THE IDOLM@STER SHINY COLORS OFF VOCAL COLLECTION 01のここすきポイント
はじめに
2022 年 1 月 19 日に発売されました、THE IDOLM@STER SHINY COLORS OFF VOCAL COLLECTION 01。
収録内容としては 3 年目の GR@DATE WING シリーズまでの 36 曲のオフボーカルバージョンになります。総再生時間は 2 時間 40 分ほどで、原理的には 1 日にちょうど 9 周回すことができます。
作業中にボーッと流すもヨシ、歌ってもヨシと用途はいろいろとありますが、この記事ではオフボーカル版でより鮮明に聴けるこの曲の個人的ここすきポイントを紹介していきます。
1. 「よりみちサンセット」のクラップ
急に何いってるんだ?と思われるかもしれませんが、よりみちサンセットのクラップが好きです👏👏👏👏👏
B メロとサビで出てきて、それぞれ裏拍ベースの違うパターンのクラップが鳴るんですが、このクラップが結構バラついててライブ感あっていいね〜というお話です。
クラップは余程のことがない限り打ち込み音源になるかと思うのですが、クラップにはいろいろな要素があります。代表的なところだと、掌で空気を包む「ポン」のようなやわらかいものや指先同士を叩きつける「パシッ」という乾いたものといった音色の差がわかりやすいかと思います。それと同じぐらい代表的な要素としてクラップ数とそのばらつきがあります。 1 つのクラップを置いたときに、そこに何人のクラップが鳴って、時間的にそこからどれだけばらつかせるかという要素ですね。
比較対象として、よりみちサンセットの直後にある Bloomy! や、Happy Funny Lucky のクラップを聴き比べてみると良いと思います。よりみちサンセットに対してこの 2 曲のクラップは、少しはばらついているものの、よりみちサンセットほど「パpppパン」といばらついて聴こえないと思います(せいぜい 3 人分ぐらい?)。
それで、なんでよりみちサンセットのクラップがばらついていていいな〜と思ったのかというと、よりみちサンセットがちょっとしっとり寄りの曲なのでばらつかせることでしっとりしすぎないようにしているというところもそうなんですが、リアルライブ感が出ていて嬉しいというところです。
放クラ全体の楽曲コンセプトとして、リアルアイドルの楽曲文化を強く踏襲しているのを感じます。「メンカラー」制度を公式に打ち出しているのもそうですし、楽曲もコールアンドレスポンスが想定されているもの多く、コンセプトも実在のアイドルでありそうなものが多いです。TIF でアンティーかやストレイ、SHHis が出演するなどありましたが、楽曲やユニットコンセプトの文化としては現状では放クラが一番「馴染む」ことができると思います。
さて、とはいってもラップが出てくるような「よりみちサンセット」はあまりリアルアイドルっぽくないのでは?と思う方もいるかと思うのですが、(確かにメインストリームではないですが)実はヒップホップ × アイドルは分野としてかなり確固としたものとして存在しています。代表的なところは lyrical school でしょうか?
こうしたリアルアイドルのライブ現場を強く意識したコンセプトの放クラのクラップがライブ現場の完璧に揃わないクラップを意図的に(?)演出してくれていて嬉しいねぇというお話でした。
2. 「Bloomy!」 のギター
続いてよりみちサンセットの次のトラックの Bloomy! の右から聴こえるギターです。
おしゃかっけ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
曲全体的にアルストらしいポップでキュートな雰囲気が強い Bloomy! ですが、このギターのおしゃかっこよさが空気に溶け込みながらも甘ったるくなりすぎないように締める役割を果たしているような気がします。
ギター本格的にやるならこんなのが自然に出せるようになりたい。以上です。
3. 「Twinkle way」のストリングス
ついにイルミネに翼が生えたことでおなじみの GR@DATE WING 02 から Twinkle way のストリングスです。
知ってる人はやっぱりねと思うでしょうし、知らない人ももしかするとどこかで見たことがあるかと思うのですが、この曲のストリングスは室屋光一郎ストリングスが担当しています。(室屋光一郎ストリングスが担当しているから好きというわけではないんです)
弦楽器やったことある人だとわかると思うんですが、この曲のストリングス本当にアホほど忙しいです。A メロの中盤あたりまでと落ちサビ前半で仕事がないぐらいで他はほとんど動いています。さらにその動きもぐわんぐわんと上下するところが多くてかなり大変です。BPM 176 ぐらいあるのに正気か?となります。やはりプロはすごい。
そんなこの曲のストリングスですが、上下の動きが激しく、対して動きの少ないメロディアスなところはすごく豊かに歌っていて、まさにプラネテスシリーズの羽ばたく翼そのものの描写になっているなと感じました。
合わせてそのストリングスにダイナミックさを高め合うドラムスとの相性も本当によく練られていると思います。
4. 「いつだって僕らは」のベース
ライブで妙に響くベースくんすき。
1Aとかはまだ大人しいのですが、徐々に主張が激しくなるベース。担当は
二家本亮介氏で、シャニマスでは最近の三好啓太曲(星をめざして、スローモーション、PRISISM、スマイルシンフォニア)でもベースを担当されています。
単純に二家本ベースが好きという話ではあるのですが……。
いつだって僕らはのベースはポイントポイントの凝ったテクさよりかはどちらかというとメロディアな感じを重視しているベースで、高校生ガールズバンドっぽい親しみやすいキャッチーさが出ていて良いですよね。
おわりに
他にも語れる内容はあるのですが、この記事ではここで終わろうと思います。語りの分量もバラバラだったり引用があったりなかったり、ただの演奏家オタクになってただけだったりとバランスの悪い記事になってしまいましたね……。
作詞家や作曲者には注目が行きやすいですが、編曲家や演奏家まで踏み込んでファンになってみたり、実際に楽器を手にとってなぞってみたり、音ボーカル音源ではそれぞれの楽器がどのように映えるようになるのかの違いを聴いてみたりなど、インスト側の楽しみは想像以上に奥深いです。
今回インストが出ていなかった音源を出してくれたシャニマスにはとても感謝しています。ありがと〜〜〜。