俺は園田智代子の同級生だが、「チョコデート・サンデー」について一言言わせてほしい【シャニマス】
「お前らは園田のことを何も理解していない。園田の本当の魅力にまるで気がついていない」
以上。……さすがにこれだけでは何も理解できないだろう。順を追って説明する。
説明する前に少々長い前置きをする。身バレを覚悟の上で言うが、俺は園田の同級生だ。その立場から、園田に関する世評について一石を投じるべく本記事を書いている。
園田はたかが俺一人の尺度で測れるほど単純な人間ではなく、よって俺の意見は個人的解釈に過ぎないことは重々承知している。苦手な方はブラウザバックすることを推奨する。
それから、"""どこぞの阿久井(誤字にあらず)のあるゴシップ記事""のように、園田の学校生活を無遠慮に書き連ねるつもりはない。必要最低限なことだけを書くので、その点はご安心していただきたい。前置きは以上だ。
(※「色々こじらせてしまった、園田智代子の同級生」という設定で「チョコデート・サンデー」の感想を書くネタ記事です)
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——さて、2021年1月20日、園田智代子の初ソロ楽曲「チョコデート・サンデー」を収録したCD「COLORFUL FE@THERS -Stella-」が発売された。
園田が所属する283プロダクションは、今までユニット曲しか制作していなかったが、ついに待望のソロ楽曲が発表されたのである。
俺はこの日を心待ちにしていた。最寄りのCDショップで発売当日に受け取りができることを念入りに確認した上で予約した。念願の発売当日は学校をサボって受け取りに行った。全速力で自宅に帰り、6トラック目の「チョコデート・サンデー」を再生した。
涙が止まらなかった。
何故か? 実のところ、俺はソロ楽曲には不安を抱いていた。「軽薄なキャラ付けをされているのではないか?」と。
ご存知の通り、園田はチョコアイドルとして売り出している。これは事務所側から強要されたものではなく、本人が自発的に提案したものだと俺は確信している。智代子→チョコという連想から始まったと思っている方が大半のようだが、さすがにそんな幼稚な連想ゲームから始まったものではあるまい。
何故なら、園田は本当にスイーツが好きだからだ。それは本人のツイスタを見れば分かる通りだ。お菓子を添えた自撮り画像が毎日のようにアップされている。いくら仕事とはいえ、相当な熱意がなければ、あれほど精力的に続けることはできまい。
前置きで書いた通りあえて詳述はしないが、学校生活における園田の言動からも彼女のスイーツ好きぶりは垣間見れる。中には思い出すだけで吹き出してしまうような突飛な言動もあるが、それがクラスの盛り上げに一役買ったことは一度や二度ではない。
園田の熱意は本物だ。だからこそ、軽薄なキャラ付けがされた楽曲になってしまうのではないかという俺の不安は大きかった。熱意、優しさ、純粋さ——そうした彼女の魅力が全て踏みにじられて、チョコアイドルというライト層が飛びつきやすいテンプレに押し込められ、陳腐で下品な楽曲と化しているのではないかと。
しかし、蓋を開けてみればその不安は杞憂だった。それどころか、そんな不信感を抱いていたことが申し訳なくなり、製作陣一同に土下座したくなった。
「私のこと もうちょこっと見てよ〜!」「アイスる 甘苦いサンデー」などいかにもな言葉遊びの歌詞は頻繁に登場するが、全体としては程よくまとまっている。そして何より、チョコアイドルだけではない園田の魅力がしっかりと描かれている。具体的な部分については後述するが、作詞者のずば抜けた言語センスおよび園田への理解の深さに思わず脱帽した。この場で感謝申し上げる。
忘我の境に入り1時間ほど聴き続けた後、俺はツイスタを開いた。俺のように、園田の魅力が存分に引出されたこの楽曲に涙を流した同志がいるはずだと。
しかし、ツイスタの反応は俺の予想を裏切るものばかりだった……
「チョコ先、相変わらず食い意地張ってて草」
「頭チョコレートフォンデュかよ」
「あーん♡がえっちだ…w」
「チョコ先の新曲かわいすぎィ! 自分、ガチ恋いいすか? チョコ先とデートしたいけどな〜俺もな〜」
「どぅいどぅいどぅ〜wwwどぅいどぅいどぅ〜www(☝ ՞ਊ ՞)☝」
俺はスマホを床に投げつけた。
どいつもこいつも、園田に対する理解が薄っぺらい。バラエティ番組で映し出されるグルメアイドルとしての園田智代子、ドタバタ系としての園田智代子、そんな表面的な部分しか見ていない。ネットスラングを多用し、ネタとして食い潰すしか能がない。そんな連中があまりに多い。下品な目で見る輩が少なからずいるという事実には虫唾が走る。
最初は怒りが込み上げたが、今では彼らのことを哀れに思っている。「チョコデート・サンデー」は園田の魅力がぎっしり詰まっている、にも関わらず「お前らは園田のことを何も理解していない。園田の本当の魅力にまるで気がついていない」と。
園田の本当の魅力とは何か。全てを言い尽くすことは難しいので、今回は二つに絞る。
一つ目は、聞き上手であることだ。園田が聞き上手というのは意外に思われるかもしれないが、同級生である俺からすれば自明の理である。
俺のクラスでは、体育祭や学園祭に関して意見が割れて紛糾することがある。ある者は自分勝手な意見を押しつけ、ある者は消極的な態度をとり、またある者は関係ない話題で議論を脱線させる。そんなとき、園田は論争を積極的に解決することはないが、双方の意見に理解を示すことでその場を収めるのである。
「チョコに悩み相談したんだけどさ〜」という女子の会話も小耳に挟んだことがある。園田は他人の悩み事にきちんと耳を傾けてくれる。女子からも聞き上手だと評価されているのだ。
「チョコデート・サンデー」には「それなりに 空気や諸事情 気づかえるけれど」という歌詞があるが、これは驕りではない。園田は本当に気遣いができるのである。
「だからぜーんぶ独り占め! 油断しないで! かまって! …なんて伝えられたらいいけど」という歌詞もある。そう、思いを伝えずに胸の内に秘めるのである。この曲における園田は、一見するとわがまま女の子然としているが、相手のことを気遣う姿勢が随所に滲み出ている。「月曜が近いよ おしゃべりも遠回り」……そんな遠回しな言動はいかにも園田らしい。
園田智代子は聞き上手。そのことを頭の片隅に入れておけば、ツイスタやバラエティ番組における彼女の些細な言動を、あなたは新しい視点で見ることができるだろう。
二つ目は、言語化が難しいが……意外と自分に自信がないところ、自分を普通の人間だと思っている純朴さ、とでも言えばいいだろうか。
月刊CLIMAXのインタビュー記事から一部引用しよう。
——撮影現場では、皆を積極的に盛り上げる園田さんの姿が印象的でした。
小宮:はい! チョコ先輩(※園田の愛称)は、いつも皆を明るく元気にしてくれます! とっても頼りになるんです!
園田:そうかなあ……私なんて皆に比べたら全然普通だと思うよ? チョコアイドルも、何か個性を出せたらいいなと思って始めたことだし。
「月刊CLIMAX x月号 [特集]放課後の時間」p.13
園田はこう言っているが、本当に普通の人間に過ぎないのなら、チョコアイドルとして個性を出そうとしてもパッとしないだろう。天真爛漫で、元気っぱい。そんな性格の園田だからこそ、チョコアイドルとしての彼女が光り輝くのだ。
「チョコデート・サンデー」には「おたがいのごく普通 ひとくち分け合うことは」「ほかの子が持っている才能 羨ましいけれど」「やっぱ揺れちゃうハート アレもコレも…ってどうしよう」という歌詞がある。他ならぬ園田自身が才能を持っているのだが、本人はそのことをあまり意識しておらず、他人のことを羨ましく思ってしまう。そんな心理が巧みに描かれている。
……そういえば、俺はデビューして間もない園田の握手会に参加したことがある。ありがたいことに同級生であることには気づいてもらえたのだが、「同級生だからって特別扱いはしねえからな! 勘違いすんなよ! ……ま、来てくれたのは嬉しいけどよ」と園田らしからぬ物言いだったので面食らった。その後、学校で「あの時は変なこと言っちゃってごめんね!」と謝られた。
当時は何が何やらと混乱したが、この歌詞を読んだ今では理解できる。デビューしたての園田は「ほかの子が持っている才能 羨ましいけれど」と思い、「だからぜーんぶ独り占め!」とキャラの方向性を色々と模索していたのだろう。結果、不自然な言動をしてしまった。あくまでも憶測に過ぎないが。
以上、「チョコデート・サンデー」に秘められた園田の魅力を「聞き上手」「自分を普通の人間だと思っている純朴さ」に絞って紹介させていただいた。俺や一部の熱心なファンにとっては常識なのだが、世間的にはまだ認知されていないので残念だ。
……そもそも園田をネットのオモチャとしか見ていない連中に言いたいのだが、Stellaジャケット写真の園田をちゃんと見たか? 髪型をちゃんと見たか? ……どうせお団子ヘアーだろ? 否、断じて否だ。彼女は髪を下ろしている。嘘だと思うならジャケット写真を見てみるがいい。
髪型だけではない。ウインクといったあざとい表情ではなく、静かにこちらを振り向く仕草をしている。いわゆる清純派アイドルとしての側面が強調されている。これは明らかに、園田智代子にまつわる世間一般のイメージとは異なる魅力を引き出すための意図的な演出である。
髪を下ろした自撮り画像が過去にツイスタでアップされていた。その時はうまく表情を作れなかったようだが、今回のジャケット写真は見事に彼女の違う一面を映し出すことに成功している。そこに至るまでは相当な努力を要したであろう。
前述した通り、俺は軽薄なキャラ付けを危惧していたが、このジャケット写真を見たときは安堵を覚えた。製作陣の園田に対する理解は本物だ。だからこそ、「チョコデート・サンデー」は彼女の魅力を最大限引き出すことに成功しているのだ。
その程度のことにも気づけないお前らに、園田を語る資格はない。恥を知れ。……などと、過激な言葉はあまり口にしたくはないのだが、園田の本当の魅力に注目されず、ただただ記号的に消費されているだけの実態をもどかしく感じていたので、吐き出さずにはいられなかった。この記事は勢いに任せて一晩で書き上げた。
俺はいわゆる厄介オタクというやつなのだろう。不快に思われた方は、俺のことをきれいさっぱり忘れてほしい。しかし、本記事で書いた園田の魅力を覚えていてもらえれば、園田の同級生として、彼女の一ファンとして、これ以上の喜びはない。
最後に、園田智代子に関する当面のイベント・CD情報をまとめて本記事を締める。
・「チョコデート・サンデー」が収録されているソロ楽曲集CD「COLORFUL FE@THERS -Stella-」の購入者限定生配信イベントが2/13(土)に開催される。詳細はCDに封入されている応募券を要確認。
・283プロダクション合同ライブ「STEP INTO THE SUNSET SKY」が3/20(土)〜21(日)の2日間に渡り開催される。園田が出演するのは2日目のみなので注意されたし。
ちなみに、俺は園田がいない1日目にも抽選申込をしている。俺は園田はもちろんのこと、283プロダクション全体を応援している。どのユニットも魅力に溢れている。見たところ1日目は出演者が少ないが、恐らくソロ楽曲が使用されるのだろう。各々の個性を活かした演出を見られるのが今から楽しみだ。
余談だが、最近参入したノクチルが例の放送事故でトレンドを賑わせたことは記憶に新しい。俺もあの放送をリアルタイムで見ていたときは愕然としたが……騒動が下火になった今となっては、生暖かい目で見守っていきたいと思っている。
・283プロダクション初のライブツアーである「PIECE ON PLANET」が4〜5月にかけて名古屋・東京・福岡で開催される。現在公開されている情報によると、園田が出演するのは福岡2日目のみ。……福岡に現地参加するのは金銭的に無理だ。東京の追加出演者情報に期待するしかない。
・園田が所属するユニット「放課後クライマックスガールズ」のアルバムは7月14日リリース予定。放クラの夏といえば「ビーチブレイバー」だが、今回はどのようなアルバムになるのだろうか。期待が高まる。
厄介オタクの戯言をここまで読んでくれたことに感謝する。そして、園田智代子の益々の活躍を祈っている。