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1月21日 道

起きる。何してたっけ。今日どこ回ろうかと整理したり。無事日本に到着したようで、まずは東京駅へ向かう。もしかしたら、連絡つかないかもしれないという中で東京駅のどこで待ち合わせるのがいいか。コンコースっぽくなってる大丸の入り口を待ち合わせ場所にした。デカいスーツケースを持った人いないかとキョロキョロする。落ち合う。スーツケースどころか、ボディバッグ一つに薄着だった。俺より身軽。荷物はもう預けていたようだ。

寿司屋を目指す道すがら、酒屋に入って焼酎を買ってしまう。丸一日、四合瓶を背負うことになった。

一瞬、伊東屋に入るが、これはもっと時間がいると思い、後にする。

寿司屋に並ぶ。銀座の寿司屋、自分がグッとくるか、価格帯、日曜営業とか考えると結構候補が少ない。選んだ店は、5年ほど前に行って良かった店だった。自分の変わらなさが少し嬉しい。20人程並んでいたけど、スイスイっと進んでいく。もう1人も合流する。最近のあれやこれやを話す。変わっていない。でもたまに違う尺度が出てくる。ホントに日本は安い国なんだな。

こんなことを書いたけど、いきなり日本酒と寿司から。無茶な飲み方はさせないという気持ちはあった。
お任せの握り、どういう順番で食べるか、無限のストーリーがある。どういう順番で食べたかは覚えていない。その時の自分だけが知ってる。特選握りについてる茶碗蒸しが羨ましいなと思った。

伊東屋へ。この間、くどうれいんさんと東直子さんのトークイベントに行った時に、イベント中にスマホを出してメモするのは失礼だよなと思った。ということでメモ帳が欲しくなった。出来れば、中身が入れ替えられるヤツ。ということで、システム手帳みたいなやつを考えていたけど、革の表紙って要は財布とかみたいなもんだから、想定の10倍近い値段がして諦めた。それでも伊東屋の各フロアを巡るのは楽しい。

額縁のコーナーも少し見た。創作は無数の決断の上にあると思う。創作と妥協ってどんな関係だろう。

そこからは思いつくままに銀座をフラフラした。ENOTECA、リーデル(酒ばっかだ)。リーデルで品種ごとのワイングラス買いたいと思いつつ、家では飲まないから持ち腐れになってしまうし、そもそもお高いし。

エルメスのギャラリーに行った。めちゃくちゃビビったけど、売り場は通らずにエレベーターで直接行けて、エレベーターの案内係の人は味方だった。
不可逆性のことを思う。死滅してしまったサンゴ、割れてしまったガラス。パッと咲いてパッと散る、そしてその後の美しさに惹かれてしまうことの罪さも思う。
思想で世界に刺しに行く勇気のことも思う。

その後、ウソみたいな試飲がある銀座リカーマウンテンへ。ウィスキーは分からないので、気になる説明で、飲むことのなさそうな高級なやつを選ぶ。
ピートが香るが、カルバドス樽で熟成した味わいも。アルコール54.4度の圧倒的な余韻とともに楽しむ。
他に選んだのも50度超えで笑ってしまう。

10mL 500円

GINZA SIXのENOTECAへ。すごい価格帯のワインが飲める。リカーマウンテンしかり、銀座は高いのか安いのか分からない。お金をたくさん出す人がいるから、その分お得に出すこともできる。アルザスのグランクリュのリースリング、うっとりする香り、まろやかさだった。

行ってみたかった串・煮込み屋さんへ。ちょいと豚肉が巻かれたスナップエンドウの串が歯応え、塩味ちょうど良かった。キャベツの煮込みが絶妙な煮込まれ具合。食感は残りつつ、キャベツの甘みも出ている。
隣の席のお客さんが揉めていた。あの人は一体何者だったんだろう。銀座にはよく分からない関係性の人たちがいると思った。店の中に微妙な空気が流れた。

ラーメンを食べに行くことに。蛤を使ったラーメン。醤油ベースなので、蛤をしっかり感じながらも、蛤だけじゃない旨み。ブッツリと切れる歯ごたえの良い細麺が良く合う。

ひとりはここでお別れ。明日も早くから仕事とのこと。頑張ってくれ。

あと1杯くらいはいけるだろうと思い、何度か行ったバーへ。お通しで出てくるカツオと牛のコンソメや、どんどん出てくるおつまみが楽しく美味しい。薬草系のカクテルを飲む。バーテンダーになりたかったと思った。

少しこれからの話をした。今過渡期にいる。必要なことはなんで、大事なことはなんだ。ちょっと考えよう。

東京駅まで歩く。この道を歩くと東京にいるんだなと思う。でも、ここに繋がる道を歩いていたような気もする。道が曲がっていて、別れるように見えても、どこかで交わるし、どこかに辿り着く。そんなことを考えた。

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