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【ありがとう!スクスタ⑥】想いが通じ、ランジュが仲間になるまで 〜2nd Seasonを振り返る〜後編
2023年6月30日にサービス終了が決まった、「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル オールスターズ(スクスタ)」
遂にサービス終了の日が近づいてきました。
このゲームがとても好きなので、サービス終了までその想いを語ろうと思っています。
その中で避けて通れない、物議を醸したメインストーリーについて語っています。
前回の記事では、最も炎上してしまった2nd Seasonの中盤を振り返りました。
序盤こそ炎上する要素が畳み掛けられましたが、その時できあがった「部vs同好会」という対立構造により、各メンバーの環境に変化が生じます。
その結果、大きく成長したり、固い友情が生まれたり。
2nd Seasonもメンバーの成長を描いた、青春の物語だったのです。
さてお話は、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会に混乱をもたらした張本人、ランジュについて描かれます。
彼女は何故ここまで波乱を生み出したのか?
何が目的なのか?
彼女が引き起こす「ある事件」から、皆がハッピーになる大団円へ。
ランジュの想い
ランジュのノート
その後のニジガクは、薫子さんが教育実習生としてやってきたり、部と同好会の合同合宿をやってみたりとイベント目白押し。
そんな中で、同好会メンバーもランジュやミアの事を少しずつ分かり始める。
ランジュが部を作ってみんなを迎え入れようとするのは、対抗心からではなく、本気で彼女たちの事を思ってのことだった。
それが、同好会メンバーにも伝わり始めてきた。
ある日、ランジュがあなたちゃんにノートを見せる。
部のメンバーのこれからやるべきことをまとめたノート。
実現が難しそうな事や、自分勝手なアイデアなんかも混じっていたりするが…。
そのノートの最後のページ。
これは、同好会のメンバーも含めて、皆が親友になってからやることが書き連ねられていた。
特別なことではない。
一緒に練習したり、お出かけをしたり、ショッピングやカラオケを楽しんだり…書いてあるのは割と日常的な事だった。
なぜランジュは、そんな身近な事をノートの最後のページに書き記しているのだろうか…?
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栞子ちゃんとランジュ
ある日、いつまでも子ども扱いして、ちっとも話を聞いてくれない姉の薫子さんの横暴に耐えかねた栞子ちゃんが、薫子さんに気持ちをぶつけるライブをしたいと提案。
同好会と部が強力して、栞子ちゃんのライブを開催することになった。
曲はミアではなくあなたちゃんに書いてほしいと相談。
メンバーの話を聞き、イメージを膨らませて曲を書くあなたちゃんの手法に、ミアも興味津々。
作曲ルームでカンヅメになっていた頃とはだいぶ態度が変わり、みんなと打ち解けている。
演出は部が担う事に。
幼馴染たってのお願いにランジュは張り切るが、ワイヤーアクションなど、少々無理がある演出も。
「栞子ならできるわ!無問題ラ!」と意見を押し通そうとするランジュ。
演出を考えてくれたことにお礼を言うが、ランジュと同じ基準でパフォーマンスすることはできない、と栞子ちゃん。
ランジュは特別だから…と。
そして、意見を押し通そうとするランジュを突き放してしまった。
栞子ちゃんの態度に、いつも強気なランジュがたじろぐ。
「…栞子まで、ランジュを特別って言うのね…」
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部と同好会が協力して開催した栞子ちゃんのライブは大成功。
薫子さんの前で「翠いカナリア」を披露。
いつまでも子供だと思っていた栞子ちゃんのパフォーマンスに、すっかり魅了されてしまった薫子さん。
しかし、そのライブにランジュの姿はなかった。
ランジュは「特別」だもの
ランジュには、幼少の頃からの悩みがあった。
最初はみんな自分の元に集まってくれるのに、しばらくするとランジュには誰も敵わなくなる。
運動も、お絵描きも、すべて。
そして、「ランジュは特別だから…」と言われて周りから人が去って行ってしまう。
優秀すぎてなんでもこなしてしまうランジュに、周りがついて行けないのだ。
しかし、栞子ちゃんは違った。
彼女だけがランジュの傍に居てくれた。
そんな時、理事長である母に誘われて体験したスクールアイドルフェスティバル。
スクールアイドルを通して、みんなが仲良く、輝いている。
ここでなら、今までの想いが通じるかもしれない…。
でも実際に来てみると、彼女の思い通りにはいかず、最後には栞子ちゃんまで…。
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栞子ちゃんのライブが終わった後、急にランジュから「スクールアイドル部は解散」とメンバーに告げられた。
慌てて同好会の部室に駆け込んできた4人。
一方的にメッセージが送られてきて、今はランジュと連絡も取れない。
ランジュは理事長室にいた。
母へ香港に帰ると告げる。
同好会のメンバーに一緒にやりたいとずっと告げていたのに、全然伝わらない。どうしてかわからない、と話す。
「仕方ないわ。ランジュは「特別」だもの」
完全に諦めてしまっている様子。
最後に1度だけライブをやって、帰ると母へ告げた。
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ランジュの「叫び」
同好会メンバーは、栞子ちゃんにランジュの事について尋ねる。
どんな幼少期を過ごしてきたのか?
幼馴染の栞子ちゃんもランジュの事については客観的に見ていた。
彼女が優秀すぎて周りの子がついて行けない事も、ランジュの方からの歩み寄り方、寄り添い方がわからずに強引に引っ張っていこうとすることも。
栞子ちゃんも似たような点があったが、それを気づかせてくれたのは同好会の皆さんのおかげ、とも話す。
だから、ランジュもそのやり方をわからないだけなのかもしれない、と。
周りに歩み寄ることができないランジュは、決まって「ランジュは特別だもの」と笑っていた、と教えてくれた。
ランジュは単に友達を作りたかっただけだった。
しかし、歩み寄り方がわからず、強引な方法で同好会メンバーへ近づいたが、逆に分断を生んでしまったのだった。
ランジュの行動からその気持ちを読み取るのはかなり難しいと思うが…でも、ランジュとしては精一杯の行動だった。
もっとランジュの気持ちに寄り添っていれば…と後悔する同好会メンバーたち。
このまま虹ヶ咲から去ってしまうのか…??
「そんなの許せない!ボクはいやだよ!」
ランジュに連れてこられたミアが叫ぶ。
共に部で汗を流した果林ちゃんや愛さんも気持ちは同じ。
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皆で手分けしてランジュを探すのだが、その姿は一向に見つからない。
しかし、部のコミュニティにこれからランジュがライブをするという情報が。
皆で急いで講堂へ向かうメンバーたち。
ランジュは、これが最後のライブと覚悟してステージに望んでいた。
自身の全てをここに置いていく、と。
ステージの幕が上がる。
パフォーマンスはいつも通り凄まじいもの。
しかし、ランジュの気持ちを知ったメンバーたちには、彼女の想いを聞き取ることができた。
「お友達が欲しかったの!ずっとずっと、一緒に頑張れるお友達が!」
同好会のメンバーとは分かり合えなかったが、それでも虹ヶ先に来てよかった。
スクールアイドルのみんなと仲良くなって、お互い高め合える関係になれると思ったから。
こんな形になったけど…毎日楽しかった。
でも、これが最後。
ランジュを目に焼き付けてる?
もっと遊んで!本気で…
彼女の叫びを、メンバー全員が感じ取った。
これが、ランジュなりのスクールアイドルとしての表現だった。
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ランジュへの「挑戦状」
袂を分かっていた同好会メンバーも、ようやく彼女の本当の気持ちに気づいた。
しかし、ライブステージで輝きを見せてくれたものの、その後は誰もランジュと連絡が取れずにいた。
ランジュから正式に退学の申し出があった、と栞子ちゃん。
そして、部を解散して香港に帰るという噂は、既に校内を駆け巡っていた。
何とかして、ランジュを引き留めなくては。
そして、話を聞いてあげなくては。
「もし会えたとしても、あのランジュが素直に話を聞くと思う?」
ミアが問いかける。
きっとその気にならないと、話も聞いてくれないはず。
「ならボクが作る。ランジュが望んでいたものを」
ミアのアイデアは、栞子ちゃん、ミア、そしてランジュの3人で、センターを競い合うような、挑戦的な曲を作ること。
ランジュに連れてこられて、こんなローカルな活動に肩入れするなんて…と真剣に捉えていなかったとミア。
もし最初からしっかり活動していれば、愛さん主催のトーナメントにも出られたかもしれない。
だから、もう一度ちゃんと始めたい。
早速ミアは楽曲制作に取り掛かった。
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ランジュに届く歌を作る。
ミアはあなたちゃんの作曲方法を取り入れようと、ランジュをよく知るメンバーを集めた。
褒められて本気で喜んで、どんどん機嫌が良くなっていくような子供っぽいところや、自分が納得するまで突き詰めるストイックなところ…。
そんな意見を集めて曲が出来上がった。
メンバーへも聞かせて、ランジュにもメッセを使って送ったが、既読が付いただけで何の反応もない。
部室でそのことを心配していると、歩夢ちゃんと栞子ちゃんがすごい形相で入ってきた。
「ランジュが帰国を前倒ししたんです。追いかけないと!」
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想いよ、届け!
外は本降りの雨。
メンバーは電車で空港へ急ぐ。
ちょうどその頃、ランジュが乗った飛行機が悪天候のため離陸を見合わせていた。
その知らせを聞き、少し苛立つ。
早くここでの事を忘れたいのに…
そうだ、忘れるためには全てここに置いていかなければ。
ミアが送ってくれたこの曲も…
飛行機に搭乗するまで、ミアの曲を聞いていなかった。
離陸を待つ間、プレイボタンをタップした。
ミア達のメッセージが込められた曲を、何度も、何度も再生する。
「何よ…何なのよこの曲は…ランジュにこんなものを聴かせてどうしたいの?」
そこには、ランジュが必要としていたものが込められていた。
「ひどいわ!こんな曲聴かせるなんて…ランジュがずっと欲しかった世界じゃない…」
メッセージはしっかり伝わった。
「この曲のセンターはランジュよ!それしか考えられないじゃない!」
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メンバーが空港に着いた時、既にランジュが乗った飛行機は離陸してしまっていた。
あと一歩、間に合わなかった。
こうなったら、香港まで追いかける!と意気込んでいると…
「あなたたち、どうしたの?」
そこに現れたのは、ランジュ!
あっけに取られたランジュに、次々と言いよるメンバーたち。
勝手に帰ろうとしたことを怒り、心配したんだよと言い寄り…。
幼馴染なのに、ランジュの事をわかってあげられなかった、と涙ながらに訴える栞子ちゃん。
絶対どこへもいかないでよ!と懇願するミア。
「これって夢?ランジュが夢見た世界すぎるのよ!」
ランジュのために空港までみんなで来てくれた。
みんな心配してくれた。
こんなシチュエーションは初めてで、戸惑いを隠せないランジュ。
彼女が夢見たことが、目の前で次々と起こった。
嬉しさと戸惑いで、感情が追いつかない。
慟哭が抑えきれず、その場で泣き崩れてしまった。
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ランジュに曲の感想を求めるミア。
「すごかったわ」
「当然さ。みんなの中にある、ランジュの思い出を繋ぎ合わせてあの曲はできたんだ」
そして、ランジュは曲に込められたメッセージもしっかり受け取っていた。
「ボクからの挑戦、受けてくれる?」
「当然でしょ!あの曲のメインボーカルはランジュしかいないわ!」
ミアと栞子ちゃんがランジュをギュッと抱きしめ、離さない。
「二人とも苦しいわ。ランジュ、二人なんて持ち上げられない」
「ダメだよ、離さないから!」
「うう…わかったわ。帰ったらランジュ、ウェイトトレーニングを倍に増やすから!」
MONSTER GIRLS
時は過ぎて、ライブ当日。
それぞれの衣装姿のミア、栞子ちゃん、そしてランジュが並ぶ。
ミアが作った曲を披露するのだ。
結局、センターはランジュになった。
「当たり前よ!だってランジュは「特別」の中の「特別」なんだから」
虹ヶ咲学園のスクールアイドル全員の気持ちが籠った、ミアからの挑戦状。
クールな曲なのに、心の中から熱くなるロックナンバー「MONSTER GIRLS」。
メロディとラップに英語、日本語、そして中国語が飛び交う多国籍なロック。
キメも鋭く、シンクロするダンスもクール!
4分打ちのビートが響き渡り、心地いい。
そして何といっても「かませ!」とブチ上がるサビ!
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その後、結局部は解散となり、虹ヶ咲のスクールアイドルは同好会に統一となった。
ランジュやミアも同好会の一員に。
ある日、ランジュがあなたちゃんに話しかける。
出会った頃、「みんな部に来てほしいけど、あなたはいらない」と意地悪を言ったことを謝った。
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もっとも、あなたちゃんは意地悪を言われたとは取らず、現実を突きつけられた、と思ったようだが…。
それでも、あなたちゃんがスクールアイドルを好きな気持ちは変わらず、ランジュとスクールアイドルトークで盛り上がる。
「アナタって不思議な人ね」ランジュも笑顔になった。
2nd Seasonはその後、薫子さんが企画した「スクールアイドル エキシビジョン」に参加するため、同好会メンバーで奮闘。
誰が出るか様々検討した結果、「ステージに立つパフォーマーだけでなく、応援する人、スクールアイドルが好きな人、それぞれの姿がスクールアイドルなんだ!」という結論にたどり着き、12人のパフォーマーと学校全員の協力を得て、「L!L!L!」のMVを作り上げるのでした。
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2nd Seasonまとめ
シナリオの残念だった点
振り返りがここまで長くなるほど、内容の濃い章でした。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
さて、2nd Seasonを混乱の渦に巻き込み、同好会を分断させて大炎上を演出したランジュですが、その原因は「友達付き合いをよく分かっていなかったから」というものでした。
幼少の頃から優秀なランジュに周りがついていけず、気づくといつもひとりぼっちになってしまう。
そんな経験から、友達の作り方、友達付き合いの仕方がよくわからず、良かれと思ってやっている事が強引になってしまうのでした。
そんな中、母親である理事長に誘われてスクールアイドルフェスティバルを見た時から、彼女の気持ちの中に明るい兆しが。
この子達となら、お互い高め合って楽しい日々が送れるかもしれない。
友達になれるかもしれない。
スクールアイドル同好会の活動について色々聞くうちに、同好会のままで活動することに疑問を抱いたランジュ。
それなら、私が最高の環境を整えて、みんなを迎えてあげなくちゃ。
至れり尽くせりの環境を用意したのは、すべては同好会メンバーのため。
しかし、みんなが喜ぶと思ってしたことが、かえって同好会の分断を呼んでしまいました。
ただ、記事で触れなかった部分もあるのですが、同好会メンバーのランジュに対する印象は、次第に変わっていきます。
最初は強引で、同好会に対して妨害を加えてくるわ、話しても一方的で話にならないわでメチャクチャな印象でしたが、メンバーと接するときはいつも楽しそうだし、何があっても「次はランジュがもっと努力するわ」と相手のせいにしない姿勢など、同好会メンバーも彼女のことについてだんだんわかってきました。
それでも、全てがランジュの思い通りにならなかった。
幼馴染の栞子ちゃんにも突き放されてしまい、最終的には帰国を決意します。
彼女への印象が変わってきた中での青天の霹靂。
今までのランジュへの印象や態度を悔やみ、みんなで空港まで駆けつけるのでした。
ミアがランジュへの「挑戦状」として彼女へぶつけた「MONSTER GIRLS」をきっかけに、ランジュは帰国をやめ、虹ヶ咲の一員となった。
ようやく、彼女が求めた「友達」ができたのでした。
最初の印象こそ悪かったものの、読み進めるうちに彼女の素性が明らかになり、同好会へ辛く当たった原因も判明。
最終的にはお互い理解し合えて大団円になりますが、ちょっと最初の印象が悪すぎるように思います。
対立構造を作り出すことが、後の物語の盛り上がりに繋がる、ということは何度も語りましたが、最初の印象が悪すぎるのはランジュにとって可哀想です。
そして、「友達付き合いをよくわかっていなかった」という事も最後の最後でようやく描かれることになるので、そこまで悪い印象をずっと引きずる格好となったのが残念なところです。
それなら、幼少の頃のランジュの姿や、「ランジュは特別だもの」という、ちょっと寂しさがこもったセリフを序盤から小出しにしていけば、プレイする側の印象も変わったのではないか、と思います。
例えば、しずくちゃんが部から同好会へ戻る決心をした時に、「やっぱりここでも、ランジュは特別なの?しずくもランジュから去ってしまうの?」といった寂しさを表現したり、唐突に幼少期の回想を差し込んだりできれば、ランジュの謎な部分を残しつつ、「感情」の部分を表現できると思います。
序盤のランジュは、部を勝手に作ったり、同好会メンバーに圧力をかけるといった、「行動」に対する印象が悪かった。
しかし、そこに「感情」が加わることで、その「行動」に対する想いを感じることができ、彼女への印象も変わったのではないでしょうか。
最終的には仲間になるのですから、最初に得た悪い印象をそのまま引きずるのはあまりよくないな、と思いました。
その反面、ミアは璃奈ちゃんとのエピソードがあったので、「感情」の部分をうまく表現することができた。
それだけでも、ランジュとミアに対する「印象」の違いが出てしまったのではないかと思います。
ランジュとミアが加入する意味
二人が加入した意味は一目瞭然ですね。
それは、中国語圏と英語圏のファン拡大のためでしょう。
今や世界中で人気となったラブライブ!
アジア各国はもちろん、アメリカやオセアニア、ヨーロッパでのさらなる人気拡大のため、アクションを起こしていかないとグローバルコンテンツとしての成長はありません。
スクスタのプロジェクトが始まったのが2017年。
当時は中国の経済成長が目覚ましかった時期。
国の支援を受けて新しい分野での事業を次々に展開し、経済大国となりました。
日本へも大勢の中国人観光客が訪れてくれて、インバウンド需要が拡大。
「爆買い」という言葉が流行するほどでした。
私の職場の近くにある秋葉原にも、観光バスで多くの中国人観光客が押し寄せ、ランチタイムは秋葉原で食事ができないほど。
当然、コンテンツの成長のためにもチャイナマネーは無視できない。
中国のファンに訴えかけるには、中国をルーツに持つキャラを登場させるのが早道でしょう。
そこで生まれたのがランジュだったのではないか、と思うのです。
ランジュ役の法元明菜さんは、子供のころ中国に住んでいた経験があり、中国語が堪能。
中国語圏向けの配信番組で司会を務めれば、言葉の障壁がなくなって現地のファンにとっては親近感も沸きますし、よりラブライブ!が身近になる。
虹ヶ咲の後に控えるラブライブ!スーパースターでは、もう一歩進んで、中国から来た女の子、唐可可(タンクゥクゥ)が登場。
こちらも、より中国のファンに親近感を持ってもらうためだったと思います。
しかも、可可ちゃん役のLiyuuさんは上海出身。
ライブイベントが地元凱旋になるので、より盛り上がるでしょう。
しかし、事はそう簡単には行きませんでした。
2020年から世界的なパンデミックに発展した、新型コロナウィルスの猛威。
これは誰もが想像できなかったこと。
ランジュも可可ちゃんもお話の上で登場はしましたが、どちらも中国でのライブやイベントは現時点ではまだ出来ていません。
しかも、最近ではゼロコロナ政策のあおりを受け、中国経済も停滞してしまいました。
そんなコロナ禍の中でも、中国語版のゲームがリリースされたり、法元さんとLiyuuさんが中国語圏のファンへ向けて配信番組を行ってくれたりと、ファンサービスもたくさん行ってきました。
そして今年、遂にLiella!が上海のライブイベントに出演決定のニュースが!
💫出演情報💫
— ラブライブ!シリーズ公式 (@LoveLive_staff) June 27, 2023
╱
BILIBILI MACRO LINK 2023
╲
7月22日に開催される
アジア最大規模の音楽フェスイベント「#BML2023」#Liella!からは
1期生と2期生が出演予定です🎤💖
詳しくはこちらからチェック💜https://t.co/nnOpokBWEh#lovelive https://t.co/GoRAxpzdgl
Liyuuさんにとっては地元凱旋ライブ。
ようやくこの時が来ましたね。
初の海外ライブ、楽しんで欲しいです。
ミア役の内田秀さんはオーストラリアで生まれ育った、英語のネイティブスピーカー。
海外向け放送でも別に通訳を立てずに、ほかのメンバーの日本語をすべて英語に通訳し、且つ英語で視聴者を煽ったりする姿はさすが。
しかも日本語も堪能で、運動神経も抜群。
英語圏と中国語圏。この二つをしっかりマークするところは常套句だと思いますし、その思惑は今のところ実を結んでいると思います。
パンデミックがなければ、海外のイベントももっと積極的に出来たでしょうし、よりラブライブ!が世界的に盛り上がったのではないか、と思うと少々残念ではあります。
しかし、これから状況は次第に良くなっていくと思いますので、ランジュとミアには変わらず活躍してほしいと思います。
おわりに
2nd Seasonが始まり、楽しみながらストーリーをプレイしていましたが、ネットの評判が目に入り、驚きました。
そんなに悪いシナリオだったかなぁ?
特に何も気にならなかったんだけど…??
世間の評価と自分の印象とのギャップにモヤモヤしていました。
今回、スクスタのサービス終了を受け、ここは語らねばならないと思い、少し時間をかけて振り返りました。
全てのストーリーをフォローできたわけではありませんが、改めて2nd Seasonのよかったところや問題点を見つけることができたと思っています。
「μ'sやAqoursの出番が少ない」といった意見もありましたが、スクスタはニジガクメンバーが主人公。
元々このゲームのみで展開していく予定だった事を考えると、スクスタは虹ヶ咲の物語なのです。
その点から見ても、μ's、Aqoursとのクロスオーバーもきちんと描いてくれましたし、
ファンが喜ぶ内容だったのではないかと思うのです。
その反面、過度な対立構造を描くことが炎上を呼んでしまったのは残念でした。
恐らく、運営側もこれは予想していなかった事だと思います。
シナリオを読み進めていけば、最後はみんなハッピーになる物語なのに…。
対立構造を作り出して、煽ってはいけない。
その反省点は、その後のメインストーリーにもアニメにも生かされました。
そのことで特に物足りなさを感じる事はなく、どれも素晴らしい出来だったと思います。
以前の記事でも書きましたが、物語の途中で新メンバーが加入するのは、虹ヶ咲が初めてでした。
新加入の3人は新たなユニット「R3BIRTH」を結成。
ストーリー上のみならず、キャストの3人もステージに上がり、パフォーマンスを見せてくれています。
特に「MONSTER GIRLS」。
初めて聞いた時から惹き込まれてしまった私は、一目散にR3BIRTHのファンミに申し込んだほど。
パフォーマンスの質が高い3人が再現するこの曲を現地で見ることができて、鳥肌モノでした。
本当に長くなってしまいましたが、最後に。
私はこの2nd Seasonの振り返りを書き始める際、このように書きました。
2nd Seasonが炎上してしまい、ラブライブ!が好きなのに嫌な気持ちになってしまったファンの方も多いと思います。
そんな皆さんに安心してもらえるよう、精一杯書きますので、長いですが最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
いかがでしたでしょうか?
2nd Seasonが好き、という方。
また、栞子、ミア、ランジュを推している方。
R3BIRTHのユニット推しの方。
安心してください。
2nd Seasonは本当に素敵な物語でしたよ。
私も大好きです。
※記事内の画像は、ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル オールスターズのゲーム内画面をスクショしたものを使用させていただきました。
【お知らせ】
ラブライブ!アニメの感想とまとめや、キャストライブのレポートなどの記事をまとめた「ラブライブ!シリーズを語る」マガジンを公開しています。
虹ヶ咲に限らず、μ's、Aqours、Liella!を扱った記事もありますので、お時間がある時に読んでいただけると嬉しいです。
よろしくお願いします!