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ICEを追いかけて【ドイツ・フランス鉄道旅行2024】

 フランクフルト空港長距離駅からタクシーに乗り、アウトバーンで10分程のパーキングエリアで降ろしてもらう。この裏にはケルン・ラインマイン高速新線が通っており、高速新線を走行するICEを撮影するため、これまでにも何度も訪れている。
 最大の目的はオランダ・ベルギー運用から撤退するICE 3M (406形)である。以前はICE 3のみが走行していた高速新線も、ICE 4やICE 3neoが姿を現し、賑やかである。2時間の間に15本のICEが通過していく。

ICE 3M (406形4652編成”Arnhem” ICE 255)
ICE 3neo (408形8003編成 ICE 1100)
ICE 4 (412形9487編成 ICE 200)
ICE 3neo (408形8008編成 ICE 917)
ICE 3 (403形304編成"München" ICE 625)
ICE 3 (403形324編成"Fürth" ICE 724)
ICE 3M (406形4602編成"Euregio Maas-Rhein" ICE 314)
ICE 3neo (408形8018編成 ICE 902)
ICE 3neo (408形8011編成 ICE 819)
ICE 4 (412形9497編成 ICE 517)
ICE 4 (412形9462編成 ICE 610)
ICE 3M (406形4680編成"Würzburg" ICE 15)
ICE 3 (403形353編成"Neu-Ulm" ICE 722)
ICE 3 (403形356編成 ICE 722)
ICE 3M (406形4604編成"Brussel/Bruxelles" ICE 154)

 最後に406形を撮って満足し、撮影を切り上げる。田園の中を15分ほど歩くと、Weilbachの街に出る。タイ料理店に入り、飲み物を注文しつつ、タクシーを呼んでもらい、フランクフルト空港長距離駅に戻る。
 14時42分発ブリュッセル行ICE 14に乗車する。車両は406形4611編成"Düsseldorf"である。2000年からアムステルダム・ブリュッセル直通運用を担ってきた406形であるが、6月以降はICE 3neo (408形)に置き換えられる予定である。

ICE 3M (406形4611編成"Düsseldorf" ICE 14)

 国内用のICE 3である403形はインテリアを中心に更新工事が行われたが、406形は更新工事の対象から外されてしまい、1編成を除いて未更新のままとなっている。
 先頭ラウンジ席に座る。この列車はケルン中央駅までノンストップ、概ね230km/h、最高でも275km/h程度で流すように高速新線を走るが、それでもケルン中央駅までは1時間弱、ほぼ定刻に到着する。

ICE 3M (406形4611編成"Düsseldorf" ICE 14)

 ICE 14の発車を見送って、デュッセルドルフへ向かうことにする。少々遅れてきたRhein-Ruhr-Express (RRX)に乗車する。

Siemens製Desiro HCによる運転である。車内は立客も多く混雑しているが、1等車に空席があった。すぐに発車した列車は、ライン川をゆっくり渡り、隣のケルン・ドイツメッセ駅に停車する。通常はここからレヴァークーゼン経由でデュッセルドルフに向かうが、軌道修復工事が行われているため、ゾーリンゲン経由に迂回運行の予定である。しかし、なかなか発車しない。車内放送ではしばらく発車できないとのこと。
 埒が明かないので、S-Bahnでデュッセルドルフに向かうことにして、列車を降り、S-Bahnホームに向かう。しかし、ホームへの階段を上ろうとしたら、係員に呼び止められて、ここには列車は来ないと言われる。どうやらS-Bahnの軌道でトラブルが生じたようで、ただでさえケルンは線路容量に余裕がないのに、S-Bahnも長距離列車と同じ線路を利用して運行することとなったようである。
 リニューアルされた424形を見ることができたことは収穫であったが、30分近く待たされ、ようやく来たS6系統に乗車する。


 しかし、次のケルン・ミュールハイム駅の停車すると、なかなか発車しまない。運転手のアナウンスでは、ケルン周辺はカオスになっているので、いつ発車できるか分からないとのこと。それでもしばらくすると発車、ここからは順調に走る。長距離列車用の軌道では大規模な工事が行われており、様々な工事用車両が活躍している。


 17時半前にDüsseldorf-Oberbilk駅に着く。ここで、知人と合流する、鉄道話に花を咲かせつつ、撮影を始めるが、残念ながら雨が降ってくる。それでも、420形の元気な姿とICE 3を記録することはできた。

ICE 3 (403形308編成"Murnau am Staffelsee")
420形

 U-Bahnでデュッセルドルフの市内に出る。最新車両のSiemens製HF6型に乗り、中央駅を経由して、10分程で旧市街の中心駅Heinrich-Heine-Alleに着く。

 知人と別れ、U-Bahnを乗り換えて Graf-Adolf-Platzへ降り、近くの模型店で書籍やお土産用の模型を購入する。


 再度U-Bahnに乗り、Pempelforter Straßeまで移動し、地元名産のアルトビア Frankenheim Alt 醸造所直営レストランで夕食を摂る。留学中に住んでいた家から近く、何度も来た店であり、繁華街から少し離れているので、比較的空いているし、料理も美味しい良い店で、今回も満足。


 食事を終え、704系統のトラムでデュッセルドルフ中央駅へ。

 運行状況を確認すると、19時52分発のベルリン行ICE 947がまもなく発車するようなので、乗車する。1等車はガラガラ。車両はICE 2である。1996年に登場したICE 2は44編成が製作され活躍を続けてきたが、2027年までに引退することが先日発表された。いつもICE 3を優先して乗車してきたとはいえ、留学中からICE 2にも何度も撮り、そして乗車した。そんな車両がまもなく引退すると思うと感慨深い。ICE 2に乗るのもこれが最後かもしれず、乗り心地を楽しむ。

 スーパーで買っておいたアルトビアを飲んでいるうちに、列車はデュッセルドルフ空港・デュイスブルク・エッセン・ボーフムと停車し、ドルトムント中央駅に20時45分に着く。

 外は相変わらずの雨、10分程歩いて、本日の宿Leonardo Hotel Dortmundに到着した。

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