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減価償却について
今回のブログでは、Coffee Inc 2ゲーム内での減価償却(減価償却累計も含む)がどのように計算されているかをご説明したいと思います。
まず、減価償却とは何でしょうか?
減価償却とは、有形あるいは物理的な資産のコストを、その資産の有効期間にわたって割り振る会計方法です。例えば、ゲームで店舗を開設する際、外装や内装、設備の初期建設コストが発生します。これらのコストは前払いされるものの、貸借対照表上では資産として記録され、キャッシュフロー計算書の投資活動で取り扱われます。これらの資産が時間と共に使用されることにより摩耗や破損が生じるため、初期コストを損益計算書および貸借対照表に時間をかけて配分することになります。これにより、ゲーム内での純利益と実際の現金残高に差異が生じることがありますが、これは会計処理と実際のキャッシュフローを区別する必要があることをまずは理解してください。
このゲームでは、ほぼすべての有形資産に対して5年の減価償却期間が設けられており、残存価値は購入価格の25%に設定されています。たとえば、エスプレッソマシンを10,000円で購入した場合、5年後には2,500円の価値となります。減価償却費は毎週計上され、5年間で7,500円 ÷ (52週 × 5年) = 28.85円の計算となります。
現実の世界は、資産によってはより長い減価償却期間が設定されているもの(例:重機械や建物など)や、より短い期間で減価償却されるもの(例:電子機器や携帯など)もありますが、ゲームでは計算を簡単にするために一律に5年間の期間を設定しています。
具体例で説明しましょう
架空の会社の帳簿を通じてどうなっているかを見ていきましょう。
1週目
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2週目
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3週目
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4週目
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こうして4週の終わりには、貸借対照表がバランスを保っており(資産 = 負債 + 資本)、これにより、ゲームの財務における減価償却の影響がどのように表されるかが理解できたと思います。
ソフトウェア開発コストについて
このゲームにおいて興味深い支出の1つが、モバイルアプリ開発コストが「資本支出(Capital Expenditure = CapEx)」として扱われる点です。これは、開発コストが直接の費用としてではなく資産と見なされ、5年間にわたって減価償却されることを意味します。IT開発者の給与はこのゲームでは給与「費用」として計上されていますが、現実世界のハイテク企業は実はそのようなコストも資本支出として分類していることが多々あります。
店舗を閉鎖する際の資産価値について
店舗を閉鎖する際には、テーブルや椅子、設備、内装装飾などの資産を処分する必要があります。このゲームでは、すべての資産は現在の市場価値にかかわらず、残存価値で売却されます。つまり、開店直後に店舗を閉鎖する場合は、初期投資額の25%で資産を売却し、投資の75%を「リストラコスト」として費用を計上します。5年以上経過した店舗を閉鎖する場合は、資産が完全に減価償却されているため、リストラコストは発生しません。