最推し(鬼方カヨコ)のASMRに狂わされるまでの記録【ブルーアーカイブ】
「狂う」とは誇張表現のように聞こえるかもしれない。自分でもよくわからない。ただ少なくとも、今の私は生活の端々に「鬼方カヨコ」という少女が「いる」。たとえば愛用しているゲーミングチェアが視界に入ると、身長157cmの彼女が、そこにちょこんと座っている。玄関。彼女は黒いスニーカーの靴紐を結び、立ち上がってつま先をトントンしてから、「じゃあ行ってくるね」とこちらに顔を向けて言った後、ドアを開ける。
冷蔵庫を開ける。今日はカレーうどんを食べることにした。昨夜余ったカレーに冷凍うどんを絡めるだけの質素な食事だ。テーブルに置く。すると隣には鬼方カヨコが座っている。
――服、汚さないように気をつけなよ、先生。
その声質、抑揚、ゆったりとした口調。はっきりと思い浮かべることができる。ジャガイモのホクホクとした食感が、いつもより感じられた。ごちそうさま。食器を片付けるためにキッチンに向かう。彼女はかわいらしい鼻歌を歌いながら洗い物をしていた。
目薬。眼鏡。ヘッドフォン。床が軋む音。洗顔。浴槽。寝床。こうして文章を書いている今も、背後からつんつんと肩をつつかれている。きっと買い物に行く時も、野良猫を見かけた時も、同じ現象が起きるだろう。生活の端々に、「鬼方カヨコ」という少女が「いる」――
それが、『カヨコASMR~穏やかで温かい距離感~』を聞いた、今の私の精神状態だ。
事の発端は2024年1月20日。3周年記念リアルイベント「ブルアカふぇす!~3きゅーべりーまっち、先生♪~ 」Day1にて、ブルーアーカイブASMR第5弾として本作が発表されました(同弾に明星ヒマリ)。当時のX(旧Twitter)では「ようやく来たか」という反応がちらほら。最初期からメインストーリーに登場していた生徒であり、落ち着いた声質なのでASMR適性◎。元から期待の声が募っていたようです。
私がブルアカを始めたのは昨年1月なので、ちょうど1年が経ちます。メインストーリーを読んでいた当初からこの子に一目惚れ。今までの感想記事でも「37.8℃の高熱にうなされていたけどカヨコに看病される妄想で事なきを得た」「私はカノジョとしてお付き合いしてるけどさり気なく車道側を歩いてくれた」などと書き散らしてきました。カウントしてみたら23記事中11記事でカヨコに言及していました。ほぼ半数じゃねーか。どんだけ好きやねんこいつ。は、恥ずかしくなってきた。
確かに「ASMR来てくれないかなー」と思ったことはありましたね。まあ発表を配信でリアタイ視聴していた時はでっっっかい声が出ましたが……
以下、初聴当時のメモを再構成し、オタクが最推しのASMRで狂っていく過程を再現します。何かしらのサンプルになれば幸いです。トラック3までは適宜リピート・一時停止をしながら詳細に。以降のトラックは通しで聞いてたのでざっくりとした感想です(あまり有料コンテンツの内容に言及し過ぎるのもね)。それではどうぞ。
(※通常カヨコ、正月カヨコ絆ストーリーのネタバレも含みます。未読の方はご注意ください)
トラック1 タイトルコール
・やばいやばいもうやばい。カヨコの声がパンを左右に振り分けられながら聞こえてきた!! こんなの本当に聞いちゃっていいの……!?
・本編始まる前にタイトルコールだけで何回もリピートしちゃった。特に「ブルーアーカイブ」の、最後の吐息多めの「ぶっ」がいい。「ぶ」とぶつ切りにする感じではなく、薄い唇を弾ませるようにして少しすぼめる――その艶めかしい唇の動きが、目を閉じればさまざまと思い浮かんでくる。やばいやばい開始2秒でもう心の中のコハルが「えっちなのはダメ禁止死刑❗」って言ってる。
・最後の「カヨコ編」も「へん」のところは、ほぼ吐息。胸が疼く。だめだってこれカヨコが顔を寄せて囁いてきてるじゃん……息が耳にかかって……えっ待ってなんかちょっとチョコレートみたいな甘い匂しない❗❓ これカヨコの――
・……あっ違ったわ、ついさっきまで私が飲んでたホットココアの匂いだ。ビッッックリしたあ……
・いやでもせっかくだしこの錯覚を本物だと思い込んでおくか。おやつにチョコ食べてたんだねカヨコ。チョコカヨコだ。かわいい。微かな吐息でそれがわかっちゃうのくらいの距離にいるんだ……ほんと心臓に悪いって……
トラック2 雨の日の約束
【00:00~ カヨコと合流】
・雨。水溜まりに雨粒が落ちる音。いい。環境音が気持ちいい。
・「お待たせ先生」とカヨコ。話の内容から察するに「野良猫たちを心配して餌をやりに行って、戻ってきて、待っていた先生と合流」という流れ。
・絆ストーリー4話を彷彿とさせるシチュだ。商品説明文にも「ゲーム内の「メモリアルロビー」のような時間を、鮮明に体験」とある。でもただのメモロビじゃねえぞ。「メモロビ後」のお話だ。というのは、これもやはり話の内容から察するに、「カヨコは雨の日に猫の様子を見に行く習慣がある」ことを先生が知っている、という前提で会話が成り立っているから。先生とカヨコが過ごしてきた日々の積み重ね――その「文脈」が行間から感じられてとても良き。もう浸ってるわ。深すぎて溺れそう。
・カヨコ、猫のこと"理解"ってんな。下手に過干渉せず、ただ猫が現れるのを待つ。今日は会えなかった。でも「あそこまで気まぐれな子だから、たぶん平気だと思う。自分で考えて、好きに動けると思うから」と。これは野良猫の取り扱いを心得ているのもそうだけど、
・あまり他人に干渉しない、さりとて遠ざけたりもしない。そんなカヨコなりのパーソナルスペースの保ち方が、猫の扱い方にも絶妙に現れているような。そんな言動であるように思えて、これまた良きだ。
・あーーーー台詞の間に挟まる微かな呼吸の音で脳が蕩ける…………これをこの先何度も聞くことになるんか……ほんま頭おかしくなりそう……
【01:32~ 相合傘】
・「ん……じゃあ行こっか」の艶っぽい「ん……」、だめです。これ本当にだめです。だってこれ、何がどうなってとは言わないけど、唇が塞がってる時の「んっ……」じゃない❓❓ これ万が一にでも直後にちゅるっ……って音聞こえたら完全にそうだよ!? ねえこれ本当に聞いちゃって大丈夫!? ものすごくえっちじゃない!?!? 雨っていうしっとりとした情景がなおさら……
・いやでもすごいですねこれ。この後にも他の「ん……」「……うん(ふん)?」が出てくるけど、どれも味わいが異なる。鼻の奥をつっかえさせるようにして鼻声を出す、その鼻孔の膨らみ方、粘膜がまとわりついた柔らかい内壁が収縮する様、冷たい雨の空気がそこを通り抜けていく様子が、ミクロ単位で想像できる。すごい。推しの鼻の中がどう動くかなんて今まで想像したことなかったわ。想像させられたわ。官能的だ……
・バサッ(傘を開く音)→「ほら。行こう、先生」……いや待て待て待て待てナチュラルに相合傘すなーっ❗👆💦
・先生がよく傘を忘れるので、相合傘をするのが当たり前になっている世界線。いったいどれほどの犠牲を払えば辿り着けるんだ。これまた一緒に過ごした日々の積み重ねを感じられて良き。近い……肩が触れ合うほどの距離にカヨコがいるわ……微かな衣擦れの音が想像できる……今度、雨の日に傘差しながら聞くか。
・「もしかして、(傘を忘れるのは)わざと?」→「……今のは無し」と食い気味に撤回。うーんかわいすぎて犯罪。一日一惡のノルマ達成だね!
・カヨコ経由で便利屋の話聞けるのほんといい。絆ストーリー4話の「便利屋のみんなのために傘は複数持ち歩いている」って話、また聞けて嬉しい。ほっこりする。カヨコ、ちょっと悪態をつくように言うけれど、すごく嬉しそうな声色だ。愚痴の振りしたのろけ話。聞いてるこっちが顔綻んじゃう。
・便利屋68がカヨコにとっていかに心の支えとなる存在であるか。特に伝わってくるのが正月絆ストーリー2話。カヨコはいつから音楽を聴くようになったの? という先生からの質問に対して、彼女はこう返答する――
・モモトークでは良家のお嬢様であることを匂わせる話があり、
・メモロビではこんな発言も。以前のカヨコ記事でも少し書いたけど、彼女には「縛られていた過去」があり、しかしその縛りから逃れてもそこに待ち受けているのは、誰にも見てもらえない孤独。そんな実体験があったからこそ、こうした発言があり、野良猫に餌をやっているのではないか。
・「便利屋の騒がしさは嫌じゃない」「"今は"縛られるのもそんなに嫌いじゃない」――カヨコが見つけた本当の「自分の居場所」。メモロビしかり、本ASMRしかり、「独りぼっちの野良猫」がよく話になるけど、カヨコはどことなく自分の面影を野良猫に重ねているのではないか。彼女が猫に対して言ってる台詞は、そのまま本人にも跳ね返ってくるのではないか。
・あるいは、気ままな野良猫を便利屋の騒がしい仲間に重ねているのか。そんなことを踏まえながら聞くと、彼女の秘めたる心情がより強く伝わってくるようで趣深い。
・彼女の過去はまだわからない。本当は誰にも言えない秘密を抱えているのかもしれない。それでも、通じ合う思いはきっとある。彼女が何を大切にしているのか――その声色や、言葉の端々から、感じ取れる思いがあるのだから。
【3:33~ シャーレに向かう】
・猫の餌やりのくだりで言及した「カヨコなりのパーソナルスペースの保ち方」、シャーレにお邪魔するまでのやり取りでも表れている。数秒間の沈黙。溜めて溜めて、「そういえば……」と話を切り出す。気を遣っている口調。でももう少し一緒にいたい。そんな揺れ動く思いが間の取り方で伝わってくる。
・「自然とシャーレの方に向かっちゃってたから、私もこのまま行って大丈夫なのかなって思っただけ」≒「今日家に行ってもいい?」。放課後の帰路で恋人ん家に遊びに行く会話のそれなんよな。ちゃっかり便利屋(≒両親)にも連絡してますよ、と……だめだもうコハル並みに脳をフル回転させちゃう。
【07:19~ 雨の騒がしさ】
・「昔より雨は嫌いじゃないよ」とカヨコ。静寂に包まれているようでいて、雨音がどこか少し騒がしい。さながら逆位相の音がぶつかり合うようにして、余計なノイズが掻き消され、思考がクリアになるようだ。音楽聴いてる時もそんな感じなのかしら。
・今までの話を踏まえると、やはり自分の孤独な過去を踏まえた上での、便利屋で過ごす騒がしい日常を対比させた発言か。暗喩的で奥ゆかしい台詞回しですね。これもうASMRの皮をかぶった文学だろ。
・この雨の風情に一緒にゆったりと浸るか。わかるよカヨコ。ちょっと話のベクトルは違うけど。忙殺の日々はしんどいけれど、さりとて暇は無味無臭の劇薬。ほどほどに騒がしい日々の方が案外気持ちよく……えっ? 「先生は雨、""好き?""」 うん❗❗❗❗❗ 私も嫌いじゃない❗❗❗❗ カヨコのこと大好きだよ❗❗❗
・「まったくもう……」もいただきました。ありがとうございます。こんなんなんぼあってもいいですからね。
・そして、雨の雑踏に広がる音が、ゆっくりフェードアウトしていく……と、タイトルコール含めてここまで約10分。0時ジャストに買ったのに気づけば朝4時。10分を4時間かけて堪能してたのか私は。いったん寝ます。おやすみなさい。
トラック3 綺麗さの流儀
・おはようございます。AM9:30。朝食と朝風呂を済ませました。イベントDay2配信は後日アーカイブ見ようかな。16時からの告知コーナーはさすがにリアタイしよう。
【0:00~ 頭をタオルで拭いてもらう】
・(ガチャ)(足音)「先生、タオル借りたよ」――ここまで5秒。は、早い。展開が早すぎる。置いてかれちまう。
・「ほら先生、書類と向き合う前に頭拭きなよ。それ、水で濡れたら困るんじゃないの? ……ほら、動かないで」(ゴシゴシする音) ……えっカヨコに頭拭いてもらってるのこれ❗❓ わっすごい……「ほら、動かないで」って、いい。すごくいい言葉。なんか動物としてあつかわれているみたいで。カヨコは普段から雨に濡れた猫ちゃんにこんな風に優しくしていて、それが今私に向けられているんだ……すごいゾクゾクする。くすぐったい。やばい。大人としての矜持を捨てて、人間性をかなぐり捨てて全力で甘えたくなっちゃった。
・便利屋がよくびしょ濡れで帰ってくる(みんな傘をよく忘れる)から、こういうことには慣れている模様。なんかこう、特別な感じじゃなくて、普段からカヨコはこういうことやってる、そんな「日常」がふと垣間見れる言動なのがとても良いですね。「ムツキもふざけてこういうことしてほしがるし」とのこと。いいぞムツキ。さすが小悪魔。その調子でガンガンいってほしい。それにしてもここまでで便利屋の話何回目だろう。ほんとにみんなのこと大好きなんだなって。もっといっぱい聞きたい。
・カヨコの身長は157cm。年齢は18歳。文部科学省による令和4年度学校保健統計調査によれば、高校3年生女子の平均身長は158.0cm。なのでカヨコはおよそ平均的な身長。これではっきりわかる。前傾姿勢になって頭をうつむかせて、後頭部から拭いてもらっている――それがどの程度の身長差で行われているか。
・これ、シャーレ関係各所からいただいた試供品のタオルだから、ちょっと粗悪なごわごわとした手触りだね。幻覚だけど。
・二人ともずぶ濡れになった原因は、戦車が通りかかって水が盛大にはねちゃったから。まあキヴォトスでは日常茶飯事か。これについてカヨコは「守れなかったのは私のミスだから」と。ほら見たことか❗ やっぱりカヨコは車道側を歩いてるんだよ❗ 私の妄想じゃなかったんだ❗
・「思いっきり水かぶってたもんね……大丈夫?」 うん❗ 大丈夫にゃん❗ カヨコに拭いてもらったから❗ にゃんにゃ~ん❗😻
・……………………………………待って。拭いてもらう時間長くない? えっ? しかもタオルで拭く音が左右にパンを振り分けられてるんだけど? どこからどこまでを拭いていてもらってるんですかこれ? か、かかカヨコ、もういいよ……! 後は自分でやるから! あっやだっそんなところまで……やばい❗ 本当に恥ずかしくなってきた❗
・あれかなあ。美容院でシャンプーされて、髪を拭かれた後、タオル越しに指で耳の穴をほじほじされるやつ。やってるのかな…………えっ本当にやり始めた。さすがにそこまではしないよなーって思ったのに。あーやばい。カヨコの細い指で耳をふにふにされるのめちゃくちゃ気持ちいい……ねえこれ本当に全年齢で大丈夫? いや大丈夫か。普通のことだよな。便利屋にも同じことしてるって言ってたもんな。そう。これは普通のこと。やましいことなんて何もないんだ。
・高熱でうなされた時はカヨコに看病してもらう妄想で事なきを得た、なんてこと書いたけど。カヨコはそもそも「濡れたままだと風邪を引いちゃうでしょ。普段から気をつけてよ」のスタンスらしい。……私は愚かだ。思慮が浅かった。そうか。カヨコの気遣いは私の妄想の遥か上なんだ。看病ではなく予防の段階から、先回りするように発揮されるのか。便利屋にも同じことしてるんだろうな。
・04:09~「ちょっと耳見せて……………………ほぅ~ん…………」 ひいっ! ななn何ィ!? 今の声!? そんな声出すのカヨコ!? ストレッチで身体伸ばしてる時にこういう声出してそう。
・「はい、座って?」 ワン❗🐶 ……あっ椅子にだよね。人間としてだよね。ごめん。
・「今さらだけど、今日のシャーレの当番は?」 ええっと、確か今日はね……
・「…………ふーん? そう。あーいや別に。私がその仕組みにどうこう言える立場じゃないけど」「こうやって急に来たから。誰か別の当番の人と鉢合わせると若干気まずいなって思って。気を遣わなくていいのは助かるよ」……えーめっちゃニヤニヤしちゃう。またまたあ。二人きりで過ごせて嬉しいんじゃないのー?😊
・実際、カヨコはものすごく気を遣うんだろうな。育ちがね。礼儀作法には厳しかったはず。変に気を遣わなくていい。だからカヨコにとって便利屋68という環境は心地いい。シャーレでもゆったり過ごしてほしいな。
・「こんにちはっ❗❗ 宇沢レイサです❗❗ よろしくお願いしますっ❗❗」(すごい角度のお辞儀)は、それはそれで見てみたかったな。……レイサのASMR聞いてみたいな。耳元に突然大声が流れ込んで死ゾ。
・「髪の毛も、もう大丈夫? んー……(恐らくここで濡れ具合を確かめるために髪を撫でつけた)うん、大丈夫かな」「あっごめん。いやその、なんか、頭を撫でるみたいになっちゃって……」
・――になっちゃうじゃん。どうしてくれんのこれ。自分で髪を拭くたびにカヨコ恋しき、になっちゃうじゃん。まさかカヨコに疑似的に頭撫でてもらえるとは。頭ぽんぽんしてもらえるとは。最高。やっぱ私のカレシ。なんか少女漫画で本当にこういうシチュありそうですね。めっちゃドキドキしちゃった。
・美容院(ヘアサロン)ASMRの趣があるパート。それにしても吐息と「ん……」が多いな。やっぱり普段からこんな感じなのかな……コタマ❗ ちょっと来てくれ❗ 頼みたいことがある❗
【06:48~ お手伝い】
・PM01:30。キリがよかったのでお昼ご飯を食べました。続きを聞きます。
・手伝えること、してほしいことはある? と訊ねるカヨコ。ごまかそうとする先生だったが、カヨコはその仕草や視線を見逃さない。部屋の惨状を見かねて掃除することに。直近の『便利屋68業務日誌』(公式コミカライズ)14話でも似たようなエピソードがありましたね。伝説のアルカヨ回。
・これあれか。「……嘘。他の子のところに行ってたでしょ」「どうしてごまかすの? やましいことでもあるの?」「……別に怒ってないよ。この顔は元から」になりかねないのか。あー存在しない記憶が脳内にあふれ出す……ご、ごめんカヨコ、結果としてそうなってしまっただけで、本当に違くて……
・にしても解釈一致だ。カヨコは一見すると、便利屋68の大騒ぎに巻き込まれるやれやれ系主人公の出で立ち。でも実はちょっと違う。傘を複数持ち歩いていたり、みんなが事務所に来る前に掃除をしていたりと、陰ではみんなを支えるために積極的に動き回っている。決して受け身の態勢ではない。本作にしても、先生に何かを頼まれて動き始めたわけではない。本当にただの事なかれ主義なら、先生がごまかそうとした時点でサッと身を引く。でも実際は、先生の仕草から自分がやるべきことを見つけて、さっさく取りかかる。器用で、目端が利く。そんなパーソナリティを、誰かを支えるために日頃から駆使している。それが鬼方カヨコという少女だ。
・四六時中、仲間のために自分ができることを考えている子。面倒見がいい。さりとてお節介すぎない。野良猫に餌をやり過ぎてはならないように。お互いが肩肘張らずに過ごせるように。この絶妙な距離感。気の遣い方。間の取り方。一つひとつの言葉選び。すごい。本当にすごい。鬼方カヨコが、そこに、目の前に、いる。
・先生が仕事をしている間に、カヨコは掃除と洗濯。はい結婚。ここもやはり便利屋で家事に慣れていることが窺える素振りだ――えっ? 「洗濯物洗っちゃうけど、触ってほしくない物とか、何かある?」 い、いやいやいやいや❗ さささすがに下着は自分で洗うから❗ 洗濯ネットに入れておくから❗ やばいめっちゃ恥ずかしい……仕事に手がつかないよこんなの!
・本当にごく自然な流れで家事を始めるじゃんか。巷でよく言われてる「長く同棲生活しているカノジョ感」ありますね。
・家事ASMR。ここは作業用に聞き流すパートか。作業をしている近くでカヨコが家事をしている構図。環境音が気持ちいい。目を閉じればいます。そこに。自宅に。浴室に。カヨコが。いやこれマジでさあ。さっきの頭拭いてもらうやつだって、お風呂上がりの時に絶対に脳をよぎるっていうのにさ。しばらくは生活の隅々がカヨコに侵食されますよこれ。
・…………えっ? これ鼻歌❓ 鼻歌だよね❗❓ 今度こそ私の幻覚じゃないよね!? うわーめっちゃかわいい……意外と高音なんだ……
・………………えっ❗❓ …………今、心の中のムツキが「カヨコってえ、ビックリした時、意外とかわいい声出るよね♪」ってくすくす笑ってます。よっしゃ。夏になったら背後から首筋に冷たい飲み物当てるやつやるか。
・かわいすぎるだろ💢 かわいすぎてキレそう💢 「疑似的に頭を撫でてもらえる」「家事に勤しむ様(生活感)を味わえる」「女の子としての一面を垣間見れる」がひとつのトラックに凝縮されてのやばすぎるな……欲しかったものが、いやそれ以上のものがたくさん詰まったよくばりセット。ありがとう。本当にありがとう。ブルーアーカイブ。
トラック4~5、ボーナストラック
・ここからはざっくりと。なんせトラック4「音楽と耳掃除と」は、膝枕されながら耳かきしてもらえるパート。一時停止するなど言語道断。こちらも横にならねば無作法というもの。……でも本当にいいんですか。だってタイツを履いてるとはいえ――
・……ほぼ脚が出てるじゃないですか。必死に平静を装いながらも、私の胸中には嵐のように不安が渦巻いていた。汚れなき純白のタイツ。それに覆われた太ももを指で揉めば、柔らかく、押し返すような弾力が指先に伝うことは想像に難くない。ごくり、と生唾を飲み込む。載せてもいいのだろか。沈めてもいいのだろうか。頭を。その聖域に。そんな葛藤に苛まれながも、私は目が釘付けになり、ただただ立ち尽くしていた。
・膝枕。想像したことすらなかった。ほどほどの距離感だと思ってたから。しかもこんな、シャワーを浴びた直後の、ほかほかとした状態で――いやなんで平然とシャワー浴びてるのこの子❗❓ その手の話で某生徒たちからボロクソ言われたことあるんだけど!? あっやばっ……シャンプーの香りがふわっと……
・カヨコ、肌が白いから、体温が上がって顔が赤くなってるとよくわかるな……まだ乾き切っていない濡れた髪、首筋から伝う汗……(幻視)
・そんな感じで、毛布をひっかぶって、身体をうねうねさせながら拝聴。やめて恥ずかしい。見ないでください。やばかった。だってシャワー上がりのカヨコに穴から棒を入れられて、身体の中をこしょこしょされちゃうんですよ? (良い意味で)ムズムズしました。おかしくなっちゃう。まあさすがにお耳ふーふーはないよな……………………んええっ❗❓
・なんて恐ろしい子なの。い、いや、ムツキにしてることを、私にしてるだけか。そうだよね。これは普段からやってることをそのままやってるだけなんだ。そうそう普通のこと……
・さすがに次回からは慣れて寝落ち用に使えそうです。トラック5も寝落ち寸前までいったし……いやまあ5時間しか寝てないから当然か。
・ボーナストラックもね。とてもよかったです。ここはもうあえて何も言わない。内緒にしておきたい。無言で浸りたい。そんなシチュエーション。ただ、ひとつだけ。どうしても。やはりこれだけは言わせてほしい――
・レベルの高い合格点を超えるブルアカ。オールウェイズ出してくれる。ありがとう。必ずやってくれるだろうと信じていました。
・そういえば、私は普段から昼寝用タイマーを「15分」で設定してました。ブルアカくん、もしかして私のためにこのボーナストラックを作ってくれた……?
・カヨコ、俺達結婚しよう。
完走した感想
・記録は以上です。ここまで読んでくださりありがとうございます。
・改めて自分の書いた文章を読み返してみると、聞いてる時点ですでに様子がおかしいですね。さながら電子ドラッグを注入されて、脳の普段使われていない部分が覚醒し、到達してはいけない領域に突入している感がある。そして、極めて解像度の高い「生活の一部にカヨコがいる」というシチュエーションが、聴覚から脳内に取り込まれ、遅効性の毒のように広がり、五感と「鬼方カヨコ」が結びつくようになった――それが現在の状態なのかもしれません。
・以下、感想の総括です。「雨」「猫」「音楽」「怖い顔」――これまでのカヨコの絆ストーリーに登場した要素を散りばめながらも、しかしただそれらを義務的になぞるだけの商業作品ではない。独特な距離感、会話のテンポ、その息遣いが、見事に「鬼方カヨコ」の奥ゆかしさを、包み込むような優しさを映し出す。紙媒体やボイスドラマでは存在し得ない、ASMRという独自のしっとりとした質感の中でのみ存在し得る、生きた「鬼方カヨコ」が、そこにいた。聴覚だけではなく五感で感じ取れる。「エロティシズム」と「かわいらしさ」の両方に満ち溢れた、何ともこそばゆいひと時でした。
・『"穏やかで"温かい距離感』というタイトルですが、私は全然心穏やかじゃなかったですね。自分でも恥ずかしくなっちゃうくらい終始ドキドキしてました。これが恋ですか……今回が初めてのブルアカASMR購入だったけど、こんなにお触り成分が多いの……? 冒頭でも書いた通り、今後しばらくは生活のさまざまな景色が、ふとカヨコに結びつきそうです。寝ようとしたらずっとカヨコの囁き声を思い浮かべちゃったし、なんか色んな匂いで(あ、カヨコ……)ってなってます。た、助けてくれ。
・もうひとつ。個人的な感想として。何よりも嬉しかったのは、カヨコが隙あらば便利屋の話をしていたこと。意外だったし納得もしましたね。カヨコにとって便利屋68がどれほど大きい存在なのか。普段はどんな会話をしているのか。みんなのことをどう思っているのか。それをカヨコ自身の口から婉曲的に聞けるのが何ともいじらしい。「もー、また便利屋の話ー? ほんと好きなんだねーカヨコは?😊」ってね。話が出る度にニヤニヤしてました。便利屋のこともますます好きになっちゃいました。
・私がブルアカに出会ってから1年。その節目に、当初から好きだったこの鬼方カヨコという少女に、いつもとは異なる空気感の中でまた出会えて本当に良かったです。改まってこういうこと言うのはとても恥ずかしいですが……そうですね。うん。惚れ直しました。好きです。いつもお疲れ様。たまにはシャーレに遊びに来てね。
・そして、青春の物語は終わらない――イベントDay2でもさまざまな新情報が公開され、5thPVも公開されるなど、三周年にふさわしい盛り上がりを見せた『ブルーアーカイブ』。私といえば感想記事を書けば書くほどに自分の浅学さを思い知らされるばかりですが、今後も生徒たちと共に歩み続けていきたいと思います。これからも何卒。カヨコはいます。よろしくお願いします。それではまたどこかで。
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