
ラブライブ!フェスが楽しみで仕方ない人の話(後編)
いよいよ今週末はラブライブ!フェス。体調面を気にしつつも、当日はどうしよう?グッズは並ぶ?限定フードは食べられるかな?もうワクワクしっぱなしです。
前編ではラブライブ!との出会いとμ'sのこれまでについて語りました。
後編では、そんなμ'sの意思を継いだ、後輩スクールアイドルについて語っていきます。μ'sがファイナルを迎えた後、彼女たちが私を支えてくれたのです。
君のこころは輝いてるかい?
μ'sのアニメが劇場版で一旦幕を閉じ、ファイナルライブが発表される少し前、ラブライブ!の新しいプロジェクト「ラブライブ!サンシャイン」が発表されます。
静岡県沼津市。市内から少し離れた海沿いの街、内浦。そこにある「私立浦の星女学院」に通う9人の高校生たちが、スクールアイドル「Aqours(アクア)」を結成。彼女たちの成長と、その周りの人々をも巻き込んで展開される物語です。
2015年9月にデビューシングル「君のこころは輝いてるかい?」をリリース。2016年の夏からテレビアニメが始まります。
正直、多くのラブライバーがそうだったと思うのですが、ラブライブ!サンシャインというプロジェクトが始まることについて、当初懐疑的な部分もありました。
まだμ'sの活動が終了することが発表される前の話でしたし、μ'sが社会現象とも言える人気だったので、新しいシリーズをすんなり受け入れられるか、わからない部分があったと思います。
しかし、アニメが始まった途端、私のその不安は払拭されました。オープニングの「青空Jumping Heart」を見て、「ああ、ラブライブ!は続いていくんだ」と。
アニメも非常にいい出来でした。スクールアイドルとして駆け抜けていく「少女たちの群像劇」という基本コンセプトはそのままに、μ'sの物語を彷彿とさせる場面があったり、仲間同士の絆を深く感じるエピソードがあったり。
そしてμ's同様、Aqoursとして選ばれたキャストたちによる、1stライブの日を迎えるのです。
想いよひとつになれ
2017年2月に開催されたAqoursの1stライブは、いきなり横浜アリーナ2days。
ラブライブ!人気を象徴するデビューになりました。
私はμ'sの東京ドーム2daysでチケットが取れなかった経験から、キャパ1万2千人のチケット争奪戦を回避。都合により2日目のみでしたが、最初からライブビューイング目当で地元の映画館のチケットを確保しました。
しかし、このチョイスがAqoursをずっと追い続けるキッカケになろうとは。
多くのアニメファンによるAqoursのイメージは「あのμ'sの後を引き継いで活動を始めるのだから、相当なプレッシャーだろう」というものでした。
そのイメージ通り、1stライブのステージに立つキャストたちへの重圧はかなりのもので、皆バックステージで泣いていたそうです。μ'sが作ってきたラブライブ!というコンテンツに泥を塗るわけにはいかない、と。
そんな中、ライブ2日目に事件が起こります。
中盤の「想いよひとつになれ」のパフォーマンスでの出来事。
「想いよひとつになれ」とは、アニメ中盤で重要な役割を担う曲。Aqoursの作曲担当で、μ'sのいた音ノ木坂学院から引っ越してきた、桜内梨子のエピソード。
ピアニストとして活動し、コンクールにも出場していた彼女は、ラブライブ!地区予選と日程が被ってしまったピアノコンクールへの出場を迷っていました。
本人としてはラブライブ!に出るつもりでしたが、内浦で出会い、Aqours加入を熱心に誘ってくれた、主人公の高海千歌の後押しにより、8人のメンバーを残してピアノコンクールに挑む決心をします。
そしてお互いの本番の日。
梨子が皆に送ったシュシュを全員が手首につけて挑むステージ。
東京と沼津、離れていても想いはひとつ。
Aqoursとして走り始めた9人の絆が身を結び、梨子はコンクールで入賞、Aqoursはラブライブ!東海ブロック予選へと駒を進めることができたのです。
その時パフォーマンスした曲が「想いよひとつになれ」。梨子がコンクールで演奏するために作曲した曲がモチーフになっています。
アニメとのシンクロを掲げるラブライブ!のステージ。
なんと、梨子役の逢田梨香子さんが、自ら志願してピアノ演奏に挑戦したのです。
逢田さんはステージ上段に用意されたグランドピアノに座り、残り8人のメンバーはすぐ下で歌って踊る演出です。
逢田さんはピアノ未経験。3ヶ月ほどの特訓を受けてこの日を迎えましたが、演出とはいえ目の前には1万人超の観客。初舞台としてはとてつもなく大きい。
前曲の「未熟DREAMER」を終えて、いよいよ逢田さんがステージ中央の大階段を登り、ピアノの前へ。
メンバーの歌声と共にピアノの演奏が始まり、前奏のピアノソロ…。
しかし、途中の一音をミスしてしまった。それがきっかけでまたミス…。遂に演奏ができなくなり、その場で泣き崩れてしまいました。
演奏はもちろんストップ。映画館の映像には、虚しくも泣き崩れる逢田さんの姿。
多少ミスがあってもまだ前奏、リカバーするには十分ですが、恐らく大きすぎる初舞台へのプレッシャーと、彼女の梨子に対する想いから、頭が真っ白になってしまったのでしょう。
しかし、その姿の奥から急にフレームインしてきたのは、梨子にピアノコンクール出場を勧めた、Aqoursのリーダー高海千歌役の伊波杏樹さん。
泣き崩れる逢田さんを抱き抱える伊波さん。すると、松浦果南役の諏訪ななかさん、小原鞠莉役の鈴木愛奈さんも駆け寄り、騒然としていた会場から、徐々に「梨香子」コールが湧き上がります。
応援の声に励まされ、逢田さんは再びピアノの前へ。
仕切り直しで始まった演奏は見事成功。震える指で最後の一音を奏でる姿から、このステージの重圧と、それに打ち勝った彼女の想いが伝わりました。
演奏が終わっても、鳴り止まない梨香子コール。
会場の熱はもちろん映画館にも伝わり、梨香子コールが鳴り止みません。
メンバー同士の絆はもちろん、μ'sから始まり、このコンテンツを愛してやまないラブライバーとキャストとの絆が、会場を一体化させたのです。
「想いよひとつになれ」。この瞬間から、私の気持ちはAqoursへ、そしてより深くラブライブ!へ向いていきます。
初めての現地参加
1stライブの最後に、Aqoursの次のライブが発表されました。夏に3都市を回るツアー。しかもファイナルは西武ライオンズの本拠地メットライフドーム!
メットライフドームは我が家から1時間ほどの所にあります。家の近くにAqoursが来てくれる!何としても見にいきたい!今回ばかりはチケット争奪戦必勝を掲げ、普段は買わないアニメシリーズのブルーレイを購入。封入されている「最速抽選申し込み券」を使い、いよいよ長いチケット争奪戦の幕開けです。
しかし、結果は惨敗。続く「HP先行抽選」にも敗れ、残るは一般抽選のみ。
ここまで来ると、やはり超人気コンテンツの高い壁を感じずにはいられません。ここで負けたら潔く諦め、またライブビューイングで見るか…と一般抽選に申し込んだところ…。
なんと!立ち見指定席ではありますが、みごと当選!
遂にラブライブ!を現地で見て、感じることができる!
μ'sからの悲願、現地ライブ参加が叶ったのです。
2017年9月30日、メットライフドーム。
私の席はバックネット裏の一番高いところの通路。つまり、ステージから一番離れたところでした。
それでも、映像ではない、生の感覚。
ド派手なオープニングからの「Happy Party Train」。デュオトリオのスペシャルなパフォーマンス、涙した「未熟DREAMER」、アニメとのシンクロの真骨頂を見た「恋になりたいAQUARIUM」・・・。
最後の「太陽を追いかけろ!」まで、心の底から楽しみ、Aqoursに元気をもらった一日でした。
2ndライブ直後から始まったアニメ2期を経て、ファンミーティングツアーがありましたが、私は家庭の事情で参加できませんでした。
その代わり、次の年に開催された3rdライブツアー。いつもあれだけ大変な思いをしてチケット争奪戦を戦っていましたが、この時はすんなり当選してしまった。しかも、席はアリーナ!夢のような一日を過ごすのです。
そして、彼女たちの成長を大きく後押しした、東京ドームでの4thライブ。
こちらは1階スタンドの最前列で観ることができ、トロッコで間近にメンバーを見ることができました。
どれも素晴らしいライブで、高い熱量をもって書きたいのですが、書いているとフェスが終わってしまいそうなので、またの機会にします。
特に、3rdライブは一生の思い出なので、いずれ最高の熱量で書きたい。
Next SPARKLING!!
時は流れて、昨年のちょうど今頃。2019年1月4日より、ラブライブ!サンシャインの劇場版が公開されます。
ラブライブ!サンシャイン The School Idol Movie Over the Rainbow。
こちらもあらすじを詳しく書きませんが、μ'sと同じように、あの美しいエピローグがAqoursにも?と心配しましたが、すこし違ったエンディングでした。
終わるのではなく、Aqoursは新しいスタートを切ったのです。
劇場版のイメージそのままに、6月に行われた5thライブ。
アンコールでは、メットライフドームのスタンドを埋め尽くしたラブライバーたちが9色の虹を作り出し、メンバーを後押しします。
私は1塁側のスタンド中段にいましたが、鳥肌が立ちました。
そして、9色の虹に包まれて歌う「NextSPARKLING!!」。美しすぎて涙が出ました。
こうして、最初は半信半疑だったAqoursに、気が付くと深く深くのめりこんでしまっていました。
私事ですが、ラブライブ!サンシャインがちょうど始まった時期に母を亡くし、今は父と二人暮らし。仕事をしながら、家事もしなければいけません。
気持ちも体も辛い時期に、Aqoursの存在にどれだけ支えられたか。
そして7月、劇場版のブルーレイが発売されました。
そこに封入されていたのが、「ラブライブ!フェス」の最速抽選申し込み券。
今度こそ長い長い争奪戦を覚悟し、申し込みました。すると・・・。
チケットサイトのマイページで「チケットをご用意いたしました」の文字を見たとき、あまりの衝撃に涙が止まりませんでした。
Aqoursはもちろん、この日復活を遂げるμ'sも見ることができる、スペシャルな「お祭り」に参加することができるのです。
これは紛れもなく、Aqoursが私をフェスへ連れて行ってくれる。今までAqoursを、ラブライブ!を応援してきてよかった。
そしてきっと、ライブ本番はその気持ちを深く噛みしめることでしょう。
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
Aqoursが活躍し始めた2017年、ラブライブ!のもうひとつのプロジェクトが発表されます。新しいソーシャルゲーム「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル オールスターズ」。
このゲームにはμ's、Aqoursがシリーズの垣根を超え、同じ時間軸に登場して物語が展開。それに加え、新しいスクールアイドルが参加すると発表されました。
東京のお台場にある、「虹ヶ咲学園」。今や人気となったスクールアイドルに憧れ、「スクールアイドル同好会」に集まった9人の女子高生たちの物語。
μ's、Aqoursと大きく違うのが、9人でパフォーマンスをするのではなく、主にソロ活動を行うというもの。
そのため、ひとりひとりの楽曲はあるのですが、9人で唄う曲もある。
当初は、どういう事だろう?と疑問に思っていたのですが、発表から2年を経て昨年リリースされたゲームをプレイすると、物語でソロ活動を宣言、メンバーがそれぞれ支えあいながら切磋琢磨するお話でした。
こちらも実際に演じるキャストがパフォーマンスを行い、先日1stライブも開催されました。私は見に行くことができませんでしたが、彼女たちはもちろんラブライブ!フェスにも参加します。
曲もゲームを何度かプレイしてみて覚えてきたし、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか今から楽しみです。
9周年に合わせたのか、偶然そうなかったかはわかりませんが、ゲームの発表からリリースまでの期間が長かった。その間地道にがんばってきたメンバーが遂にステージで輝く瞬間を見届けたいと思います。
くれぐれも怪我やトラブルがないように!
チケットが当たってから約半年、遂にラブライブ!フェスの日がやってきます。
どんな曲を、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか。そして、9人のμ'sはどんな姿で我々の前に帰ってきてくれるのか。今からドキドキが止まりません。
現地でも、映画館でも、観に行かれる方はくれぐれも怪我やトラブルがないように、心の底から楽しみましょう。