③ おまえだけこんな無茶させてどうするんだ!5.「さあ、いよいよ最後です!参りましょう!」
コージとみぎてが会場に戻ったのはパレードが出発するちょっと前だった。
「もう、心配したわよコージくん!」
「悪い悪い。すぐ着替えるさ」
ポリーニはいつもと違ってあんまりコージに文句を言わなかった。やはり少しはさっき彼が怒ったことがこたえているのかもしれない。彼女のコージ達に対する毒舌は、ある意味互いに慣れ親しんでいるからこその、ちょっとした甘えなのだろう。親しき仲にも礼儀有り
炎の魔神みぎてくん 大HANABI ②
② みぎてくんとなにかあったでしょ3.「えっと、そのな、お祭りって」
夜遅くになってコージ達はようやく晩ご飯ということになった。コージ、みぎて、ディレル、そしてポリーニの四人で近所のラーメン屋である。本当はお金がかかるので避けたい選択なのだが、こんな時間に下宿に帰って、さらに料理まで作るとなるとさすがにきつい。それにここのラーメン屋は値段の割にボリュームたっぷりで、キムチラーメン大盛り+ライス大にすればさしもの大食らいのみぎても満足するのでお気に入りの店だった。
さて
炎の魔神みぎてくん 大HANABI ①
① 妹ってなんだか大変なんだな1.「わ、笑ってる場合かよ~っ」
バビロンの街はこの地方ではバギリアスポリスについで歴史を誇る、いわば古都である。街の基礎は千年以上前に形成された商業民族の交易都市であるし、それ以降もさまざまな民族・種族が集まる海陸の要衝の街として栄えてきた。
もっともバビロンの街が現在の姿となったのは、およそ三百年ほど前のことである。エピックヒーロー、つまり伝説の英雄とよばれている者のうちもっとも最近に現れた英雄、ダン・スタージェムがこの街を拠点とした