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ニセコグラベル2024秋、走ってきた。
皆さんこんにちは、S9です。
先日ニセコグラベル2024秋に参加してきたのでそのお話。いかんせんこういうものを書きなれてないので散文的で読みづらいと思うけど良ければどうぞ。
ニセコグラベルを走りたい!
ニセコグラベルの春を手持ちのMTB、Roscoeで走りたいなと思っていたらエントリー締め切りが過ぎてしまっていたという失態のあと、グラベルロードが欲しすぎて、ちょうどいいタイミングでセールになったこともあり勢いでCheckpoint SL5を購入。
そこから4か月、休みの日に100kmくらいのグラベルライド挟みつつのお出かけしてみたり利尻礼文に行ってみたりと練習というほどでもない走行を繰り返して、ハンドルやらホイールやらを交換して挑んだニセコグラベル…キツかったけど最高だった。
ニセコグラベル2024オータム、コース概要。
今回のニセコグラベルは三つのコースがあり、各コースは距離が長い方から順に
・エクストラロング「PAS Ex Long Course」
距離125.1km、獲得標高2,311m
・ロング「SHIMANO GRX Long Course」
距離100.7km、獲得標高1,834m
・ミドル「IKEUCHI GROUP Middle Course」
距離69.4km、獲得標高1,195m
の三つ、自分は今回100kmのロングコースにエントリーしたわけだが、普段のライドでは100km前後、獲得標高も1000m行くかどうかなので、コースが発表されて獲得標高1834mを見たときに我に返って「これは調子乗ったな…完走できるんか俺」と焦り始めた…。
目標はまず完走、第二に完全乗車。がんばれ俺(笑)
機材とかのお話。
細かい話は以前に公開したこの記事を見てもらうとして。
タイヤは純正装着のBontrager GR1 Team Issueの40C、チューブレス運用で、おデブなので圧はリム打ち警戒で高めのF230kpa/R240kpa、リアタイヤのセンターがだいぶ減っているのでシーズン終わったら交換かな…。
携行品は初参加のイベントで不安だったので自車に不要なものまで結構あれこれと持って行ったのだが、ほぼ使わず(笑)
・ダウンチューブ内蔵ストレージにスペアチューブとタイヤレバー(小)
・ダウンチューブボトルケージにツールキャディ
(タイヤレバー(大)、タイヤブート、チューブ用パッチセット、バルブコアツール、バルブコア予備、シマノ12sと11sクイックリンク、レザーマンマルチツール、3~8mmアーレン、チェーンカッター、#2+とT25ビット、ビットグリップ、ニトリル手袋)
・サドルマウントケージにボトルケース
(ファーストエイド、ミネラルタブレット、予備補給食)
・トップチューブバッグに補給食
・フレームバッグに雨具、カメラの予備バッテリー、エアゲージ、他
21日、本番前日。
今回は前日と当日、二泊分宿を取ったので、前日午後にのんびり現地入り。前日受付を済ませてゼッケン他もろもろを受け取る。
なにせこういった大きなイベントに参加するのは高校生時代に参加した芦有道路のヒルクライム以来なので、会場の大きなゲートを見てすごくワクワクした。
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メイン会場では各企業ブースやキッチンカーが出店していて、前日入りした参加者でにぎわっていた。
受付をすると貰えるチケットで各ブースで配ってるグッズを引き換えるシステムだったので、当日朝は時間、ゴール後は体力がないだろうと各ブースを周ってグッズを引き換え。
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次のタイヤはグラベルキングのX1を買ってみよう思っていたのでタイヤを見にパナレーサーのブースを覗きに行くと、狙っていたグラベルキングX1 700x40のブラックサイドのニセコグラベル限定サイドマーカー版が都合よく特価で売られていたので思わず購入…
あとはシマノさんのブースでGRXの新型Di2レバーを触って感動したりしつつ、いったん引き上げてホテルへ。
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チェックイン後、駐車場で自転車を組み立てて、確認走行がてらもう一度会場まで。
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前日夜にチェーン洗浄潤滑ついでにアンプルピン結合だったチェーンを切ってクイックリンクに交換したので、なんか不安で確認したかったんだよね。手順通りやったし別に何か起こるような作業でもないんだけど、チェーンツール使うのが15年ぶりとかでビビってしまった、11sHGチェーンって裏表あるんだね(笑)
せっかく会場に戻ったのでグッズ引き換えチケットについてたクーポン使って早めの晩飯。ケバブサンド。
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腹ごしらえして、もう一回ブースを見て回って、日が暮れるころにホテルへ…会場から4kmほど登ったところにあるのでヒルクライム…しんどい。
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22日、ニセコグラベル本番!
わくわくしちゃって、6時ごろに起きるつもりが5時前に目覚めてしまう…小学生かよ…。
前日買っておいた朝食をしっかり食べて、トイレに行って、ストレッチして、車から自転車を下ろし、いざ会場へ。
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前々日までは雨だった天気予報も少し良くなって、走行中は何とか持ちそう?な感じに。さすがに朝は気温一桁で寒いのでレインコートを羽織っておいた。
いざスタート!
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スタート20分前のミーティングで諸注意(配られた紙や公式サイトに書かれた内容の再確認だった)や、地元ニセコ町長からの温かい応援の挨拶などがあり、残り10秒からみんなでカウントダウンしてスタート。
記録する癖がないから写真も全然なくて序盤は撮り忘れてたから動画もないという体たらくなんだけど…(笑)
序盤は参加者皆団子になって川沿いの舗装路を進んでいく。最初のグラベルは工事中?のルベシベ川堤防道路、ゆるやかな登り基調の走りやすいグラベル。このグラベル区間の終わりでいったん止まってレインコートを脱いだ。この後は降られることもなかったので着替えなしでゴールまで。
RIDLEY KANZO GRAVEL HILL&Cannondale Gravel Toyoura
すこし舗装路で移動し最初のロンググラベル「RIDLEY KANZO GRAVEL HILL」へ、最初の長い上り坂。序盤は1~2%程度の登りだしだったのでいつも通り勢いでガーっと登っていたのだが、斜度がきつくなりすぐにチンタラ登坂モードに(笑)ここから参加者がばらけていった。
約4.5kmで230m程度登った模様。序盤で頑張りすぎると後半に響くのでしんどいよ~と愚痴りながらも回し続けられるペースでチンタラ登り、頂上のNAMBA WaterAidで水と塩タブとチョコをもらって、長いグラベルの下り。
轍が深いのもあって怖いのでそんなに飛ばせず、ベテランの皆々様にガンガンパスされながら下って、ちょっとの舗装路、すぐに次の「Cannondale Gravel Toyoura」へ、ここで本日最初の渡渉…ここはまだ浅かった。この区間に一個目のキャノンデールソファーがあった、メディアの方の集合写真にお邪魔して満足しちゃったのか写真も撮らずに通過(笑)
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「Cannondale Gravel Toyoura」を抜けたら3kmほど走って最初のフードエイド、ここではホタテゴロゴロのクラムチャウダーとイチゴ大福を頂いた。
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ボトルに水を貰い、カメラのバッテリーを交換して、トイレを済ませて再スタート。
川上道有林とぷちメカトラ
8kmほど舗装路を走って次のグラベルへ、4kmほどのグラベルを抜け、川上道有林のグラベル区間へ。ここは普段一般の立ち入りが制限されている区間だからか、ダブルトラックといえども轍の山と草が高く、インナーで肌の露出をゼロにしておいてよかったと思った。
定期的に林道を雨水から守るための水切りゴム板が地面から生えていて、それが10cm(は言い過ぎ?)くらいあるうえにけっこうしっかり厚みがあって、登りで踏み越えるのが中々に邪魔くさかった。下り区間にはなかったように思うんだけど…。このゴム板、礼文林道の北側坂路にもたくさん生えていて、下りだと向こうがわからないからむっちゃ怖かった思い出。
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Garminのクライムプロがクライム終了って言ってからも延々とそこそこキツイ登りが続いて「がーみん!!!」ってキレそうだった川上道有林、途中から下りで耳慣れないフレームが叩かれてる音がし始めて、走りながらフレームにつけたバッグの中やクリップオンにつけたカメラの固定を確認しながら走るものの原因がわからず…。ブレーキ、ハンドリング、駆動を確かめながら走るが問題がないのでとりあえず舗装路に降りるまで持ち越すことにして走行継続。
下りの途中でけっこうデカくて深い渡渉を二つ?突っ切った。もう開き直って突撃したので靴下までずぶ濡れ、水がむっちゃ冷たかった…一番デカい渡渉は底にデカい石がゴロゴロしていて、なかなかにてくにこーだった。先行した人が渡り終えたところでカメラを構えたり、声を上げて渡渉突撃を盛り上げてくれてたのがすごく楽しかった、イベントライドの醍醐味ってこういうところなのかな?
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舗装路に復帰して、ここでコツコツとフレームを叩く音の出所を探ろうとエナジージェル片手に工具を出して故障探求開始。
音の出所はなんてことはなくシートチューブ側のボトルケージをフレームバッグとの干渉から逃がすためのB-RADが緩んでズレてボトルがダウンチューブを叩いていた。ねじは遊んではいなかったがトルクが低かったのでただ衝撃でズレたのか緩んでズレたのか。修正開始早々にニセコグラベル看板スポンサーのパナレーサーの方が通りがかって声をかけてくれた、原因は判明していたし手伝いが居るような事態でもなかったので「ボトルケージが緩んでズレただけだから大丈夫」と返事して先に行ってもらった。
手前でもパンクした参加者の修理を手伝いつつ、通過する参加者に停止者ありの注意喚起をしてくれていた、一緒に走っているパナレーサー社員さんが何かあると助けてくれるのは心強い。
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あとここでケージの再固定が終わって出発する瞬間に同行者を待っていると思しき二人組が「かっこいい!」って声かけてくれた、慣れないもんで恥ずかしくって「バイクだけです!」って返事してしまった、ありがとうございます!
手直し終わって舗装路をしばらく行くと二つ目の食事エイド。
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ほおづきって食べれるんだ…ミニトマトっぽい食感、果汁感はミニトマトより控えめで甘みがガツンと来る。おいしい。一緒に置いてあったPOW BARも貰えばよかった(笑)
このエイド時点で約60km、ここでもカメラのバッテリーを交換、体力的にまだまだ元気で100km/1800mは意外とそんなにきつくないのでは?とちょっとイキリ始めていたのだが…
最狂の登坂区間、Rhythm Gravel
エイドを出て2kmと少し、「Rhythm Gravel」に入る、ここからミドルコースも合流、ほぼ通過済みだったのか次のエイドまでミドルの人には出会わなかった。このグラベルの登坂が一番キツかった。序盤は緩斜面の登坂で意気揚々と登っていたのだけれど…どんどんと斜度がキツくなりついに11%を超えた…もう半泣きである。しかも運営スタッフの方が「がんばって~」って声掛けしながらオフロードバイクでするする登っていくのだ…文明の力すごい、つらい。
うちのCheckpoint SL5は、カタログ仕様ではGRX600シリーズの46/30チェーンリングなんだけど、自分の個体はシマノクランクショックのあおりを受けているロットなのかプラクシスの48/32だった。フロントの30と32、だいたいリアスプロケ一枚分の差、このあと一枚が欲しい…!と今更どうしようもない機材に不満を垂れながら登って登って、なんとかピーク到達。
ピークでちょっと補給を摂って、以降はアップダウンを繰り返しながらしばらく同じような標高を維持、下りの手前に二つ目のNAMBA WaterAid。ここでも水と塩タブとチョコを貰ってダウンヒル開始!
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グラベルを下り終えて舗装路へ、踏切を渡って国道5号にヒット。ここでスタートからずっとExLongと同じだったルートが分岐、我々Longは右へ、ExLongとMiddleの皆様は左へ。
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尻別川とメロン
国道を少し走り、尻別川の堤防へ出る。途中でミドル、Exロングの人たちとも合流して、久方ぶりの平たんな舗装路だけど、だいぶ脚にキているので24km/h程度の巡行が精一杯、追いついた三人組とさらに後ろから来た人でできたグループにくっついて第三エイドまで…。
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第三エイドは蘭越産の新米おにぎりとメロン!おにぎりは昆布と梅が選べた、昆布。ここまでの消費カロリーからするとちょっと足りないんじゃねと思いつつも補給持ってるしまぁいっか。
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おにぎりも漬物もメロンもおいしかった。カロリー不足な感じがしたのでジェルも吸って、カメラのバッテリーとSDも交換して、トイレを済ませて走行再開。あと20km、このまま平坦基調で終わってくれるのか…?と思っていたが、まったくもってそんなことはなかった(笑)
このエイドからミドルコースの人たちとたくさん遭遇するようになった。Ex Longの人たちは+25km走ってからこのエイドに到達するコース設定なのでこの時点で見かけるEゼッケンは超早いガチ勢ばかり…。
通学に使ってそうなMTBに乗る少年や、シングルスピードのクロモリ車みたいなスタイル決まった人までミドルコースはいろんな人が走っていて、みんな楽しそうだったのがよかった。
最後にこの上り!?
残り8kmくらいの最後のグラベル区間で鬼が待っていた。RWGPSで見ると10%程度だが、もう少し(12%くらい?)あったように思う最後の激坂、登るのに精いっぱいで斜度見る余裕なし。しかも粒の大きいゴロゴロした砂利でハンドルは取られるわ、下手に踏ん張るとリアのトラクションも抜けるわでさすがに何人か足を止めていた。正直下りて押したい気分だったが完全乗車も目標だったので意地で登る。ギア比がMTBではないしもう脚がパンパンでしんどいが、普段Ban.K Trailsのアドベンチャー登りで14%越えを散々登っているのは効いた、とりあえず視覚的には辛くない(笑)
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この後も8%前後の登りに悲鳴を上げつつじわじわと登ってフィニッシュへ向けて歩を進める。マジで登坂が遅いのよ俺(笑)
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ついに完走!FINISH!
昨日も今日も渡った黄色い橋をくぐって…
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もうすぐフィニッシュだと思うと自然とペースが上がる(笑)
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みんな友達と記念撮影してる、ボッチワイ、ちょっと寂しい(笑)
受付テントで帰着報告をして、抽選会。ヘルメットとかタイヤとか結構当たり多いみたいでみんなバンバン当たり引いてたけどワイは案の定外れ、欲がない人に当たるもんです(笑)
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キッチンカーでカレーを買って、天幕の下で食べつつステージイベントを眺めていたら、どんどん雨脚が強まってきたので、キャノンデールバンドのライブ等々に後ろ髪をひかれつつもホテルへ引き上げ、ニセコ駅のある谷から上がったら雨降ってなかった…。
ホテル駐車場で泥を落としてお片付け。黄金温泉で癒されて、セコマでサックラ仕入れて余韻に浸りつつ就寝。明日はヒラフでダウンヒルだから早く寝ないとね(笑)
そんなこんなで初参加のニセコグラベルは無事終了。
グラベルイベント初参加を振り返って。
反省とか感想とかいろいろと。
まずは最初にたてた目標。
とりあえず、完全乗車で完走できたので目標は達成、フルサクセス。
走行時間6時間切りも今の自分の走力を考えると上々だと思う。MTBで路面のよくない登りに慣れていたのが生きた場面も大きくあったと思う。
機材や装備に関して。
まず服装にもう少し選択肢が必要だと思った。単純に経験値不足で予想される天候と気温に対して何を準備しておけばいいかわからず準備がイマイチだったので登りは暑くて下りはちょっと肌寒いような感じだった。上半身とインナーにもう少し工夫がいる。
装備品とボトルケージ台座の手直しに使った工具以外は出番が全くなかったが、あって困るものじゃないし、減らすとトラブるのがこの種のアイテムだと思うのでその時の自分の車体に要らないものを整理したりしつつこのまま行こうと思う。
補給食は不安だったので多めに持ったのだが、半分以上残ったので次回はもう少し減らそうと思う、あと一番好きな井村屋のスポーツ羊羹を車に置いて来るというミスをして気づいたときに激萎えしたので出発前にちゃんと確認すること(笑)
機材は…バーを交換してクリップオンを乗せたハンドル回り、直前に決めたAeolus、両方とも最高の仕事をしてくれて、完全乗車で元気に完走というフルサクセスな結果につながったと思う、特にハンドルはマジでよかった。
あとシマノブースで触ったGRX RX825のDi2フルセットが欲しくなった。電動シフトは正直どうでもいいんだけど、ブレーキレバーが横に動かず、かっちりしたタッチなのと、フレアハンドルに最適化されたブラケット形状がすごくよかった。今のGRX11sも別に問題というほどネガを感じているわけじゃないんだけれど、下ハンでブレーキレバーに指をかけて手前に呼んだときにレバーが内側に逃げるのがどうにも気持ち悪い、あと36Tが欲しい(笑)
ギア比も今の48/32x34-11が48/31x36-11になると思うと単純にワイドレシオでいい…ただ一式買うと25万は飛んでいくのでそこまでして導入する価値があるのか…?と正直疑問にも思う。
タイヤは春までに今回買ったグラベルキングX1に交換する。
コース選択と次回。
初参加だったニセコグラベル、ちょっと背伸びしてエントリーしたロングコース100km/1800m、コース発表後我に返って結構ビビってたけど実際走ってみてロングで正解だったと思う。ミドルにエントリーしていたらおそらく物足りなさを感じたんじゃないかと思うし、100km前後なら淡々と自分のペースで走って大丈夫なんだという自信になった。
次回は春のニセコグラベルにエントリーしたいと思う。またロングにするのか、さらに背伸びしてエクストラロングに申し込むのか、余裕を持って走り切れるミドルにするのか…悩ましい。時間と体力と、ゴール後のことを考えると100km程度のコースが一番いいのかな。
今のおデブぼでぃでも超鈍行しつつしっかり登れたので、春までにちょっと頑張って減量しなきゃなと思った。ちょっとは登りが楽になるはず(笑)
最後に。
運営スタッフの皆さん、主催の北海道イベントのみなさん、協賛企業のみなさん、そして地元羊蹄山麓の皆さん、ありがとうございました。とても楽しいグラベルライドでした、次回も都合をつけて参加したいと思います。
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