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CL横浜とアホほど関係ないマスカーニャexのメモ

※最後まで無料で読めることだけが売りです。

サイダーと申す者です。

主題:マスカーニャexで遊びたい!
理由:マスカーニャが好きなので。

以下、デッキやテーマを[マスカーニャex]として表記し、カード名と区別する。
[マスカーニャex]はしばしばジムバトルの優勝報告があるものの使用者、先行文献が非常に少なく、一からデッキを組む、もしくは議論の場を設けるのが難しいのではないかと思う。

もしこのnoteに目を通して頂いた[マスカーニャex]使用者で、内容に対して認識の相違があれば、コメント欄やXにて切実に意見を貰いたい。(割とここが目的だったりするのでお願い致します。)
※DMは@sideofPokemonまで

ことわりを入れておくと、マスカーニャexは現環境のバケモンカードと比較して決してパワーが高いとは言えないし、誰におすすめするわけでもない。それでもこのカードに興味を持っている誰かに届けば良い、ぐらいの気持ちで、メモ書きとして残しておく。
デッキリストは色々試しているせいでサンプルとなるものが作れていないため、気が向いたら追記する。


〇マスカーニャexについて

カードの表面を見れば分かることも多いが、一応記述する。
取られるサイドが2枚にしてHP310と高く、環境にしばしば見られる280、300の打点を耐えられる。草タイプは色としての補助に乏しいが、弱点によりリザードンexやバンギラスVを比較的突破しやすい。鋼タイプが環境に非常に少ないのも、近年の惨状を考えれば追い風になっている。
特性ブーケマジックは、手札の草エネ1個をコストにして相手のベンチポケモンにダメカン3個を乗せる。ベンチポケモンというテキストで一気に制約が大きくなり、構築に影響を与える。
無無のエネ要求で使えるスクラッチネイルは、相手ポケモンにダメカンが乗っていれば合計220ダメージとなる。このダブルターボエネルギー手張りで動かせることが他の2進化exとの差別化点となり、マスカーニャexを比較的まともなデッキとして成り立たせている。だがしかし、ダブルターボエネルギーによる−20点のデバフが非常に重たく、構築やプレイングに影響を与える。
もう一つ、常に頭を悩ませるのがダメージ加算の条件である。素点ダメージ100は環境に多く存在するサイド1のポケモン(ウッウ、カビゴン、クレセリア、サーナイト、かがやくゲッコウガ等)を倒すことが出来ず、ダブルターボエネルギーを貼ることで更にハードルが上がる。
(幸い1回目80点+2回目200点=280点と、VSTARを倒すことの出来る打点にはなっている。)
後述するかがやくフーディンの特性と組み合わせることで、バトル場のポケモンにダメカンを移し、スクラッチネイルの条件を満たしていく。このギミックにより、一度の攻撃でサイド2枚を取得したり、ブーケマジックを連発して相手のHPの低いポケモンを集中的に狙うことで、特性によるサイド取得も可能になる。更にここにチャーレムVのヨガループを絡めることで、追加ターンのアドバンテージを活かして一気にサイド取得が可能になる。
ポケモンカードの勝利条件はより高いダメージを出すことではなくサイドを取得することであり、[マスカーニャex]は最低限のダメージ数でこの目標を達成するデッキに分類される。

簡潔にまとめると、
①2進化という要求を満たしつつ
②特性でダメカンを乗せるための要求を満たし
③1ターン中に(もしくは追加ターンを駆使して)サイドの複数枚取得を目指す
デッキとなる。

言うは易し行うは難し。かなり要求値の高いデッキだ。だからこそ面白く、独特の使い心地がある。

◯メインアタッカー

・マスカーニャex
メインアタッカーにしてメインギミックの過労死枠。複数体並べることでブーケマジックの回数を稼ぐ回してみると分かるが、そう簡単に盤面に2体出せないし、都合好くエネも引けていない。とはいえ1体目の着地が遅れるのは致命的なことには変わりないので、そういう意味で4枚採用で考えたい。
アルセウスの枚数を増やしアタッカーとしての比重を大きくする構築の場合、マスカーニャexは3枚の採用が検討できる。また、ミュウ(ふしぎなしっぽ)を採用する場合も、実物よりサーチを助ける基盤を増やすことが検討できる。
3〜4体立てたいから4枚採用している訳では無く、出来ることなら3枚にしたいということだけでも伝わって欲しい。
(たったex2枚の採用であのデッキパワーを出す[サーナイトex]がおかしいのだ。)

・ニャローテ
中間進化の名前を初めて知った人がいるかもしれない。
HP90とレベルボールに対応している。技は使ってる時点で負けな気もするが、トリプレットビートの個体は1エネ30点の技を持つので最もコスパが良い。ここに限った話ではないが、スクラッチネイルの条件を満たすために、無理に動かず少しでも小さい打点を刻んでおくのはマスカーニャexの運用において重要なポイントである。(もちろんムーンライトリバースで返されるなどの裏目もある。)
中盤〜終盤でふしぎなアメ+マスカーニャexを揃える要求を解消できるが、現状はこのカードのサーチ手段に乏しい構築になりやすく、立てる機会が少ない。

・ニャオハ
スターターの個体がHP70かつ1エネ10点を与えることができる。トリプレットビートにも2種類いて、片方はダブルターボエネルギーでも10点を与えられる個体、もう片方はHP60だが草1個要求で10ダメージ、もしくはエネルギー2個を山からサーチする。(余談だが、ARが存在するのはHP60の個体である。)
HP60は器用で使いやすい性能だが、HP60と70の壁は非常に大きい。ヒトカゲ(黒炎の支配者収録)は1エネ30点の技を持ち、弱点で簡単に焼かれてしまう。ヘイルブレードやムーンライトリバースの要求エネも変わる。
HP70どうしの比較は難しい。ダブルターボエネルギーでダメージを出せるかどうかの違いだが、その個体が攻撃したとして次のターン生き残るかは怪しい。かつ現実問題として、ダブルターボエネルギーを貼れたとしても無駄使いしたくないので、結果的にスターターの個体を採用しているのが現状である。
とはいえ草エネルギーを山からサーチする効果は、山札の圧縮及びブーケマジックの再現度に確実に貢献するため、許されるならばHP60ニャオハを使わせて欲しいのが本音。

◯デッキを回すポケモン

(ここからはシステムと表現する)

そもそもマイナーなデッキのため、採用の多い少ないを語るのは危険だ。自分の使用感を述べていく。項目の順番については説明の便宜上のものであり、筆者の優先度で並んでおらず、順不同と考えてもらって構わない。

・アルセウスVSTAR(スターバース)

スターバースによる圧倒的なパーツ集めへの貢献と、ダブルターボエネルギーを共有可能なサブアタッカーとして十分な性能を持つ。
マスカーニャ+ブーケマジック用の草エネ+ペインスプーンまで揃えることが出来ない場合、アルセウスに手張りすることでトリニティノヴァから入ることがある(というか、よくある。)。2ターン目に最速で立ったマスカーニャで低打点で殴るか、先にトリニティノヴァを挟むかは、このデッキを使う上で初手に考えてるポイントの1つである。
とにかく進化元のHPが高いことが他のシステムとの差別化点であり、げっこうしゅりけんやおとぼけスピットで倒されない。全く試合にならないという最悪の事態が避けられるカードとして自分は認識している。

・ピジョットex(マッハサーチ)

1度立てれば継続して特性を使用でき、何から何まで要求値の高いこのデッキにおいて便利なカード。[マスカーニャex]をトリッキーなデッキとはよく言ったものだが、毎ターンのやりたいことが多く、かつその要求値が高いということの裏返しであり、ピジョットは要求達成の継続力という点でアルセウスに大きく勝る。
ポッポ(なかまをよぶ)も優秀で、選択肢を増やすという点で自分は採用している。ロストマインでマナフィorニャオハのHP70+ポッポHP50は他のデッキでもよく見かける取られ方なので注意が必要だが。
逃げ0の強さは語るまでもないが、このデッキにおいては特に有効である。ダブルターボエネルギーで殴るか草エネルギー2個で殴るかという2択を自分のターンのドローまで待つことが出来る。また、チャーレムVへの繋ぎやすさも格段に向上する。もしピジョットexを採用しない場合、同じく逃げ0のピィ(にぎにぎドロー)やモトトカゲの採用を検討すべきだと考えるほど、逃げ0の恩恵は大きいと感じている。
ダブルターボエネルギー1枚で軽減込み打点100の技が使えるため、余裕があるターンはこのポケモンで先に殴る方が、80打点のマスカーニャexで殴るよりもトータルのダメージが期待できる場合があるのは覚えておきたい。(後述するが、相手のポケモンを倒す際にペインスプーンで動かすための余剰分のダメカンを作っておくプレイは非常に重要である。)

・ビーダル(はたらくまえば)

このカードについて語る前に、[マスカーニャex]における頂への雪道への向き合い方について述べておく。アルセウスVSTARおよびピジョットexのシステムは、特性ロックによって完全に止まってしまう。なんならマスカーニャexもかがやくフーディンも止まる。
現環境のメタゲームの中心であり、有象無象のデッキにも雑に入りがちなこのスタジアムを無視するのか?という問いは、どうポケカを遊ぶか?ということに等しいと自分は考えている。
ここで[マスカーニャex]の有利不利について考える。現状、頂への雪道を戦術的に採用しているデッキで自分が意識するのは[ロストギラティナ][アルセウスVSTAR][雪道ミュウ][ミライドンex]になる。個人的な意見になるが、これらのデッキのほとんどに対して非常に不利であると考えており、雪道への対策を厚く対策しても勝率に大きな影響がなかった。例えば、ロストギラティナはげっこうしゅりけんとおとぼけスピットの圧力により盤面形成から難しい。アビスシークの返しにスクラッチネイルで倒すことが出来ても、豊富な手札干渉サポートによって何処かでこちらのプランが瓦解する。
ミライドンexに対してははこちらが1度の攻撃でサイドを取得しやすいが、序盤はライコウVの圧力が強くアルセウスで攻撃しても間に合わない場合がある。中盤以降はピジョットexを狙われやすいため、雪道込みで考えると有利とは言い切れない。
(雪道を積極的に貼るデッキには元より不利であるならば、せめて雪道を貼らないデッキにはどうにか抗いたいところだが。)

[パオジアンex][サーナイトex][ルギアVSTAR]は、雪道への対策札を多めに採用しても、十分なデッキパワーが担保されている(そもそも、カイやリファイン、かぜよみやカビゴンなど、プランを達成するために採用されたカードに、元から雪道への解決策がある)。
対して[マスカーニャex]はどうか?2進化+ブーケマジック+ペインスプーンギミックの達成に枠を割いており、雪道を対策するのが非常に難しい。メインギミック達成のためのカードが、雪道への対策にならないのだ。
そのため、マスカーニャexで過剰に雪道をケアすると、メインギミックの枠を削ることに繋がってしまう。雪道を恐れるぐらいならこのデッキを使わない。(もちろん、[マスカーニャex]で雪道を構築単位でケアしつつギミックを動かせるならばそれに越したことはない。)

そろそろビーダルの話をしていたことを忘れそうになってきたので、本筋に戻る。
はたらくまえばという特性は、試合を通したドロー枚数は凄まじいものがあるが、決して器用とは言えない。ドローシステムには、カードを使用する順番の要求が関与している。リファインやかくしふだは不要なカードを処理しながら(あるいはトラッシュから使えるようにしながら)手札の最大枚数を増やすことができ、選択肢を増やすカードだと言える。それに対し、はたらくまえばは手札の上限枚数が少なく、手札を入れ替えるに等しい大胆な動きが求められる。ドロー前の行動の大部分が固定され、それはドロー後の動きを保証しない。はたらくまえばは、手札を入れ替えて補充する特性である。5枚で要求が揃うなら話は別だが。
はたらくまえばは使用タイミングを選ぶカード=キープしておく前提のカードと相性が悪い。手札を入れ替えるカードである=キープすることに適していないため、切るに切れないカードが多いほどドロー効率が落ちるからだ。[マスカーニャex]においてはふしぎなアメ、エネルギー回収、ペインスプーン、スタジアムなど、特定のタイミングで使いたいカードが多いため、思ったより上手く引けないことのほうが多い。そもそも限られたタイミングにブーケマジックのコストとなるエネルギーを所持しておく、言うならば順番の要求値が発生する。
ではビーダルの優位性は何かというと、手札干渉への耐性である。[マスカーニャex]は盤面のみで勝利を確定させることが出来ないデッキであるため、中盤〜終盤の手札干渉によってプランが瓦解しやすい。頂への雪道に拘らず、この傾向がある。アルセウスVSTARとピジョットexはどうしても勝ちきれない試合があるが、ビーダル軸で序盤から「引けた場合」の方が勝ち切る試合が多い。
以上の制約の観点から、ビーダルを軸にすると最も構築難易度が高くなるが、勝ちきれるデッキに仕上がるのではないかと考えている。まあそれが出来たらこのnoteも生まれていないので、結果は察してほしい。

◯グッズの検討

・ボール

レベルボール、ハイパーボール、ネストボールから選択して考えていく。(他はまだ検討出来ていない。)
散々述べたが、このデッキの戦術はかがやくフーディンに大きく依存しているため、フーディンを確定でサーチできないボールの評価は低い。
とはいえレベルボールはノーコストかつニャローテをサーチできるという利点があり、中盤以降腐りづらく、初動の動きと継続力を強くするカードとして認識できる。ビーダル軸ではベンチが埋まってもドローを継続させられる点は魅力的だった。
ネストボールはともかくとして、ハイパーボールのコストがあまりにも苦しい。毎度毎度切るカードがなく、手札が常に細いのだ。
え、じゃあ強いボールなんてないじゃないですか……………………その通り、無いのだ。強いボールが。
書いてみてよくわかった。ボール配分とコンセプトが合っていない。
マッハサーチ、スターバースで精密に回すのではなく、割り切った上でもう少しダイナミックに縦引き+動かすのも検討すべきか。でもそれってピジョットが登場する前の構築に戻るのでは…………

・入れ替え札

あなぬけのヒモ2枚採用を強くおすすめする。
スターバースから攻撃に転じる際に重要、かつ終盤で相手の場のすべてのポケモンを倒せる状態(ダメカンを乗っている状態)にして、詰み盤面を作るカード。
場のどこに攻撃したとしても後にサイドを回収できるので、強く使える場面が多い。もう少しで倒せるバトル場のポケモンに対して使用し、ベンチで下がったところをブーケマジックで回収するなどの動きも有効。

・回収系、リソース回復グッズ

トリプレットビートで再録されたスーパーエネルギー回収が一見相性良く見えるが、これは罠だ。要求値が常に高いこのデッキにおいて、使用時に切るカードがなく、ナンジャモの返しに単体で使いづらい。通常のエネルギー回収の方が単体で使用できる点で優れると考えている。
山札に欲しいカードを戻せるすごいつりざおは縦引きに乏しいこのデッキで上手く使うのは難しいが、かがやくフーディンが攻撃された時やハイパーボールのコストがポケモンに偏るときを考慮すると、1枚は採用したい。

・ポケモンのどうぐ

相手のポケモンを倒すことよりも継続してダメージを与えていく方が勝利が近くなるため、こだわりベルトよりもゴツゴツメットの方が効果的なのでは?と思う時がある。
実際は道具に割く枠の余裕などない。

◯サポート

・ナンジャモ
リソースを管理しやすく、初動で引いても十分強い。[マスカーニャex]は高いHPを活かしながらサイドを複数枚取れるデッキなので、捲りの手段としても有効に使用できる。
問題はリファインなどナンジャモ使用後に手札を増やす手段が乏しく、2ターン目までは6枚でパーツを揃えないといけない場面があること。
ビーダルの項目で述べたが、エネルギーを進化した後に所持していることが[マスカーニャex]の要求値となるため、手札をキープ出来ないナンジャモは正直噛み合いが悪いように思う。
これを解決するため、縦引きのサポートも採用することになる

・アクロマの実験
なんかこいつがまともなドローサポートとされているのも気に食わないが、他が微妙なので仕方ない。3枚しか手札が増えないものの、ノーコストで使用でき5枚は見れるという利点から、現状このカードに頼っている。ロストする2枚を選択する上で下振れがあるため、やはり最適とは言えないが……

・ヒガナの決意
現環境ではバトルVIPパスの影響で早いターンからベンチが並びやすく、ドロー枚数に関してはこちらのほうが期待できる。
もちろんベンチが並ばなければ枚数を引けず、アクロマの実験と違い元々の手札をコストとするので場面を選びやすい。ピジョットの構築ならばピン指しで採用も考えたい。

・博士の研究
マッハサーチで手札に加えるためのカード。
自分は初手で引くと8割渋い顔をするので1枚だけ入れている。ふしぎなアメを試合中3枚以上使うので、現状博士の枚数を増やす気にはならない。

・ボスの指令
使用できるタイミングはかなり限られているが、必ず1度は使うので2枚採用が妥当に思える。

・セレナ
最近試しているカード。ビーダルと組み合わせて5枚の手札の中からやりくりがしやすくやる。[マスカーニャex]に限らず、ビーダル軸の2進化デッキで検討されても良さそうなのだが。

・ジャッジマン
こちらの盤面が完成してから使用しないと悲劇を生むため、このデッキではやや使いづらい。

・ツツジ
ナンジャモと違ってシャッフルを挟むため、手札のふしぎなアメなどを引き直せる可能性があるのが魅力。アルセウス軸でなければ相手のサイドを3枚にコントロールしやすい。
手札干渉サポートとして見た時のナンジャモの5枚目として考えているが、現状の[マスカーニャex]はかなり2ターン目までの初動に振っており、安定感に貢献しないため採用を見送っている。

・キバナ
草エネルギー2個のマスカーニャexを作りやすくなり、ふしぎなアメを確定サーチできる。
かなり時と場合を選ぶカードなので成功体験に引っ張られやすく、評価が難しい

以下、まだ試せていない検討範囲のサポート
・さぎょういん
雪道等に対抗できるカード。
手帳+リファインの組み合わせで1度目の使用、および再利用の再現度が高い[サーナイトex]における採用パターンと比較すると、ご都合カードに感じるが…。
・ライム
ブーケマジックの仕様を利用して、あなぬけのヒモの項目で説明したような動きが可能。さぎょういんと同じ理由で採用に至らなかった。
・クララ
[マスカーニャex]においては特にエネルギー回収の役割が大きい。ドローサポートとして博士の研究を厚めにし、過程で失ったリソースはクララを複数枚採用することで回収するような従来とは違ったデッキの軸を生む可能性がある。
・チェレンの気配り
アルセウス軸でトリニティノヴァから入った時に相手の攻撃をごまかしつつ、ダブルターボエネルギーと草エネルギー両方を回収し、マスカーニャexのブーケマジック+手張りエネを揃えられるカード。従来のアルセウスとは違ったメリットがある。
中打点のデッキに対して圧倒的に強くなるが、そこまでして優位性を取りたいかどうかは怪しい。

サポートとシステムの組み合わせはそれぞれ試している途中で、ここからもかなり長い道のりになる。現状はアクロマナンジャモ+アルセウスピジョットが軸となっているが、セレナナンジャモ+アルセウスビーダルやピジョットビーダルを試していきたい。

◯スタジアム

基本的にボウルタウンをメインとして、テーブルシティ、ロストシティを二番手に検討したい。
テーブルシティはコイントスではあるものの、かがやくフーディンやチャーレムVに変わるスタジアムとして評価できる(それぐらいこのデッキはサーチに余裕がない)
複数体のキルリア、ラルトスを倒しやすいため、ロストシティは[サーナイトex]に対して有効だと考えていたが、1ターンに複数回のブーケマジックを使用しながらこのスタジアムを置く要求があることや、ミラージュステップから入られるとあまりロストに送る強みがない場合がある。

[マスカーニャex]においては頂への雪道を割る役割があるため、スタジアムの枠はあまり減らしたくない。(稀に飛んでくるシンオウ神殿も実は辛かったりする。)
ただ、このデッキにおいてはスタジアムを増やしたところで頂への雪道の耐性を得るわけではないと感じている。[雪道を採用したデッキ]が手札干渉とセットでこちらの動きを止めに来る場合、手札に解決札をキープしたところで関係ないからだ。先程も述べたが、リファイン等デッキの軸となるシステムに雪道+手札干渉への耐性が備わっているデッキは解決札を引きやすい(引ける山を作りやすい)が、[マスカーニャex]はビーダルを採用しない限り、山を作るという目的も達成しづらい。
雪道+手札干渉へのもうひとつの解決策として、残りサイド4枚をキープし、盤面にダメカンを蓄積させた状態からヨガループを活用してサイドを取り切ることで、強い手札干渉のタイミングを回避する方法がある。

◯エネルギー

ダブルターボエネルギーはマスカーニャを即起動させることはもちろん、アルセウスに貼ることやヨガループの使いやすさを考えると、4枚で確定させたい。かがやくフーディンの逃げエネが2個なのも一応注意。
草エネ2個のマスカーニャexが求められることもあるので、手張り先はよく考えたい。(実は後々のために草エネをキープしてブーケマジックの回数を増やす方が、結果的に乗せられるダメカンの数が多くなったりする。本当に難しい!)
問題は草エネルギーの枚数だ。現状は7枚をスタートとして、ここから1枚の増減を行ったり来たりである。[マスカーニャex]を回してみると、霧の水晶もわななくれいきもエレキジェネレーターもミラージュゲートも無い構築で、7枚程度しか入っていないエネルギーを素引きするのは困難だと分からされるのだ。現代ポケカで麻痺した感覚を取り戻せるというのはTier4デッキを遊ぶ利点かもしれない。
今後試したいのがジェットエネルギーで、マスカーニャexが盤面に2匹並んだ場面でノーコストの入れ替えとして機能し、強く使うことが出来る。あなぬけのヒモ1枚と選択になりそうだが。

◯よくあるダメージのパターン

プレイングを解説するnoteにする気はなかったが、最後の最後に無いよりマシだなあと思ったので述べておく。正直このデッキは試合によってダメカンの乗り方にかなりムラがあるが、目指すべき要求を考える一助になれば幸いである。
ダブルターボスクラッチネイル×2=280
ブーケマジック×2+草草スクラッチネイル=280
ブーケマジック+ペインスプーン+ダブルターボスクラッチネイル=220
ブーケマジック×2+ペインスプーン=70〜80
ここが基本となる。
特にVSTARポケモンに対しては後からスクラッチネイルでダメカンを乗せて倒す方がナンジャモの被害を軽減できる。崩れたスタジアムやチェレンの気配りには注意したい。
コツとなるのは、相手のポケモンを倒した際にダメカンが他のポケモンに乗っている状態をキープすることだ。ブーケマジックを使えないターンは頻繁に生じる(ここは解決すべき問題だが)ので、ペインスプーンの使用のみでスクラッチネイルの打点上昇を狙うことは常に意識したい。

先程も述べたが、手札干渉への耐性が無いデッキのため、ヨガループを絡めたサイドプランも重要になってくる。
[サーナイトex]に月明かりの丘の採用が増えている以上、2ターンかけてダメカンを乗せていく方針は得策とは言えない。(このデッキに対してはサイコエンブレイスのダメカンを利用してサイドを複数取得する方向性を目指したい。ただムーンライトリバースなど様々な要素があるため、これから[マスカーニャex]を使う人は是非とも[サーナイトex]との一人回し対戦を通じて苦しんで貰いたいところだ。)
ヨガループはミライドンexやパオジアンexなど進化しない=HPを盛られないポケモンを、合計210点を与えてあえて倒さず、次のターンヨガループを絡めてサイド4枚を取得する時に有効である。(ミライドンexは勇気のおまもりの採用が増えてきたので怪しい。)

意外と起こるのが、かがやくフーディンをボスで呼ばれて倒されるパターンだ。後からダメカンを乗せたい時、相手のバトル場のポケモンにダメカンが乗っておらず、スクラッチネイルの打点を確保できない。このような相手視点のリーサル回避をケアするため、つりざお+ボールのセットが手札に揃っていれば出来るだけ持っておきたい。

◯おわりに。

メモにしては長くなってしまった。綺麗にまとめられるほどこのカードで遊べていないということなので、もう少しだけ続けてみようと思う。
好きなカードで遊ぶハードルは、ex環境に入り更に高くなっているように感じる。しかし、黒炎の支配者からピジョットexやピィか登場し、システムポケモンとサポート配分の組み合わせが多様化したことで、適切な構築を組めばパワーの低いカードでもそれなりに遊べる(戦えるという意味ではない)環境が整いつつある。
少なくとも「とりあえずロストで」という言葉は、今ではあまり聞かなくなったように感じる。
明日のCL横浜は抽選落ちしているのでのんびり酒でも飲みながら見ようかと思う。マスカーニャexが配信卓に映ったならば、目の色を変えて応援するに違いない。





















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