始動アルムナイ・インタビュー004 (第6期) 守雅彦さん - 株式会社シーテックヒロシマ取締役・オーシャンエバンジェリスト

次世代のイノベーションの担い手を育成することを目的に2015年度に立ち上がった「始動 Next Innovator」は、過去6年間で約700名のアルムナイ(卒業生)を輩出しました。2021年・第7期スタートを前に、彼らの姿をインタビュー形式で綴ります(シリーズ第4回 - 守雅彦さん - 株式会社シーテックヒロシマ取締役・オーシャンエバンジェリスト)。

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1.自己紹介をお願いします

始動6期守です。現在船の商社に勤めており、年間400隻の船の要望に対応しています。もともとは実家の後継者として靴のデザイナーをしており、幼少から海が大好きで、海の資格やボランティア活動などに参加してきました。海で働く夢を諦められずに転職。現在では本業の商社マンの傍ら、個人として海の情報を発信したり、海の現場の課題解決のために地方のプロジェクトに参加したり、講演やセミナーなどを行っています。海の現場が笑顔になるような社会を目指して活動しています。

2.始動にエントリーしたいきさつについて教えてください

海の産業は日本では古くから確立しており、未だに安全も管理も人の力に頼っているアナログな業界です。そのため、今の陸上の産業では信じられないヒューマンエラーによる事故やトラブルが数多くあり、旧世代の商習慣や操業が現役で行われている状況です。私は6年間、海の業界の限界やデジタル化の必然性についてプレゼンテーションを行ってきましたが、理解はしてくれるもののなかなか実行にまでは進まず、自分のやっていることに限界を感じていました。そんな折、始動の応募を見かけました。より多くの知見を得て、イノベーションを起こすのに必要なスキルや能力を身に着ければ、海の現場が安心して働ける環境になるのではないかということで応募しました。

3.始動参加期と応募時に提出した企画内容についてお聞かせください

始動での私の企画は「スマートフォンだけで手に入る、船の管制システム」です。応募時から企画の骨子は変わっていません。衛星通信や、船自身を高度化するといったコストに糸目をつけない安全性ではなく、既存の携帯の通信を使って安全を確保するという企画です。海の業界で問題となっている高齢化や低所得化に対応するため、ネットワークで安全を確保するといった低価格で誰でも利用できるソリューションです。

4.始動に参加してそのアイディアはどのようになりましたか?

もともとのコンセプトは変わってはいませんが、私の中でどこが課題として設定していて、その課題に対してどのように対応して、どのような未来を描きたいのかということが非常に明確になりました。そのために必要なものや不足している点などが浮き彫りとなり、どのように行動するべきなのか次にやるべきことがわかるようになりました。

5.始動のプログラムについて感じられたことをお聞かせください

理論的なところから実際のスキルまでしっかり身につくプログラムでした。始動でなければ話せないような講師やメンターに直接触れることができ、しかも自分の企画に対してその道のプロフェッショナルの方によるメンタリングを受けられるなど一昔前の私なら委縮するくらいのプログラムでした。また、参加者が業界や企業規模などに縛られていないため、まさにダイバーシティを体感し、全国から集まるイノベーターの中で支えられ、私の人生の中でも本気で自分と向き合えた時間となりました。自分を叩き上げるための修行に近い学びでした。

6.始動に参加して得られたこと・みなさんにとってプラスに働いたことについてお聞かせください

アントレプレナーシップや実際のスキルや知識は予測していた以上の成果を得ました。まったくの別人のレベルです。でもそれ以上に私のプラスとなったのは一緒に自分の夢に向かって戦っている仲間が増えたことです。仲間でもありライバルでもあり家族でもあるそんな存在です。本気で未来を考える人がこんなにも多くいて、このような「スゴい」人たちが歯を食いしばりながら戦っている姿にいまだに勇気をもらっています。そのような刺激の中、私の本当にしたいこと、描きたい未来がはっきりと見えるようになりました。

7.始動への応募を検討しているNext Innovatorへ一言お願いします

社会人になれば「現実を見ろ」「やりたいことなんてできない」など散々言われてきたと思います。でもこの始動の講師陣もメンターもアルムナイ(卒業生)もそして同期の仲間も、人の夢を笑う人も夢を持ちたいと願うことを馬鹿にする人も1人もいません。堂々と夢を語っていいし、夢を追い求めていいと思います。そしてそれを叶える術、技、知識、仲間が手に入れることができる場所が始動です。若いから、仕事していないから、年取っているから、夢なんて持っていないから、といったことは全く関係ありません。未来の自分を見てみたいと思っている方、是非一度応募してみてください。

(了)

始動 Next Innovator (第七期)エントリー受付中

経済産業省・JETRO(独立行政法人日本貿易振興機構)主催

日本と世界をつなぐ次なるイノベーターを生む育成プログラム
「始動 Next Innovator」 は新たな一歩を踏み出します。

2021年度のエントリー締め切りは9月6日(月)正午。
選ばれた100名は参加費無料・基本オンラインで参加可能。

エントリーはこちらから

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