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オーストラリア生活の中で感じた小さな町の魅力

私の故郷は富山県の田舎。東京で生活し始めてから、挑戦したいことを追求するのに整った環境がある都市部での生活に魅了された。

けど、今オーストラリアのクイーンズランドの信号が一つもないような小さな町でWorkawayをするにあたって田舎の良さを今一度実感したため言語化する。



都市部と田舎での思考の違い


まず、個人的に感じた都市部と田舎の大きな違いは、そこに住む人々の思考。

東京であってもブリズベンとかシドニーであってもそこで出会う人々は思考が似ている。

よく印象に残っているのは、「教員は給料低いし過労働で大変だよ」という言葉。

一方で、田舎では「将来先生を目指している」と言うととても歓迎される。つまり、子どもの成長に関わる「目には見えない価値」を信じている人の割合が多い。


その違いはどこから来るのだろうか自分なりに考えた結果・・・


大きい要因として、「田舎の生活の不便さ」が挙げられると考えた。


ケアンズの田舎での生活で不便に感じたこと


○インターネットが繋がらない
→SNSから離れて自然や人と向き合う時間が増える
子供と触れ合う時間が増える

○ゴキブリやハチなどとにかく虫がたくさんいる
→意外と驚かない。生態系を作る仲間であることを知る

○ゴミ収集の曜日が少ない
→分解性の高いもの(トイレットペーパーの芯や紙、野菜の皮や卵の殻など)コンポストに入れて自然の力で分解させる

このように、田舎の方ではその土地で工夫を凝らして生きている人々の生活が見える。

そのことから、田舎では座学で得た知識やパソコン技能よりも、これまで自分の体で肌で体験した経験が求められているように感じた。例えば、畑作業ではどの植物は食べられてどの植物が有害か、あるいはどのように除草するか、どのように天井の液漏れを治すか、日々の生活の中で欠かせない「衣・食・住」に関する知恵が必要である。

それらをこのWorkawayでの労働を通してホストの方々から日々学んだ。また、不便な生活の中だからこそ感じられた田舎の良さもある。

田舎の魅力

私が感じた田舎の良さは大きく分けて二つある。

一つ目は、不便な生活の中で助け合うコミュニティの結びつきの強さや人の優しさに触れられること。

二つ目は、毎日工夫を凝らして快適に生活できる喜びや感謝を感じられること。

私のお世話になっている街では、ガーデニングが得意な人がいれば、陶芸が得意な人、料理が得意な人、ペインティングが上手な人、家具全般の修理の知識がある人など、それぞれの得意分野を掛け合わせてお互いに助け合いながら生きている。

これは、一つを追求してトップを競う都市の風潮とは大きく異なる重要な部分であると思った。

人の弱みに漬け込んで這い上がる社会ではなく、人の弱さを補い合いながらより良い生活にしていこうとするのは非常に美しいことである。


この町の人々から学んだこと、おすそ分けしてもらった優しさを、一生忘れないでいたい。
そして、自分はやっぱり私は将来、先生になりたい。
人間の心の優しさを子どもたちに分け与えられる先生になりたい。
相手を思いやる優しい心を持った子どもと一緒に学びたい。


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