VRChatが合わなかったらRec Roomをおすすめしたい5つの理由とその始め方
最近Oculus Quest2などのVRデバイスがずいぶん普及したことにより、Beat SaberなどのゲームでVRに慣れ、しっかりとVRオンラインゲームをやってみたいという人も多いのではないかと思います。
その際に日本でまずオススメされるのは無料のVRChatでしょう。なりたい自分の格好をしてロールプレイをして楽しむという方も多いですし、もともとvTuberとしてネット活動している方はその姿のままコミュニケーションが取れるので最高!という方もいるかもしれません。
しかし面白そうと思ってVRChatに行ってみるも、jp tutorialワールドでは日本語を練習したい外国人に絡まれまくり、またイベント一覧ポスターで見たイベントに行くと、かわいい格好をした女の子アバターの人が男声やボイチェンでキャッキャウフフしている光景を見ていろいろキツイと感じてしまったり、また、内輪で固まっている所に自分から話しかける積極性がないため楽しめず、プライベートワールドにも呼んでもらえないから本当に孤独、と感じる方もいるのではないかと思います。
そう思ってしまった方にオススメなボッチでも楽しめるVRオンラインゲームが無料のRec Roomです。今回はその理由を5つ紹介し、Oculus Quest2での始め方も紹介したいと思います。
その1. 圧倒的にプレイ人口が多く、無言でもオンラインプレイが楽しめる
まずこのRec Room、人口規模で言うとVRChatよりも断然ユーザーが多いです。Rec Roomは非VR端末利用を除いても月間アクティブユーザーで100万人、同時接続で言うと4万5千人、VRChatは1万6千人で3倍近くRec Roomの方が人が多く活発です。またVRChatのようにプライベートに籠っている人は少ないので本当に活気があります。
またRec RoomでできるゲームはVRChatのAmong UsやMuder 4のような会話が弾まないと面白くならないものだけではなく、無言プレイでもチームプレイが楽しめるFPSやRPG(Quest)、ボーリングやサッカー、ドッジボール、レースゲームなどがメインです。部屋に入ると自動マッチングされるので遊ぶまでがとてもスムーズですし、Paint Ballのような人気のFPSになると一瞬でマッチングが行われます。
どのゲームも無言プレイでもやることが明確なのでチームプレイが面白く、うまくいったらエモートしたり手を振るだけでもコミュニケーションが取れます。そう、Rec Roomはボッチでも楽しく、英語ができなくても面白いVRオンラインゲームなんです!また、VRオンラインゲームには珍しくRec Roomにはアジアサーバーがあり、ゲーム内の物理挙動やボイスチャットのラグが少ないという所も魅力です。
あと、Rec Room Wiki でもオススメされているユーザー制作(Community)ではないRec Roomオリジナルのゲームをほんの一部紹介します。
・Rec Royale : 最大18人でやるPUBGライクなバトルロワイヤルFPS
・LaserTag : 4v4用、ロボットや敵を倒してポイントを稼ぐ銃撃戦FPS
・Golden Trophy : 最大4人でやるRPG、弓と剣を使って敵を倒しながら攻略
・Bowling : 最大6人(+観戦2人)でやるボーリング、セーフティバーも設定可能
・Stunt Runner : 最大4人、壁のぼりや壁蹴りを駆使するSASUKE的なレース
・Dodgeball : 3v3でやるドッジボール、外野からは戻れない特殊ルール
ユーザーが自分で作った部屋(Community)や会話目的の部屋(Hangout)などもありますが、Rec Roomオリジナルのゲームはレベルデザインが良く、ゲームとして秀逸です。負けるたびにまたやりたくなり、自身の成長が感じられる作りになっています。他にもRec Room公式で沢山のFPSやRPG(Quest)が用意されています。
その2. アバターが性的過ぎず、ゲーム内通貨でできるおしゃれが楽しい
ゲームを軽くするためでもあると思いますが、アバターがローポリゴンで軽く、ユーザーアップロードもないため極端に性的なアバターがありません。性的すぎるアバターだったりグロいアバター、下品なアバターにVRChatでゲンナリしたことがある人は、この良さが伝わるのではないかと思います。
また、ゲームをすることで稼げるゲーム内通貨でコスメティックアイテムが買え、おしゃれをすることもできます。このゲーム内通貨は、Rec Roomのオリジナルのゲームをして稼げるほか、自分でアイテムを作ってそれを販売して稼ぐこともできます。また課金してゲーム内通貨を買うこともできるようになっています。
その3. デイリーミッションやウィークリーミッションがあり、トークン集めやレベル上げが楽しい
Rec Roomではログインすると DormRoom という、自分の寮の部屋に案内されます。実はRec Roomは仮想の高校のような作りになっていて、Rec Centerからは様々な部屋に行ける他、その学園生活の中でデイリーミッションやウィークリーミッションが設定されています。
なおミッションをこなすことでトークンやアイテムがもらえてファッションや自作部屋作りが捗るようになっています。また活動をすることで自身のレベルが上げるという楽しみもあります。レベルを上げいくと新たなアイテムがもらえるほか、レベル15で人にアイテムをプレゼントできるようになれます。
その4. フレンドがオンラインになったらすぐわかり、すぐにゲームに誘えるフレンド機能が便利
もし周りにVRデバイス慣れてきたという人がいたら、どんどんRec Roomに誘ってフレンドになりましょう。名前検索やフレンドコードで登録することもできますし、SteamやOculusソーシャルのフレンドをインポートすることも可能です。
またフレンドのオンライン直後に通知が来るところも親切です。自室などのプライベートルームにならすぐに招待することもできます。また手のウォッチをタップすることで出るウォッチメニューからPeopleを選択して招待(invite)することもできます。
ちなみにこのRec Room、フレンド関係へのなり方はちょっと特殊で出会って数秒間握手をするとフレンドになるという仕組みになっています。Peopleのメニューからもなることができますが、数秒間相手と握手をする方が一般的なようです。確かにゲーム内で良い戦いをしたチームメイトとフレンドになる経験にはリアルに近いすごく大きな感動があります。
またグータッチすると同じパーティのメンバーになり、同じパーティメンバーの場合は部屋移動すると自動的に移動先の部屋への招待メッセージをパーティメンバーに飛ばせる仕組みになっています。
その5. 自作ルームが作れ、自作アイテムを販売したり、ゲーム内でプログラミングしてゲームも作れる
実はこのRec Room、自身の寮の部屋である DormRoom という自室もそうなのですが、ウォッチメニューのBackpackにはいっている Maker Penを使うと、自分の部屋をカスタマイズできます。部屋の作り方やMaker Penの使い方を説明するのは別記事にしたいと思いますが、モデリングや回路を使ったプログラミングまですることができます。プログラミングも一番大きいものではRec Roomの回路(Circuit)機能を使って、自作でテトリスを実装しているものもあります。
また自作したオブジェクトは、ストアに自作のアイテム(Invention)として出品してトークンを稼ぐこともできます。またコンテストに自作の部屋や自作アイテムを出品してトークンを稼いだりすることもできます。コンテストは定期的に案内され、特定のタグをつけることで参加できます。
この点が地味にRec Roomのすごいところで、例えばVRChatなどではゲームを作ったりアバターを作ろうと思うと、BlenderとUnityに熟達しなくてはならず、また、それを販売しようと思うとBoothや別プラットフォームで販売しなくてはいけません。
しかしRec Roomはゲームづくりからモデリング、販売やそのフィードバックを得る部分まですべてゲーム内で完結しているところが本当にすごいところなのです。つまりOculus Quest2さえ持っていれば、PC不要でゲーム開発することができるというわけです。スマホ世代に直撃のクリエーターツールと言えます。また世界で流行っているRobloxですら、ゲームを作るには別なツールが必要だったりするので、真の完全完結型ゲーム開発ゲームと言えます。
以上がRec Roomをオススメする理由なのですが、最後に、 Oculus Quest2でのRec Roomのはじめ方と便利な操作を紹介しようと思います。
Oculus Quest2でのRec Roomの始め方
■ Oculus Quest 2でのインストール、起動
グローバルメニューのストアで「rec room」と検索してインストールし、起動します。
■ アカウントの作り方
Rec Roomは全てUIが英語ですが中学レベルの簡単な英単語しかでてきません。Create Accountを選択後、年齢を入力し、ユーザー名とパスワードを設定してアカウントの作成は完了です。
■ ログイン後の設定
移動を歩行形式にするかテレポートにするか、選択します。酔いやすい人はテレポートにしておくのがオススメです。なお後で説明するウォッチメニューの歯車のGameplayの所より設定を変更することもできます。また慣れてきたら左スティックを押し込まずに走れるAuto Sprintにチェックを入れると便利です。
■ ウォッチメニューの見方
両腕に時計が付いているのでそれをタップすると、ウォッチメニューが開きます。ほとんどの操作はこのウォッチメニューからすることができます。またこのウォッチメニューは表示してYまたはBボタンを押すと空中に固定できます。
それぞれのメニューについて紹介します。
・左上の自分のアイコン : 自分のプロフィール設定など
・拡大マーク : メニューの拡大固定
・Code : フレンドやイベントなどの登録コードを表示/利用
・歯車マーク : 各種設定
・Play : 部屋を探してそこに参加し遊ぶ
・Events : 様々なイベントについて
・Create : 自分の部屋づくりについて
・This Room : 今いる部屋について
・People : 人に対するメニュー
・Message : メッセージや通知についてのメニュー
・Challenges : デイリーミッションなど
・Backpack : 自身の持ち物について
・Clubs : クラブのメニュー
・Store : ストアのメニュー
・Evict All (自室外の時はDorm Roomボタン) : 自室から全員を追い出す
・^RecCenter : 他のルームへのハブとなる部屋に行くボタン
となっています。なお、Rec Roomには、人の名前の前には@、タグには#、部屋には^を先頭につけるルールがあります。
■ 部屋の遊び方
ウォッチメニューのPlayの項目より、部屋を選んでJoinをするだけで遊べます。最初はRec Roomのオリジナルゲームである RecRoomOriginalPlaylist のものがオススメです。友達を招待するときはPrivateから専用部屋を作ります。Joinは適当なインスタンスへの参加となります。
以上がわかれば、基本的はもう Rec Roomで遊ぶことができるのではないかと思います。あとは、Rec Roomで知っておくと便利な操作の紹介です。
Rec Roomで知っておくと便利な操作
■ 友達のなり方
出会った人と数秒間の握手でフレンドになれます。解除はウォッチメニューのPeopleメニューより可能です。
■ パーティの組み方
グータッチをしあうことで同じパーティになれます。同様に解除はウォッチメニューのPeopleメニューより可能です。
■ ミュートやキックやレポートのやり方
ウォッチメニューのPeopleより、同じルームや近くにいる人を選んで設定することが可能です。Mute、Kick vote、Reportボタンが利用できます。
■ チャットのやり方
腕時計の手の裏側を見るとチャットを実行するためのUIが出てきます。そのUIをタップしたあとVR内のキーボードでチャットが可能です。
■ 表情設定、エモートのやり方
左右のコントローラーのYボタンまたはBボタンを長押しするとエモートの候補が出てきます。腕を動かして選択します。
■ 写真の撮り方とWebでの確認方法
ウォッチメニューのBackpackの中にカメラがあるので Use ボタンで呼び出すことができます。写真を撮ると、rec.net にアップロードしてシェアも行えますし、プリントしたカードをオブジェクトとして生成することも可能です。
また rec.net にアップロードした写真は高解像度です。ダウンロードし、他のSNSなどに投稿して利用することもできます。なお、写真撮影が禁止されている部屋もあります。
■ 走り方
メニューの歯車マークから設定でGameplayで移動方法をWalkにした上で、左スティックを押し込んで移動するか、Auto sprintにチェックを入れて左スティックで移動することで走れます。
■ 物の掴み方、放し方
基本的に中指トリガーでものを掴めます。また話すときは、左右のコントローラーのYボタンかBボタンで放せます。
■ 背中やホルスターへのアイテムの置き方
RPG(Quest)系のゲームでは背中に、RecRoyaleでは両腿のホルスターにアイテムをくっつけておくことができます。左右のコントローラーのYボタンかBボタンで放して置き、中指トリガーで取り出せます。
またウォッチメニューのバックパックに入っているものをFavoriteしておくと背中からカメラやMaker Penを取り出すこともできます。
■ パーティメンバーの生き返し方
ハイタッチでゲーム内で死んだ仲間を生き返すことができます。ただハイタッチは和製英語で、実際にはハイファイブといいます。海外の人は「High five please!」と言ってくるのでその時は近づいてハイタッチをして生き返してあげましょう。
■ 壁の上り方
左右コントローラーの中指グリップで交互に壁をつかむことで登れます。ただ、登れないオブジェクトもあります。
■ 壁蹴りの仕方
壁に密着した状態で右コントローラーのAボタンで壁蹴りできます。ただ、壁蹴りできないオブジェクトもあります。
■ 空の飛び方
Can fly設定で飛行を許可された部屋や自作の部屋にて空を飛べます(酔いに注意)。Aを2回押してジャンプをすると飛行モードになります。その後はAボタンを押しながら左手を行きたい方向に動かすとそちらに自分が飛んでいきます。またAを2回押すと通常のモードに戻ります。
最後に
以上がVRChatがあまり合わなかった人でもVRオンラインゲームを楽しめるRec Roomの紹介でした。
VRChatを見てVRのネトゲってこんなものかって幻滅してしまった人にこの記事が届けばと思っています。ぜひ楽しいRec Roomライフ、VRオンラインゲームライフをお送りください。長く読んでいただき本当にありがとうございました!自分は野良で出会った海外の方と一緒にGolden Trophyをクリアして大きな感動がありました。
あと実は、Rec RoomはVRChatよりも多く40人で集まれる部屋も作れたり、マイクラのように40人で一緒に部屋を作ったり、かなり複雑なゲームやモデリングもできるすごいゲームです。またいつか部屋づくりについてや自作アイテム(Invention)づくりについてまとめて別記事で紹介できればと思っています。
次の記事はこちら → Rec RoomはVRの『マイクラ』であり、VRの『あつ森』。Oculus Quest2だけで完結するクリエイティブな遊び方