メトロノーム
2020年も半分が過ぎ、コロナのせいもあってか、いつもより駆け足で下半期へと移っているような気がします。
皆様、いかがお過ごしでしょうか。
前回は、Sidewaysのレッスンにおける思考と身体の使い方の根幹とさせていただいている、アレクサンダーテクニークの紹介をさせていただきました。
そちらでも記載しましたが、当然歌うときだけでなく、楽器演奏の際にもそれらの考え方を用いています。
そして、それは一概にこれだ!ではなく、受講される方の状態や特性によって、その内容は全く異なるのです。
それらを踏まえた上で、もっと音楽分野に踏み込んだ技術論にも言及していくのですが、まずボーカルまでを含めた、合奏(アンサンブル)をする上で大切なことは何か。何から始めるべきか。ここを今日は記しておこうと思います。
やはりまずはクリック、メトロノームに合わせられるようにすること、だと考えます。
ではリズムの縦が正確に合わせられれば、即ち良い音楽か?と言われれば、多くのミュージシャンが「No」というでしょう。
しかし、これは前提みたいなものであり、確実にクリアしておかなければならない通過点みたいなものです。
我々の人間社会に置き換えれば、「法律」みたいな位置付けでしょうか。
誰しもが法律などのルールを無視した行動を取り始めれば、社会が崩壊します。
しかし、法律を守りさえすれば、豊かな生活が手に入るのかと言えば、当然そんなことはありません。
自分たちで何が豊かなのかを模索し、思考し、それを見出す為の旅こそが「(音楽)人生」と言えるのかもしれません。
ですが、まずはこの多様な人間社会を生きる為にルールが必要なように、音楽アンサンブルにおいて、重要なクリック練習を無視してのレッスンや練習から始めるのはいかがなものか、というのがSidewaysの主張です。
クリックも4分音符に合わせるのが通説のようになっておりますが、その場合は細かい音符の8分や16分を無視していることが多かったりして、それだけでは不十分です。
ですので、それらの細かい音符のクリックで練習することもとても大切だと思います。
まずは、①鳴っているクリックに合わせる。②そこから、クリックで鳴っていない音符へ意識を持っていく。③同じ感覚を持って、クリックなしでの練習へシフトしていく。
その流れが出来れば、他の人の演奏している音もしっかり聴こえてくるはずですし、立体的な演奏が以前より出来ているはずです。
とにかく合わせる、というよりは最終的にクリックという演奏者と、どう格好良くアンサンブルしていくか。というような感覚になっていくだろうと思います。
捉え方は人それぞれですが、例えばSteve Jordanも自身の「Groove is Here」にて、クリックについても言及しています。
「クリックを友達だと思って演奏しよう。」
ぜひ実践してみて下さい。
・Groove is Here / Steve Jordan
https://www.amazon.co.jp/Groove-Is-Here-DVD-Import/dp/B00008NRKV
ご興味ある方は、ぜひ以下のSideways StudioのWeb SiteをCheckしてみてください。
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