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鉄は熱いうちに打て(ドラゴンズ・ドグマ2批評)

前置き


 無印はDA込みで大体400時間くらい遊んだ。ウルドラゴンを確か2、3時間かけてオンライン討伐したし、ソロ討伐もした。黒呪島もメイジとソーサラー以外のジョブ、ポーン無しでクリアしてる。当然黒呪武器も防具も装飾品も全部集めた。それくらい遊んだ。DDONはほぼやってない。揺さぶりとかいうテンポの悪いアクションがあまりにも面白くなかった。巷では初期だけとか言うけど、その初期で辞めたんだからそれは当然だろ。そもそも、俺はMMOのようなオンラインゲームに向いていない。

本題


 プレイ時間25時間程度で1周目をクリア済み。
 2周目メインクエスト「滅びの村より」のNPCのアホすぎる挙動にキレたので、溜飲を下げるために書く。具体的な話は後述する。

 結論から言って、前作のほうが面白かった。
 アクションの出来が良く、意外と世界観も悪くない国産アクションRPGだった前作がDDONを経て、何か変に奇を衒った国産ARPGになってしまった、ように思う。

評価


ゲーム性:5/10
ストーリー:5/10(暫定)
ボリューム:6/10
グラフィック:5/10

※5点が平均、これを基準とする。

ゲーム性:
 アクションは微妙。前作のほうが素直で面白い。
 近接職にしか興味がないので、基本的に近接職しかやってないため、それらでの判断しかできない。
 ファイターは打たれ弱すぎる。盾による防御が出来る、カウンターは強い。ただ遠距離職かというくらい敵の攻撃に怯む、とにかく怯む。そもそも敵の数が多いし、ゴブリンなんかは画面外から飛んで突っ込んでくるし、ゴブリンに至っては投石までしてくる。それら全ての攻撃で怯む。
そして、復帰が遅い。
 盾で防御はできても回避は出来ない、基本的にあらゆる行動には硬直があって恐らく硬直は消せない。そして、全ての攻撃で怯む。あまりにも戦闘のテンポが悪い。ただ、一応これ一本でクリアしてる。ラスボスはジョブランク1の魔剣士とかいう地獄で倒したが。
 ウォリアーは攻撃がとろすぎて一瞬でやめてしまった。あらゆる攻撃がとにかく遅いせいで大物には当てづらいし、ザコは全部ポーンに始末される。ドラゴンの火に焼かれまくって、結局ジョブランク3でやめた。ちなみに、ウォリアーは一応それなりにスパアマはついてた。

 ポーン、NPCのAI挙動の不可解さ。
 ポーンに関してはやりこんでみないと分からないと思う。前作も確か結構ポーンが成長して、かなり役に立ってた気がする。ただ、入水するのはやめろ。何故、お前たちのクソ挙動を意識して立ち回らなけれはいけないのか、お前らはダクソ2のルカティエルか? メイジ以外はどうでも良いが、メイジが死なれると困る(回復をケチってるから)。
 NPCの挙動は、先述した「滅びの村より」のグレゴル団長を例に挙げる。
王都へ行くというクエストで、竜に焼かれたメーヴェ村からグレゴル団長の先導のもと移動する。本来は関所に移動するはずが、団長一行は敵を倒すことしか考えていないため、何故かメーヴェ村の手前を一周させられる。文字では説明しづらいが、敵を倒しに梯子を降りたら絶対に上って戻ろうとしない、関所が見えているのに。

Fig. 1 メーヴェ村周辺

 Fig. 1に示す通り関所までの道のりは、本来はほぼ直線に進むだけで良い。しかし、グレゴル団長率いるアホ集団は、敵を追って赤丸の崖から飛び降りたら、梯子を使って戻ろうとは絶対にしない。そして、一人で関所へ行っても関所は閉まっていて通れない。結果、ぐるっと一周回ってメーヴェ村に戻り、メーヴェ村の衛兵から「どこへ行くんだ、そっちじゃないぞ」的なことを言われて何故か咎められる。お前の団長がバカだからこうなってんだよ。
そしてグレゴル団長率いる前しか見えない集団は、敵のいない街道をズンズン進んでいってやっと関所にたどり着く。一周目もおかしいなと思っていたが、二周目で確信した。普通におかしい。

 一応探索の自由度にも触れておく。
 マップの探索に関しては、広くなっただけあって探索のしがいがある。ただ、高低差がある場所が多すぎる。敵も沸きすぎてて敵倒してちょっと行ったら敵がいる、をずっと繰り返すことになる。キャンプで休んでも、牛車に乗っても、正確には分からないがランダムで襲撃される。敵が多すぎる。
 個人的に特に気になったのは、前作以上に警備がガバガバになっている。あまり覚えていないが、前作は結構簡単に衛兵出てきて投獄されたように思うが……。あと、梯子ではしゃぐポーンがあまりにもうるさい。町で梯子を見て「梯子があります、登ってみましょう」とはならないだろ……。
 あと、クエストで不審者追ってる最中に話しかけられて強制カットインとか、やめて欲しい。もっとやりようはある。

 平均点として5/10にしたけど、これもしかしてもっと低くても良くないか……?
 と思ったけど、続編を出してくれただけで良しとする。

ボリューム:

 ストーリーに関しては長くなりそうなので、最後に書く。

 ちょっと寄り道してクリアまで25時間なら、長くも短くもない、普通といったところ。一応ジョブの多さで1点加点してる。ミスティックナイトがいなくなったのは良く分からないけれど、魔剣士は多分それなりに楽しめそう。幻術士も完全新規だし、遊びようはあるはず。
 ちなみに、やりこみ要素はボリュームにはいれない。単純なメインストーリーの長さと遊びの幅だけを評価する。やりこみ要素をいれたら「探求心の証」なんかも評価にいれなきゃいかんが、あんなの普通はやらない。俺は実績のために80個は集める、多分ね。

グラフィック:

 普通。処理の重さを考えると、良くない。
 俺の環境がよろしくないので、あまり追及はしないが、王都だと30FPSを割ったりする。シンプルに安定していないのは、GPU使用率とCPU使用率を見ても、間違いなく最適化不足。PCならマシンパワーで解決できる範疇ではあるが、それでも安定はしない。
 DLSSがないとより酷そうでもある。DLSS3に対応すると言っておいてしてないのは……擁護できんな。

 余談だが、30FPSでも十分勢は一度60FPSでゲームをやれば分かると思うが、大分違う。慣れるまで目が疲れる。
 そもそも固定30FPSと可変30FPSも話がまるで違うんだが、多分通じないので、お互い干渉しない方が良い。話にならない。俺は40FPSが「あまり」気にならなくなるボーダーだが、それでもFPSが安定するかしないかは重要なんだよな。固定30FPSならそこまで気にならないし、逆に可変60FPSでも安定しないなら気になる。要は、議論するなら言葉の定義を明確にして欲しいって話。

ストーリー:

 暫定なので5/10にしている。現時点での評価は2/10くらいか。
 そもそも暫定なのは、どうやら真エンディングがあるらしいから。クリア後引継ぎ二周目に入る前にひたすら警告文が出たのはそういうことだったのか、と納得したが、はっきり言ってバカバカしいからああいう警告文はやめた方が良い。エンディングを隠しておいて、十分調べてから二周目へ行ってくださいって……アホか。

 では、本題のメインストーリーについて、一言で表すと投げっ放しの打ち切りエンド。前作を踏襲している部分が散見されるが、前作でももっとあった。何もかもを丸投げした結果の輪廻だとしたら、はっきり言って消費者を舐めてる。そもそも謎を提示し、解決を促しながらも何一つ解決させてくれないのはどういうことだろうか。自我をもった主人公ではないにも関わらず良く分からない理由で、意志だ何だと言われるのは意味不明だ。
 前作は、主人公が暮らす平凡な村がドラゴンに襲われて妻子を殺されて心臓もドラゴンに奪われる。ここで、少なくとも復讐という動機が成り立つ。ただ今作は心臓をドラゴンに奪われたものの、何故覚者が王になるかを明示されないまま正体の掴めない「覚者王」になるため(実際は既に資格はあるので実質的には王)にお使いをさせられる。そもそも、王にお使いさせるか? 俺が王になったらベルント、お前は左遷だぞ?
 ここもいくつか不可解なことがあって、覚者は世界に一人しかいないという前提の下で覚者は王になると思いきやそうではないところ。そもそも、下々からずっと覚者様と言われて、覚者として認知されている点が不自然で、覚者=王であるにも関わらず、王の扱いは一切受けない。偽覚者のくだりもあるが、偽覚者は「ファズスに恋するおばさん」ディーサが用意した影武者しかない。そもそも、ディーサ周りの話も全て放置されて終わる。最後に分かったことは、ディーサおばさんがファズスに恋してることだけ。意味分からん。とにかくあらゆることが投げっ放しになっている。
 ファズスのことも何一つ分からない。目的すら不明。アンプロシウスですら知っていた賤竜すら知らない辺り、研究者かどうかすら怪しい。せめて、目的くらい明かしてくれ。何故竜を呼んだのか。そもそも倒そうとしていたかすら怪しい。無駄に自信だけはあったが、何に対する自信なのか全く読み取れない。
 獣人関連の話も何一つ解決してないし、そもそも獣人なんて要らん。普通に、開発者の謎の自己満のためだけに用意された哀れな獣でしかない。本当に、何一つ獣人が必要な要素はなかった。獣人の女王も何一つ本筋に絡んでこない。そもそも普通にサブクエストで暗殺されて殺される。クソクエスト「聖焔に忍び寄る影」で。このクエストは、詳しくは説明しないが、時間制限ありの説明不足の間違い探し。普通に意味が分からない。

 無駄に「王になる」という要素を入れて、それを中心に据えてしまったせいで、結局クリアしてもモヤモヤが残るだけになってしまった。おそらくやりようはあったのかも知れないが、開発時間がとれなかったのだろうと思われる。
「まだ完成には及ばないんですが……」
「決算に間に合わせろ、株主にアピールしろ」
という裏話があったに違いない。
 結果としてガワだけ大作の中身のないからっぽゲームが発売されたとすれば腑に落ちる。

ほぼすべてにおいて導線不足、クエストすら導線不足で分からないところがある、気持ち悪い光の巨人を倒す(?)クエストもそうだが、そこについても言及してたら一生書き終わらない。

 物語は本来動機ありきであるべきで、動機がぶれぶれな時点で物語としては三流以下、プレイヤーのうつしみとして主人公を設定したなら特に動機を明確にするべきだと俺は思う。動機が導線に繋がって物語が上手く進められると思うが、動機がないのにどうやって話が進むのか分からない。ストーリーに翻弄される主人公って何なんだよ……それが運命とでも言いたいのか?

 と言いたいことがありすぎて、もう書ききれないのでここらで辞める。結論としては、メインクエストは最悪。あとはサイドクエストでどれだけ補完されるか、で一応評価は決める。追記するかも知れない。

総評

 十年以上待って、待たされてこの出来かよ!

高松宮記念が待っているので、ここらで筆を置く。追記する可能性は高い。
見出しは、バタルの首都に突如として湧くキメラ。普通にバグだから直してほしい。NPCは死んだら復活しません。

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