9月8日 客体
家を出た時に、気にならないくらいのほんの少しの雨が降っていた。傘をささずに歩く。駅まで半分くらい歩いたところで、少し雨が強くなっていて、今家を出るとしたら傘さしてるくらいの雨になっていた。それでも折り畳み傘を使うことは後々を考えるとめんどくさく、歩くスピードを上げて、傘をささずに歩く。駅まで残り3分の1、雨はさらに強くなって、気づけば服は乾くのに少し時間がかかりそうなしっとり感(カントリーマアムくらいだろうか)。諦めて折り畳み傘をさす。こういうことがよくあるなと思う。でも、だからと言って落ち込んだりはしなくなってきた。
2ヶ月前くらいから、だらだらとLINEをしている友達がいる。同じ高校で、そんなに仲良かった訳ではないんだけど、なぜだか取り止めもないことをLINEしていた。バタっと返信が来なくなった。なんとなくで始まって、なんとなくで終わる。寂しいとかではないんだけど、コミュニケーションにおいて自分は"従"の側なんだなぁということを思った。
帰りにコメダコーヒーに寄った。バカデカ味噌カツサンドとサマージュースを頼む。アルコールで除菌したけど、手で直接持つことは憚られて、ペーパーナプキンで挟んで食べる。何も気にせずバカデカ味噌カツサンドを手で掴んで食べられる当たり前の世界はどこだ。同じ理由で、豆菓子はその場で食べずに持ち帰った。サマージュースはいつでも美味しいけど、果肉がストローに詰まってズボボッと音がするのはもうすぐ30歳の私には恥ずかしい。大きめな果肉が残っていたけど諦めてしまった。ラーメンスープに浮かぶネギを全てすくっていた、スイカは赤い所が全くなくなるまで食べていた子供の頃の俺に、さぞ冷めた目で見られるだろう。心は変わってないけど、感じる眼差しが変わってしまうんだよ。そう言って通じるんだろうか。