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ヨシムネ物語 ~後編~

※緊急乞食案件が入ったため公開が遅れました。
楽しみにして下さっていた1-2名の方、大変申し訳ありません。


続きです。

前編、中編はこちらから

翌日学校へ。

A君はもちろん休み。重症とまではいかないが結構な怪我をしている。

そこへ共通の友人、B君がやってきた。

「昨日Aとパチスロ行ったんだろ?勝てた?」

実はB君もヨシムネと同じタイミングでモーニングが勝てるということを聞いていた。

しかし極度のビビりで卑怯者のB君。まずはヨシムネに行かせて様子を見ようとしていたのだ。

「B君。実は~ふじこふじこ~ということでA君はしばらく休むと思う。」

しかしヨシムネの心は踊っていた。

初めて入った薄暗いホール。独特な音楽。威圧感満載のパンチ群。

全てが高校生のヨシムネにとっては刺激的だった。

また行ってみたい…。勝ちたい…。その思いが昨日から止まらない。

何度も昨日の話をしている内についにB君のストックが放出された。

「俺も行ってみたいぜ!このあと行かねー?」

そう伝えてきたB君。断る理由は無い。まだ一限前だが行くか!?

しかし極度のビビりで卑怯者のB君。放課後にしようとのこと。

「今日は5限でサッカーあるからなあー!仕方ないぜ!」

こういうヤツ、周りに一人はいる説。立証。

しかし放課後だとモーニングは無い。少しだけでいいから普通に打ってみようという話に。もはや人生経験目的だ。

昨日行ったホールはダメだ。下っ端ンチに力王。バレたら死んでしまう。

そうなるとA君が行っていたホール。ここはパンチ率が高く非常に怖いので避けていたがこの2店舗しか頭になかった。よし。こっちのパンチホールの方がまだマシだ。

下っ端ンチに力王よりも高パンチ率ホールへGO!

そして放課後。ヨシムネは隠していたZXで。B君は自転車で。

いざパンチホールへ出陣!

「肩持ちさせてくれー!」

そんな声も聞こえてきたが服が伸びるからスルー。B君は100キロ近くある柔道部なのだ。

パンチホールへ到着。制服をバイクにIN。これで私服っぽくなったぞ。

ドッドッドッドッ!!!!!シャッセ!!!!!
254バンダイ オオアタリ イッテラッシャーイ!!!!!

爆音、光の演出、薄暗い照明、パンチマイクパフォーマンス。

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※画像はイメージのためノーパンチ

相変わらず刺激が強い。心臓が飛び出そうだ。まあ本当に飛び出たら今頃教科書に名前載ってるか!?

ここは昨日の駅前ホールと違い、路面店のやや大型店舗。大体3倍くらいか?台も客も非常に多い。

「ヨシムネーどうするよ…ガクブル」

借りてきた猫。いや新幹線の3人掛けのシート向かい合わせになり5人が他人といった感じか。

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B君は完全にビビっている。挙動不審すぎてパンチに怪しまれている…!

とりあえずこの辺が多数空いている。適当に座ろう。

座ったのは獣王。当時1,2を競う爆裂AT機だ。

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AT機なので当然資金もそれなりに必要だ。

軍資金は1人500円。2人で1,000円。25枚づつで遊ぼうとしていたのだ。

ジャラジャラ-!!!

当時は台と台の間にサンドがありそこに札を入れるとコインが出てきた。

それを手で掴んで下皿に入れるという流れ。

2台で共用だったので隣の人がいる場合は順番に1,000円札を投入していたあの時代。

そこへ2人で1枚を投入。25枚数えて分け合う。

「じゃあB君。簡単に教える。ここにコインを1枚入れる。リールを叩いて回す。ボタンを押して7を狙う。揃えば7,000円の勝ちだ!」

以上。初心者向けパチスロの打ち方講座でした。

最初は並びで打つことに。

1枚投入。レバーオン。ペチペチペチ。

1枚投入。レバーオン。ペチペチペチ。

1枚投入。レバーオン。ペチペチペチ。ホゥホゥ-!!!

揃った!鳥みたいなのが揃った!当たった!?

ただのリプレイでした。

1枚投入。レバーオン。トゥットゥゥー!!!!!

液晶に何か出てきた!当たった!?ペチペチペチ。ガラガラガラ!!!!

何か動いてる!これは当たりだろう!やったぜ!

その後2-3回7を狙うが揃わず…。残り15枚ほどに。

台移動だ。あっちが当たりそう。角の獣王へ着席。

3回転目、1枚投入。レバーオン。ペチペチ。初めて2個揃った!

思わずB君を呼びに!

「B君!リーチきたこれ!・・・え!?」

B君はあろうことか3枚掛けをしてしまい、何も揃わず僅か9ゲームで全て無くなったのだ。

「1分くらいで500円消えた。ほぼ1時間分の給料。オワタ…。」

当時B君は620円でスーパーのレジ打ちをしていた。相当堪えたようだ…。

もちろん3枚掛けは当たり前。1,2枚掛けで遊戯していたら怪しまれて即パンチ案件だ。

まあそんなことはどうでもいい。ヨシムネのテンパイ、見てくれよな。

テンパイ状態で第三リール空周り離席。ド素人満載の行為。

狙いを定めて第3リールの7を狙う。確認だが1枚掛けだ。

「チャララーチャーラララー!!!トゥルルトゥルルトゥルル!!!♪♪♪」

揃った…。設定1でBIGが1/439だ。1枚掛けなので確率は軽く1/1000以上。

※獣王を知らない方はこちらの動画が面白いです。4号機の方は見ない方がいいです。軽く2時間は消えます。

訳もわからずとりあえず回す。いっぱいコインが出てくる。台がピカピカ。音がジャカジャカ。Bがウラヤマしてる。

3-4分経過しただろうか。ついに終わったようだ。力王にボコボコにされたA君から聞いた事前情報だとこれで7,000円ほどになるようだ。もちろん即やめる。台に入っている50枚を出すのに相当苦労した。上にある箱に入れてさあ換金だ!

・・・と言ってもやり方がわからない。二人で観察をすることに。しかしパンチに警戒されてはいけないので座ったまま打つふりをして観察。

コインを入れるふり。レバーを叩く。ボタンを押す。当たった想定でたまにガッツポーズ。エアー遊戯。

今思えば完全に怪しい人だ。

そんなことを10分くらいしていて何となくわかってきた。パンチにドル箱を渡して紙のようなものを受け取りそれをカウンターに渡して箱みたいなのもを受け取り。やってみよう。

「・・・これお願いします。」

パンチが受け取り機械にコインを入れた。紙が出てきた。

「…ッシタ」

カウンターの女パンチに渡す。

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「アリガトウゴザイマシタ----!」

フリスクみたいなのが4個出てきた。これをどうするのだ???

女パンチは多少ハードルが下がるので聞いてみた。

「こ、これをどうすればいいのですか?」

女パンチの表情が変わった。オワタ…!?

「向こうへ行く方が多いですよ。」

??????????

今となっては理由はわかるが換金所の場所は教えれないのだ。

B君と恐る恐る言われた方へ行ってみると並びが出来ていた。そして金を手にしているオッサンが。なるほど。ここでフリスクが現金になるのだな。

順番が来てフリスクをトレーに入れる。サッ…サッ…

僅か数秒で現金になって出てきた。B君の10時間分の給料が一瞬で手に入った…!

当時のヨシムネにとっては大金。カツアゲチャンスが怖いので急いで離れよう。行くぞB君!

「肩持ちさせてくれー!」

そんな声も聞こえてきたが服が伸びるからスルー。B君は100キロ近くある柔道部なのだ。

そして地元の公園に到着。改めて数えると確かに7,000円強あった。今思えば親父打ちで3連続JAC INをして360枚前後出たのだろう。そして0Gやめ。

僅か30分ほどの滞在でこの勝ち金。心臓の高鳴りが止まらない。一方1分で1時間分の給料が消えたB君は二度と行かないと叫んでいた。リプレイも小役も揃わずただ台を回した人。アーメン。

その日は帰宅しても寝れなかった。また行ってみたい…。勝ちたい…。
思いが強くなる一方だ。

ほぼ寝れないまま翌日。やはり興奮が収まらない。

朝一で同じホールへ行くことに。A君は力王にボコボコにされ重症中。B君はお断り。C君を誘った。

C君はとにかくお金が無かった。そのため多少の不信感があったようだが乗ってきた。

もう流れもわかっているヨシムネ。怖いものは無い。昨日と同じくパンチホールへ!

この日も獣王で勝負。資金はC君と500円づつで1,000円。

「緊張しますねえ。ヨシムネさん。ほっほっほ。」

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嘘は書けないので身バレ覚悟で書くとC君は当時フリーザにハマっていて口癖を真似していた痛い奴。しかし成績は常に上位でスポーツも県大会上位。バカと天才は紙一重とはC君のために作られた言葉だと思っていた。

そしてC君の家で少しゲームをして開店1時間後に到着。もはやモーニングなど無くても勝てると思っていたヨシムネ。

「C君!このケモノオウが出るんだ!赤7が揃えば7,000円。簡単だろ?」

もちろんジュウオウ。半年くらい本気でケモノオウと間違えていた黒歴史。

「ほっほっほ。このワタクシが7を揃えてみせましょう。あの地球人のように!キェェェェェェェ------!!!!!」

C君はB君と同じく3枚掛けストレートで9G何も来ずで終了。。

500円で当たると聞いていたC君。捨て台詞を吐いてどこかへダッシュしていった。

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すでに1回変身していた。第二形態のC君。。。

そしてヨシムネはコインが勿体なくて中々打てずにいた。

どれだ…当たるのはどの台だ…。

周りを見ると昨日と同じパンチを数名確認。こっちをチラチラと見ている気がする。さてはまた勝たれるかもとビビっているのだな!

そんな昨日パンチも気にせずケモノオウに集中。よく見れば光がずれている台がいくつかあった(今思えば当然だが…。)。

その中に昨日打った台が!248番台!君に決めた!

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もちろん安定の1枚掛け。25回以内に7が揃えばいいだけの簡単なゲーム。

1,2,3,4,5...はい揃った。

「チャララーチャーラララー!!!トゥルルトゥルルトゥルル!!!♪♪♪」

再度確認だが1枚掛けだ。そしてモーニングではない。

2日連続で推定設定1の獣王で1枚掛けで数GでBIG。

完全に本当の話だ。天文学的な数字。溢れる脳汁。

その後、令和の現在でも続いている勝負の日常。ここでヨシムネの人生は決まったと言っても過言ではない。

「フンフンー♪」

慣れた様子で軽快にBIGを消化。もちろんオール親父打ち。リプレイ外し?何それ?状態である。その時、事件は起こった。

「ニイチャン! イクツヤ???」

昨日パンチが声を掛けてきた!爆音のため内容が聞き取れない…。

「な、何ですか?」

しらを切られたと勘違いの昨日パンチ。オコである。

「オマエ ミセイネン ダロウガ! オワッタラ スグ デテイケ!オラガッデム!」

爆音をかき消す怒声。昨日パンチが本領を発揮してきた。震えるヨシムネ。

BIG終了後すぐに帰宅の準備をする。

「・・・コインお願いします。」

昨日パンチが受け取り機械にコインを入れた。紙が出てきた。

「…ニドトクルナヨ???」

その後は同様に換金、フリスクが数秒で7,000円に。もうパンチホールにも来れないな…。そう思いながら帰宅。

途中でC君を思い出した。しかしC君は家柄が厳しく当時あまり普及していなかった携帯電話を持たせてもらっていない。家電話に掛けても誰も出ない…。

まあ明日学校で会えるからいいか。そう思い帰宅。今日は勝ったことの興奮より恐怖心が勝っている。そんなことを思いながら21時早めの就寝。

「タータラタターターター♪タータラタターターター♪」

23時頃だろうか。ふと目が覚めるとヨシムネのN502it(光るアンテナ+ナイトライダー加工)がBorn To Be Wildを奏でていた。相手はC君の家電話!

「おいヨシムネ!今日は死ぬほど負けたぞ…こっぱみじんにしてやる!」

C君は最終形態になっていた。

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聞くと2,000円引き出して獣王を打ったらしい。もちろん何もなく終了。しかし最後のゲームでルーレットになり当たったと勘違いをして再度ATMダッシュ。全額の5,000円引き出し。何も無しスルーのままオワタそうな…。

「勝てると言ったのは貴様だー!このC様に補償しろー!ほっほっほ。」






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あーーーーーめんどくせーーーー!!!!!

C君は完全にキャラが崩壊していた。初期と最終形態が混ざっている。

とりあえずヨシムネは今日も勝ったことを報告。補償はしないことも宣言。

ただファミレスで飯は奢ってやると。喜んでいた。

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おそらくこんな表情だったはず。

その後、中編で力王にボコボコにされたA君は回復。高校を中退して本格的にスロットに打ち込むことに。地元ではハイエナ専門の「すっぽんのA」として名を轟かせていた。海一番のハイエナだけで新車のマジェスタを購入して納車の翌日にパンチホールで10円パンチ一周をやられていた。アーメン。

時給620円でスーパーのレジ打ちをしていたB君は以後ホールに近づくこともなかった。「コツコツ。一歩づつ前進。」そう言っていたB君だが10年後某ネオヒルズの情報商材で思いっきりやられていた。典型的な養分だ。
「もう儲け話はコリゴリだ。地道に働く。就職先のスーパーでな。」
令和元年。そこには仮想通貨自動売買USBのローンだけが残されたB君の姿が…。

成績優秀、スポーツ万能のC君。元々ギャンブルには興味もなくとにかくお金が欲しかっただけの模様。その後は某有名大学へ進学し某有名企業へ就職。今ではエリート街道イン逃げ独走だ。超広い戸建ての玄関にはバカでかいフリーザのフィギュアが…本当に好きなようだ。


この3名と過ごした2日間で価値観が大きく変わった。

上記でも記載したがその後、令和の現在でも続いている勝負の日常。
ここでヨシムネの人生は決まったと言っても過言ではない。

2日連続で推定設定1の獣王で1枚掛けで数GでBIG。
こんなこと誰ができるのかと。

その後、数年に渡って本業となるのだがその話は後日。

ヨシムネ物語~成人編~ 
Coming Soon

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