんだから、京都見物したり、
自分の好きなことをしてゆっくりしていくのもいいですよ。」
私は、何言ってんのと思い、こう返事しました。
「世話人さん、お気持ち有難いんですけどね、
私はいっぱいいっぱいなんです。
そんな、悠長に京都見物なんて、する気にもなれませんよ。」
そうすると、世話人さんはこう返事しました。
「あなたがいっぱいいっぱいの顔してたら、
お母様、喜ばれるかしら?」
「そんなの、
私はいっぱいいっぱいの顔なんかしませんよ。
こう見えても、社会福祉の仕事をしてるんです。
母のところに行くときは、にこやかに行きますよ。」
「そうかしら。
お母様は、お見通しでしょうね。
お母様なんですから。」
家族が休養するために
「レスパイト・ケア」という言葉があります。
例えば、高齢者の親や障害のある家族をショートステイで預かってもらい、
その間に家族が旅行や休養する。
でも
そんなこと、とてもできない…・
と思う人が実に多い。
ハウスサポートの世話人さんがこれから話されたことは
本当の「レスパイト・ケア」の意味について考えさせられました。
「この身を削っても、支えたい」
いろいろ話しこんでいるうち、
世話人さんは、ご自分のお話をしてくださいました。
世話人さんは、もう10年以上前になるでしょうか、
21歳になる息子さんを病気で亡くされたのだそうです。
母として何でもする、この身を削ってでも、
息子の命だけは助けてくださいと
仏様に祈る日々、
自分のことなんかすべて放ったらかして、
息子さんの看病を続けていたそうです。
そんなある日、
息子さんは優しくこう言われたそうです。
「お母さん、ぼくは、お母さんが喜んでくれたり、
幸せにしてくれることがうれしいんだよ。
お母さん、ぼくのために自分のことまでいい加減にしちゃあだめだよ。
お母さんのしたいことして、ゆっくり休んでね。」
それで世話人さんははっと気が付いたそうです。
息子への最高のプレゼントは
ご自分自身のゆとりと、休養と、喜びであること。
息子を大切に思うならば、
息子が大切に思っているご自分自身を、大切にすること。
息子さんは優しくこういわれたのち、何か月か後に
天国に召されたそうです。
愛する人に喜んでほしいなら、自分が喜びになろう
それで、世話人さんは締めくくりに私に言われました。
「ご自分を大切にしてくださいね。
そんな余裕なんかないというのもわかりますけど、
自分をいたわってあげてください。
面白いこと、楽しいこと、
自分自身のためにいっぱいしてあげてください。
京都にはおいしい店もたくさんありますよ。
さあ、明日の休みはどこに行かれますか?
ガイドマップ置いていきますからね。」
自分自身を大切にすること、
自分自身をいたわってあげること、
自分の中に豊かさをいっぱいあげて、ゆとりをいっぱいあげること、
このことは、
すべてにおいて大切なことだし、
まずそうすることが
「自分が何かのためになりたい」という思いの基礎になる
こう気づかせていただきました。
大きな気づきでした。
「自分をいたわってあげよう、
自分を大切にしてあげよう。
愛する人のためにも、
自分自身のためにも。」
この記事を読んでくださったあなたに届けるオカリナ演奏
今回お届けするオカリナ演奏は
あるゴスペルです。
フィリピンの人々が
教会の礼拝で合唱していた、
タガログ語のゴスペルの美しい音色が忘れられません。
何の楽器もなく、コーラスだけのその歌は、
まるで、さざ波とそよかぜに包まれるように、
心地よいハーモニーでした。
自分自身を大切にし、
自然と一体になって、
愛する人に幸せを届ける、
そんな気持ちをより強めてくれるような気がします。
歌の題も、歌詞も不明ですが、
記憶をたどり、吹いてみました。
こちらから動画をご覧ください。
↓↓↓
http://youtu.be/G8Xutf4mTeE
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