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「アンメット」感想
アンメット鑑賞。
記憶障害を抱えて記憶が1日しか持たない脳外科医の川内ミヤビを中心にアメリカ帰りの優秀な脳外科医の三瓶友治らと共にさまざまな症状の患者と向き合うお話。
以下感想なのでネタバレ含みます。
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各話それぞれに熱意を込めて感想書きたいと思いつつ、これを書いているほんの数分前に最終話を見たので率直な感想として。
脚本、役者の演技全てがよかったです。
すごい監督だなと思いました。
各話ゲストとして登場する患者、患者家族の俳優はもちろん、
三瓶先生(若葉竜也)川内先生(杉咲花)大迫教授(井浦新)津幡看護師長(吉瀬美智子)星前先生(千葉雄大)綾野先生(岡山天音)
基本的に川内先生を支える周囲の人たちが素晴らしすぎる。
第一話初登場の瞬間の三瓶先生の印象が無愛想な医者なのかな…?
と思わせておいて合理的でありながらめちゃくちゃ川内先生への思いやりに溢れている事、
毎日川内先生に会うたびに
「三瓶友治です。同じ病院で働いている脳外科医です」
と丁寧に自己紹介をし続ける姿に彼の優しさを感じました。
彼が初登場で川内先生に渡した変なグミ、咀嚼のような一定のリズムはセロトニンが分泌されて幸せホルモンが出るという話
↑これが本当に最後に効いた。作中何度も聞くことになるこの話でめちゃくちゃ泣く事になるとは1話を見た私にはわからなかった…
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好きなシーンをあげるとキリが無いんですけど、
記憶障害で自炊で数日連続でロールキャベツを作ってしまい、それを毎回差し入れしても何も言わずに初めて貰ったかのように食べる三瓶先生とか、優しさが溢れていて尊いです。
第一話で「手術はしない、私の今日は明日に繋がらないから今日を精一杯生きる」
と言う川内先生に
「あなたはできます」
と毎日変わらず言い続ける三瓶先生、助手をやり切り赤嶺レナが復帰を目指して踏み出す姿を見ながら
「繋がりましたね、川内先生の今日が明日に」
このセリフに心を打ち抜かれて1話から号泣してしまいました。
各話それぞれセリフが素晴らしいんですが、役者陣の一見抑揚の無い喋り方、無表情に見えるけども感情の起伏が伝わる演技。
このリアリティにも引き込まれます。
一話の風間俊介さんの涙を流す様子なんて、堪えようとして堪えきれない様子が伝わってきてこちらの感情に訴えかけてきました。
このドラマに悪い人間はいない。
それぞれの立場や意図がありながらも綾野先生や大迫教授、津幡師長など初期に抱く印象と後半の印象は全く変わっていきます。
一貫して医療に携わる人間として患者を守り、そして川内先生を支えたいと思っている。
この登場人物全員が優しすぎる構図が心を温かくしてくれます。
あ、でも西島会長(酒向芳)は数少ない悪意がある人間かも。
一応彼は病院を大きくすれば多くの患者を救えるという信念のもと行動はしているけども…
やたらジビエ食べてる印象。
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先日「ラストマイル」見たから酒向さんを見て
(刈谷さん…)
とうっすら思いました。
あのちょっと嫌な感じの老害感ってなかなか出ないよな、って思いました。
三瓶先生は見れば見るほど癖になります。
喋り方、抑揚が無いようで結構感情豊か。
抹茶パウダーのくだりはみんな好きなのでは?
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「でも僕はこれを飲みます」
これも名セリフとしてカウントしていいでしょう。
そして杉咲花さん演じる川内先生。
この人は心が綺麗すぎる。
三瓶先生や病院のメンバーがみんな彼女の為に力になってくれるの彼女の人柄があるからこそ。
毎日記憶を失くし、毎朝日記を読んで記憶障害と向き合って2年間を覚え直す。
こんなの並大抵の努力ではない。
記憶障害があっても医者でいたいという意志が行動原理で、それが彼女を支えていてそんな彼女が多くの人に光を与えてる。
「先生が忘れても、俺が先生のことをずっと覚えてるから」
こんな事を患者に言ってもらえるような先生。
口の中いっぱいに食べる杉咲花さんの食事シーンは幸せを分けてもらえます。
そして九話終盤の三瓶先生と川内先生が院内で2人で話すシーン。
おそらく長回しで撮ってるシーン、この2人の会話がナチュラルで小さな相槌だったり無言の間があったりで本当にリアルで引き込まれます。
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お兄さんの事を思い出して涙を堪える三瓶先生、その話をまっすぐに聞く川内先生。
「僕はまだ光を見つけられていません」
そう言う三瓶先生に
「光は自分の中にあったらいいんじゃないですかね、そうしたら暗闇も明るく見えると思います」
記憶障害を起こす前に同じ事を言っていた回想シーンを挟み、彼女が変わっていない様子に涙が止まらなかった人も多いでしょう。私もです。
最終話なんかもう、涙腺を刺激する箇所が多すぎます。
何よりもグミ、冒頭にも言っていますがグミ。
この伏線の回収がよすぎる。
結局最初ったから三瓶先生は川内先生を大切に思っていて彼女を支えて助ける、そしてそれを周りも全力でサポートする。
この様子がたまらなくこちらに幸福感を与えてくれるのです。
見てよかったと本当に強く思える。
そんなドラマでした。漫画も読みたいです。
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