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vsヴィッセル神戸 プレビュー編

開幕戦は劇的な勝利となった神戸戦。あれだけ盛り上がった試合は中々なく、あの感動と興奮を求めて私は各地をさまよいセレッソを応援している。あれだけ感情が昂ぶった試合はそうそう味わえなかっただろう。ただ次は1/34のリーグ戦。奢らず、油断せず、これまで積み上げてきたものをしっかりと出す一戦となってほしい。それでは神戸視点でのプレビューをつらつらと・・・

【保持~ワールドクラスのイニエスタの質、高い位置を取れる酒井、前線を駆け回る快速FW】GKからのビルドアップだが、基本的な配置で綺麗なダイヤモンドが作れる設計となっている。

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次のステップだが、フェルマーレンに比べてダンクレーはそこまで足元の質が高くないことから、ポジションを上げない。その時は、左WB(酒井)に比べて右WB(藤谷)は少し下がった立ち位置となる。一方オマリはさらに運ぶことに躊躇することから、その時はダンクレーが上がって左WBよりも右WBが上がった構造を取る。ビルドアップの経路は問わないが(GK⇒CB⇒WB / GK⇒CB⇒DHF⇒WB、CBが自分で持ち運ぶなど)まずWBの位置までを運び出すことを目指しており、そこから同サイドのFWの足元へ斜めに入れることでスピードアップを意図した攻撃が始まる。特に、左サイドは日本トップクラスの酒井が高いポジションを取ると、これまた日本代表の古橋が裏を狙うという選択肢を持っている。(右サイドも狙わないわけではないが、個人の質という点では左サイドが協力。またWBが下がっているサイドでは裏に出してもフォローする選手との距離が遠くなるため、積極的に狙わない様子)さらに酒井のところが詰まっていてもフェルマーレンから一発で古橋という選択肢も持っていた(フェルマーレンは怪我の可能性もあり、出場微妙との報道も・・・)

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また、攻撃でイニエスタが出た際のスペースはフェルマーレンや大崎がボランチの位置に入って山口と2枚で埋めることができる。たまにイニエスタがウイングの位置に開いて相手を動かしてくるのも要注意。ついて行けば中央が開くし、ついて行かなければイニエスタの質の高いパスが通される。ただ、名古屋戦では名古屋が下がって中央にブロックを敷くと圧縮されている分裏に抜けられない、かといって大外にはWBしかいないのでサイドを分厚く攻められるわけでもない、とかなり停滞していた。最終ラインの駆け引きは小川と古橋は下がって相手を食いつかせてマークを引き摺り出したあと、イニエスタからの裏を狙う攻撃が印象的。3バックの仙台はこれで剥がせていたが、名古屋は下がっても食いつかないのでかなり苦しんでいた。そのため、下がって受ける回数が増えていた。ただ受ける位置は厄介だし、それがスムーズにできるのもビジャという世界最高峰のストライカーが相手DFを引っ張る位置でピン留めしてるからだった。

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仙台戦のCKはショートコーナーからファーサイドが多く、キックの質、中の高さと両面を備えていることから、一発があることは注意したいところだ

【神戸の非保持~がんがん食いつく大崎と守備は免除されるイニエスタ】まずは非保持のセットを見てみると、5バック、3中盤、2スーパースターという構図。これはイニエスタの保持の能力を最大限に活かしつつ、走れる小川、古橋を目一杯走らせるという個の特徴を最大限に出したものだと思う。実際に中央が3枚になれば山口の守る領域も狭くなり、インターセプトはよりしやすくなっているように感じる。

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そして5バックにおけるCBの特徴はがんがん食らいつくところだった。これは3枚のうち1枚が出ても、2CBとWBの4枚で守れるからであり、守備で山口1枚となるボランチのスペースを埋めるのは不可能だから。FWがボランチ近辺まで行っても付いて行って良いルールになっており、特に直近2試合で大きいCF(仙台の長沢、名古屋のジョー)と対峙した大崎は前に積極的に出ていた。ここは対人にめっぽう強い奥埜の見せ場だと思っているので、しっかり振り回してファールをもらってほしい。

【セレッソの非保持~かみ合わせの悪いフォーメーション、WBは一体誰が見る?】基本的にかみ合わせが悪い相手だろう。ただ、直近でも湘南、松本、札幌、浦和とかみ合わせの悪い相手に勝っていた。これはしっかりと保持できたことや相手のミスに助けられたこともあるので、必ず神戸も大丈夫とは言えない。勝てた4試合も次に戦えば負ける可能性すらあったきわどい試合だった。そんな中、名古屋戦を見る限りでは最近のセレッソが試みている前からのプレスよりも、夏前頃からの勝ちパターンである「後ろで構えて圧縮する」が良いだろう。理由は持たれた時に前に出ると裏のスペースがどうしても空き、そこをつくのが上手い3人が揃っているのが神戸だから。逆に圧縮してしまえば怖さが半減するとも言える。そしてそうなると相手のCBが前に出てくるが、フェルマーレンを除けば保持がうまいとはお世辞にも言えず、名古屋戦では相手を動かせないパス回しに終始していた。また、かみ合わせが悪いので、相手のWBは必ず浮く。ここにSBが出ると中央のスペースが開いてしまうので、ここはSHが1stディフェンダーになるよう心掛けたい。フェルマーレン対策として奥埜に期待しているが、怪我で出場停止なら、そこまでは振り回されないだろう。いずれにしてもキーマンは対WBを務めるSHがどれだけ辛抱強く対応できるかにかかっているだろう

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【セレッソの保持~結局のところ相手のCBを引っ張り出して中央を空けさせるが吉】今季は5枚の相手に対してことごとく奥埜が斜めに走って幅と深さを取ってCBを引っ張り出し、ハーフスペースに入り込んだSB、SHから中央、逆サイドへ短い距離のパス・センタリングでゴールを決めてきた。今節も相手のWBが高い位置を取ってくることから、基本はその方針で攻めるだろう。

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ただ、個人的にはソウザの仁義なきミドルシュートや柿谷の個人技も観たいものである・・・

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