オタクコンテンツの危機!? アップグレードチケット騒動について考えたこと
2025年2月1日と2日、ラブライブ!シリーズの合同イベント「LoveLive! Series Asia Tour 2024 ~みんなで叶える物語 ~」の横浜公演が開催されます。
私もチケットを確保して楽しみにしているのですが、ライブ開催から1ヶ月を切った1月9日、主催者側からある発表がありました。
それは、最速先行抽選申し込みで当選した人を対象に、割り増し料金を払って申し込めば、アリーナ最前列の真ん中あたりのエリアで見られる権利が確約される、という「アップグレードチケット」を抽選販売すると発表したのです。
この知らせに、SNS上では不満が爆発。
ぱっと見、不公平感があるこの施策はもちろん炎上。
最終的に発売は中止になってしまいました。
一部の人のみが対象で、しかも追加料金が必要。
しかも発表がライブ開催1ヶ月を切ったタイミングだったことが、多くの人の反感を買ってしまった格好です。
でも、ただ批判を言うだけでなく、主催者側がなぜこのタイミングでこんな施策を打とうと思ったのかを、ちょっと考えてみませんか。
私はもちろん運営側の人間ではないので詳細は分かりませんが、いくつか可能性を考えてみると、少しネガティブな要素も見えてきます。
急にお金が必要になるほど、運営側が窮地に立たされている可能性があるのです。
この状況が続けば、運営側がライブを開催することすら難しくなる可能性も考えられます。
まさに、オタクコンテンツの危機が到来!?
この記事では、物議を醸した「アップグレードチケット」について少し掘り下げて考えてみたいと思います。
アップグレードチケット騒動の顛末
序文でも書いた通り、ラブライブ!アジアツアー横浜公演において、突如「座席アップグレードチケット」発売が発表されました。
これは、「最速抽選申し込み」で当選した人を対象に、追加料金1万円を支払うことで、アリーナ最前エリア中央ブロックの席を確約するという内容。
ただし、応募者多数の場合は抽選になるとのこと。
最速抽選申し込みとは、ライブツアーのテーマソング「Bring the LOVE!」のCDに封入されいている「最速抽選申し込み券」を利用してライブチケットを申し込む方法のこと。
「ファンクラブ先行」に似たシステムですが、チケットを申し込むためにコストをかける必要がある、というわけです。
残念ながら外れてしまう事もありますが、ここまでする人は「本当にそのコンテンツが好きな人」であると思うので、対象者には申し分ないでしょう。
この発表が行われたのは、ライブ開催1か月を切ったタイミングでした。
これに対し、SNS上では大きな反発が起こり、瞬く間に大炎上となりました。
特に、「急な発表」と「追加料金」という点が批判を集めたように思います。
中には、「アリーナ席を目指してCDを積んだのに…」という声や、「消費者センターに通報した」という投稿まで見られました。
一方、私自身はこの企画に対して特に不満は感じませんでした。
むしろ、「1万円で最前エリアに行けるならいいじゃん!その話乗った!」とメッチャ乗り気でした。
最速抽選で2日分当選していた私は、1日目の座席がたとえ「天空席」であったとしても、2日目にアリーナ最前エリアが確約されるなら、その分テンションが上がるじゃないか!と思い、2日目のみアップグレードを申し込むつもりでした。
しかし、申し込み開始日となる1月11日、急に主催者側から「アップグレードチケット受付中止」のお知らせが発表されました。
この企画に対する反発が予想以上に大きかったようで、企画を取り下げた格好になりました。
主催者側としても、実行に踏み切れば当選した人々の席が明確に分かってしまうことから、新たなトラブルやバッシングが生じる可能性を懸念したのではないでしょうか。
騒動が炎上してしまった要因とは?
今回の騒動で特に批判が集まったのは、主催者側が「急に発表したこと」。
また、追加料金が必要になることもあまりいい印象ではなかったのではないか、と思います。
最速抽選申し込みは、当選後の短期間で入金が必要となるため、あらかじめ資金を準備し、当選発表に備える人も多いはずです。
近年のライブチケットは高額化が進んでおり、せっかく手に入れたチケットにもかかわらず、ライブ開催1か月前に「さらに1万円を支払えば最高の席を提供する」と提案されても、簡単には受け入れられない人もいるでしょう。
追加料金を支払えば良席を確保できるのは魅力的ですが、今までのコストに追加の1万円を求められることに抵抗を感じる人も少なくないはず。
決して安い金額ではないので、すぐに用意できない人もいるでしょう。
アップグレードの対象者は、最速抽選申し込みの当選者であることは前述の通り。
通常なら、最速抽選申し込みで当選しても、必ず良い席が保証されるわけではありません。
このことはSNS上でも「最速抽選で当選したのに天空席だった」といった不満として見られ、注目を集めていました。
今回のアップグレードチケットは、こうした声もあったからなのではないかと思います。
でも実際は、「席ガチャ」もライブの楽しみのひとつだ、という声もたくさんありました。
どの場所で見られるかはライブ2日前にならないとわからない、ということも含めて楽しむ、というのは、いい文化だと思います。
それ故、「アップグレードはそういった楽しみを奪うものだ」という声も多数ありました。
運営側もこの反感は予想していたと思います。
ただ、今回の件はテストケースであり、今回の発売中止を受けて今後同様の施策が繰り返されることはないのではないかと思っています。
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ちなみに、「全席指定」という言葉も議論になっていたようなのでお話ししておきます。
今回のライブにおける「全席指定」とは、「主催者側が指定した席」という意味合いだと思います。
そのため、アップグレードを受けた席も主催者指定の範囲内であり、「全席指定」のルールから外れないのではないか、と考えます。
上記の「全席指定」に対するのは「全席自由」。
主催者側が用意したエリア内の場所で、自由に楽しむ形式を指します。
Zeppなどのライブハウスでよく見られる「オールスタンディング」がいい例ですね。
主催者は大手プロモーターであり、加えてチケット販売元のイープラスも大手のチケット販売会社ですから、法的チェックは徹底しているでしょう。
ただ、今回の施策はファンにとって納得しがたい部分が多いのも事実ですから、感情的になるよりも、少し落ち着いてライブ後のアンケートなどを通じて意見を届ける方が、主催者側への改善要求として効果的なのではないでしょうか。
なぜアップグレードチケットを販売しようとしたのか?
ではなぜ、こんな急なタイミングでアップグレードチケットを販売しようとしたのでしょう?
その背景について考えてみると、主な理由は「収益の確保」ではないかと思います。
1万円の追加料金を支払うことで良席を確保できるこの仕組みは、一見すると「運営が単に利益を追求している」と捉えられるかもしれません。
でも、それにしてはやり口があからさますぎますし、発表も突然すぎる。
となると、考えられる要因のひとつとして「今の収益だけでは足りない」ということも考えられるのではないでしょうか。
今回のライブのチケット販売は2次抽選申し込みまで終了しており、注意書きには「ステージが見えにくい席を含みます」と明記されていました。
最近、ラブライブ!のライブイベントでも、チケットの先着順販売や当日券の販売まであることが多く、「チケット売れ残ってるんだな」と思っていました。
ただ、今回は2次受付も抽選であり、「ステージが見えにくい席」ということは、機材スペースを見直して、席を開放しているのではないかと思います。
さすが、μ'sをはじめ全シリーズのキャストが集合するライブ。売れ行きは好調のようです。
それでも近年、コロナ禍以降の影響で、会場に足を運ぶ観客数は減少傾向にあると思っています。
その代わりに有料配信が普及し、ライブの新たな楽しみ方が浸透しました。
要因のひとつとして、地方から都市部へ移動してライブに参加するファンが減少したのではないかと思っています。
旅費や宿泊費の負担増加が主な原因でしょう。
特に、ホテル代の高騰が大きく影響していると思います。
あとは、「DDが配信に移った」などの理由も挙げられると思いますが、いずれにせよ、ライブイベントはコロナ禍の影を完全に払拭しきれていない印象です。
今回のライブの売れ行きは好調のようですが、その他のライブではまだまだ課題は多いのが現実でしょう。
しかもこの状況は、ラブライブ!特有のものではなく、他のオタクコンテンツ、それ以外にもほとんどの国内アーティストのライブイベントも同様なのではないでしょうか。
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また、チケットの売れ行きが好調でも、ライブ制作には莫大なコストがかかります。
ステージを組む資材、音響や映像設備の準備、それらを操作するスタッフ、出演者を支える裏方の人員などなど…多くの人材と設備が必要です。
これらのコストは、かつてはCDの売り上げから補填されることもありましたが、現在では配信やサブスクリプションが主流となり、音源販売による収益モデルは崩壊しています。
そのため、ライブ自体の収益を上げるため、チケット代は高騰を続けているのが現状です。
さらに、近年の物価高騰がライブ運営に与える影響も無視できないでしょう。
資材価格や燃料費の高騰は、ライブ開催にとって大きな課題だと思います。
最も影響が大きのは、「電気代」でしょうね。
ライブを開催するためには、莫大な電力を必要とします。
燃料価格の高騰や火力発電への依存が続く中、主催者側もこれらのコスト増に対応しなければならない状況にあると思います。
こうした背景を考えると、アップグレードチケットの販売は単なる利益追求というよりも、ライブ運営を持続可能にするための施策だったのではないかと思うのです。
赤字を避けつつ、ギリギリの黒字を確保するためには、新たな収益源の確立が急務だったのではないでしょうか。
もちろん、今回の販売方法や価格設定に不満を抱く人がいるのは当然です。
しかし、運営側もこうした施策がファンの信頼を損ねるリスクを承知の上で決断したのでしょう。
もうそこまで窮地に立たされている可能性もあるし、このまま行けば赤字が確定してしまう可能性も考えられます。
じゃあどうすればいいか?
今まで述べてきた問題が本当に原因であるなら、どのように対処すればよいのでしょう?
私は、いわゆる「太客」から多くのお金を頂くこと自体は、決して悪いことではないと考えています。
お金を出せる人がそれに見合った支払いをして、より良いサービスを受けることは、エンタメ業界だけでなく、多くの分野で一般的な考え方です。
例えば、新幹線のグリーン車。
グリーン料金を払えば、普通車よりもゆったりしたシートで移動できますし、アテンダントのお姉さんがおしぼりを手渡してくれます。
また、終了してしまった車内販売も、専用サイトから申し込めば、アテンダントのお姉さんが商品を座席まで持ってきてくれます。
グリーン車の持つイメージとしては「会社の重役が乗る席」とか「お金持ちの席」といったものがありますが、金額的には決して一般人の手の届かない高嶺の花、というわけではありません。
私も乗ったことがあります。1度だけですけど。
ちなみに、グリーン車は旧等級制に倣うと、「2等車」の扱いです。
それより上の1等車は長く存在しなかったのですが、最近は「グランクラス」がありますよね。
グランクラスはグリーン車よりもすごくて、飲み物もアルコール含め飲み放題。
アテンダントのお姉さんに頼めば、グランクラスでしか食べられない軽食もタダで持ってきてくれます。
ただし、グリーン車のおよそ倍の金額を余計に払わなければいけませんが。
話が脱線しましたが…
今回のグレードアップチケットが炎上した理由が「突然の発表」だとすれば、初めから席種を分けてチケットを販売する方式がよいのではないでしょうか。
具体的には、S席、A席、B席のように等級を設定する方法です。
たとえば、Kアリーナの場合。
アリーナ席をS席、Level 3と5をA席、「天空席」にあたるLevel 7をB席とします。
今回のライブのチケット代がグッズなしで13,000円であるなら、A席をその価格に設定します。
さらに、S席は20,000円、B席は10,000円といった具合に価格を分けます。
この方法により、一律13,000円とする場合よりも若干の利益増加が期待できます。
※ネット上の情報を頼りにチケット代と席数を単純に計算したところ、一律料金だと2億4千万ほど、上記の通り席種を分けると、およそ2億6千万ほどでした。
さらに、今回のアップグレードチケットの対象である区画を「SS席」として30,000円として提供すれば、より収益を上げることもできると思います。
あくまで売り切れた場合ですが…。
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席種を分けることのメリットは、価格設定次第では収益の向上が期待できること。
さらに、グッズを付加することでさらなる効果も見込めます。
一方デメリットとしては、席種ごとの売り上げにばらつきが出る可能性があります。
例えば、ステージに近いS席や価格が安いB席は売り切れても、間のA席が売れ残るリスクがあります。
また、S席の価格を高く設定しすぎると、かえって売れ残る可能性も。
S席が売れ残るのは、席種を分ける上で一番避けなければなりません。
これらのリスクを軽減するためには、販売方法を工夫する必要があるでしょう。
例えば、最速先行抽選ではB席を販売しないようにし、一般販売開始後にB席を解放するとか。
さらに、A席が売れ残った場合には、B席の当選者を対象に、差額を支払うことでグレードアップできる仕組みを設ける、なんてアイデアもあります。
ただ本音を言ってしまえば、一律料金で売ったとしても、「最速抽選申し込みチケットの対象にLevel7の席は含まれておりません」と明記してほしいのですが…
海外アーティストのライブやスポーツイベントで席種ごとにチケットを販売する方法が一般的です。
たとえば、2014年にローリングストーンズが東京ドームで公演を行った際には、S席、A席と分けた販売が行われました。
私自身、その時はS席を申し込んで当選したのですが、うっかり支払い手続きを忘れてしまったのです!
気づいた時にはS席は売り切れ。仕方なくA席を購入しましたが、2階スタンドの上の方の席でした。なんとももったいない…
一方、日本の音楽業界では一律料金のライブが主流です。
国内アーティストのライブの商慣習まで詳しくは分からないのですが、私がライブに行くようになってからずっとこの売り方は変わりません。
しかし、この方式は次第に限界を迎えつつあるのではないでしょうか。
近年では、ブシロードが主催するライブでも席種を分けたチケット販売が導入されています。
※私も好きで、ライブも見に行ったことがある「Poppin’ Party」の武道館ライブ告知サイト。アリーナ、1階スタンド、2階スタンドと料金が分けられています。
ブシロード社は「新日本プロレス」を傘下に持っているため、席種ごとに販売するノウハウがあるのでしょう。
新日は、地方の体育館などの興行まではわかりませんが、武道館や毎年恒例のイッテンヨン東京ドーム大会では席種ごとに分けて販売しており、その歴史も古いのです。
私も、友達から「チケットを貰ったから」と誘われて、武道館の2階スタンドで観戦したこともありますし、自らお金を出して1階スタンドで見たこともあります。
今回ご紹介した席種を分けたチケット販売はあくまで一例にすぎません。
他にも効果的な方法があれば、ぜひ積極的に採用してほしいと思います。
現在の厳しい経済状況では、よりお金を出せる人が支える仕組みを構築しないと、運営が立ち行かなくなる可能性があると思っています。
もちろん、チケット代の値上げはファンにとっては負担となりますが、このままではライブそのものが開催できなくなる可能性も出てきます。
企業側は、黒字にならないイベントは絶対に行わないでしょうから。
そんな事態は、ファンにとって最も避けたい結末です。
そのような状況を防ぐためにも、運営側もファンも、柔軟な対応をしていかなければならないのではないでしょうか。
オタクコンテンツの未来と少子高齢化の脅威
いい機会なので、さらなる「オタクコンテンツが迎える脅威」についても語ってみます。
私はラブライブ!しか追っていませんが、年に数回ライブに足を運びます。
最近、観客の中に、若い人に混じって若干年齢を感じる、昔ながらのファンの方々が目立つのを感じています。
私も立場としては同じなので人のこと言えないのですが…失礼のないよう心がけた表現としました。
ただわかりやすく言うと、「同世代の方」です!
ラブライブ!シリーズは、10代後半から30代前半を主なターゲットとしていると思っています。
でも、そのはずのコンテンツに、30代後半から50代の観客が多く来場している。
恐らく、全観客の3分の1程度はこの世代の方々なのではないか、と感じています。
なぜこんなことが起きているのか?
それはまさに、若年層の絶対数が減少していることの表れだと思います。
今のオタクコンテンツは、年齢が上の層の人々が経済的に余裕を持ち、積極的にお金を使うことで支えられている、なんて見方もできるかもしれません。
しかし、この状況がいつまでも続くわけではありません。
高年齢層のファンが現場を離れ、新たな若者層が十分に増えなければ、コンテンツ全体の収益が減少するのは明らかです。
その結果、運営側は利益率の高いコンテンツに集中し、他のコンテンツが淘汰される可能性が高まります。
そうなってしまったら、果たしてラブライブ!は生き残ることができるか!?
古くからのコンテンツにとって、新しい魅力的な作品が登場することは大きな脅威となるでしょう。
ファンの数が減少すれば、スタジアムやアリーナ規模のライブ開催も難しくなり、コンテンツの運営自体を縮小せざるを得なくなります。
それでも、小規模ながらも工夫を凝らして運営を続けることもできるでしょう。
でもその場合、経済規模が縮小され、大掛かりな宣伝活動や広報が難しくなります。
結果として、オタクコンテンツは「知る人ぞ知る」存在になってしまうかもしれません。
◆
ならどうすればいいか?
日本国内の市場だけでは限界があるため、海外市場に目を向ける、というのもひとつの手でしょう。
ラブライブ!がアジアツアーや欧米での展開を進めているのはその一環だと思っています。
特にアジア市場は大きな可能性を秘めていますが、近年の中国経済の不調など予想外の要因もあります。
それでも、アジアツアーが成功し、欧米でも一定の人気を得ているのは希望の光ではないでしょうか。
日本のアニメやゲームといったコンテンツは、昔から海外で高い評価を得ていますし、今や大人や子供の区別なく、世界中の多くのファンが日本発のコンテンツに夢中です。
インバウンド需要の拡大と共に、こうしたコンテンツを目当てに日本を訪れる観光客が増えていますし、今後もっと増やすことが、今後の経済発展のためには重要です。
秋葉原のような観光地がさらに活性化することで、日本経済全体にも良い影響をもたらしてほしいと思っています。
少子高齢化の影響を乗り越え、オタクコンテンツを守るためには、国内外でのファン層拡大が不可欠です。
観光やインバウンド需要を活かして、日本のコンテンツを世界に広める努力を続ける。
もちろんそれには、可能な限り魅力的なコンテンツを作り出すことが重要。
そうすれば、日本国内の若年層にも響き続けるはずです。
この良い流れを維持できれば、オタクコンテンツの未来はさらに明るくなると思っています。
最後に皆さまへお願い
アップグレードチケット騒動を振り返りながら、オタクコンテンツの未来や経済的な課題についてお話ししました。
今回の施策に批判が集中したことについて、私は責めるつもりはありません。
ただ、私がアップグレードチケットを申し込もうと思った理由は、「いい席で見たい」という気持ちに加えて、「運営側が厳しい状況にあるのかもしれない」と感じたから。
2日目だけ、1万円だけですが、微力ながら「もっと良いライブを作ってほしい」という願いがあったからです。
ただし、「みんなで運営のためにお金を出すべきだ!」と言いたいわけではありません。
経済状況は人それぞれですし、私自身も必ずしもお金に余裕がある訳ではありません。
しかし、この記事を最後まで読んでくださった皆さんには、今回のような施策を一方的にネガティブに捉えるのではなく、多角的に考えていただければと思います。
運営側はこれからも利益を確保するために新たな施策を試みるでしょう。
それは、単にお金儲けを目的としたものではなく、「このままではライブ運営が難しい」という切実な思いからくるものかもしれません。
そうした施策に対して可能な範囲で協力することは、運営側を救う一つの方法になるのではないでしょうか。
より高額なチケットを買うだけでなく、グッズをたくさん買うことだって運営側の収益に繋がります。
反対に、感情的になってSNSなどで批判を繰り返してしまうと、運営側はさらに追い詰められ、最終的にはコンテンツの存続そのものが危機に瀕する可能性もあります。
例えば、ライブイベントも今後アリーナクラスのライブが難しくなり、規模の小さなホールで開催されるようになるかもしれません。
今最も勢いのある、蓮ノ空 104期ラブライブ!決勝大会をフィーチャーしたライブイベントが、経済的な理由で1500人規模のホールで開催、なんて事になったらどうでしょう?
それでもなお、運営費が高騰してしまうと、より規模が縮小することも十分考えられます。
しかし、運営費高騰には必ず終わりが来るはずです。
例えば、燃料費の高騰はウクライナ戦争などの影響が大きいと言われています。
この戦争が終結すれば、時間はかかるかもしれませんが、燃料費は下がるでしょう。
また、石油に依存する社会がグリーンエネルギーを中心とした社会に移行すれば、さらなるコスト削減が可能になるかもしれません。
そう考えると、現在の物価高騰はいずれ解決する日が来るはずです。
経済的に苦しいのは、我々一般市民だけではなく、ライブ主催者側も同じです。
この窮地を全員で乗り越えるためには、お互いが助け合うことが必要だと思います。
運営側がより良いライブを続けてくれるためには、私たちも協力し、支え合う姿勢が大切です。
だからこそ、すぐに批判に走るのではなく、落ち着いて考えてほしい。
そうすれば運営側もより良いライブイベントを開催し続けてくれるでしょうし、我々ファンも心から楽しむことができるはずです。
タイトル画像は、「LoveLive! Series Asia Tour 2024 ~みんなで叶える物語 ~」のキービジュアルを使用させていただきました。
いよいよ再来週に迫ったライブですが、「席ガチャ」を含めて今から楽しみで仕方ありません。
久しぶりのμ'sのステージや、蓮ノ空のステージにも期待!
そして、シリーズの垣根を越えたコラボ曲も今から楽しみです!
特に、ツアーで披露されたLiella!の「ユメノトビラ」や、わいわいわいの「ド!ド!ド!」を生で観れたら嬉しいですし、さらなるサプライズにも期待しています!
【お知らせ】
今まで多数書いてきたラブライブ!シリーズの記事を集めた「ラブライブ!シリーズを語る」マガジンを公開中です。
ライブの感想から、アニメの感想とまとめ等々。
昨年7月のKAREIDOSCOREのファンミ感想記事からお休みしていますが、今年も多くの記事を書いていきたいと思いますので、興味のある方はチェックをよろしくお願いします!