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前十字靭帯断裂 復帰への道のり
4/11に前十字靭帯再建手術をしてから、
今日でちょうど4ヶ月が経過しました。
手術、入院、リハビリと、
この4ヶ月間で様々なことを経験してきた中で、
これやってよかったな、逆にこれは失敗だったな、
といったようにたくさん発見がありました。
ということで、今回のnoteでは、
自分と同じ前十字靭帯損傷という怪我をしている人たち、長期離脱でリハビリに励んでいる人たち
に向けて、自分が伝えたいことを中心に内容をまとめてみました。
これから書くことは、
あくまでも自分自身の体験であり、
まだ復帰への道のり半ばである現段階で感じていることになります。
一つの体験談として参考程度に読んでもらえたら嬉しいです。
今回のnoteが少しでも、
同じリハビリ仲間たちの力になれますように!
術前
受傷してからオペまで、ある程度時間を空けた方がいい!
自分は、3/13に受傷をし、その約1ヶ月後の4/11に手術をしました。
怪我をしてから、なるべく早くオペをした方が、その分復帰の日も早くなる。
だから早くオペしたい!オペしないとスタートラインに立てない!と考える人がほとんどだと思います(自分もそうでした)。
でも、怪我後の腫れをある程度まで引かせ、
曲げ伸ばしの可動域も可能な限り怪我をする前の状態に近づけてからオペをした方が、
術後の回復(特に可動域)が良好な確率が高い気がします。
これは、自分自身もそうでしたし、
同じ手術をしてきた選手たちの話しも聞いてきた上で感じたことです。
気持ちが焦る自分を根気強く説得してくれたチームドクターとトレーナーには感謝しきれません。
手術前は、ボール蹴れないし走れないし、
どうせ筋肉落ちるのに筋トレするのかーー
って、一番フラストレーションが溜まる期間にはなりますが、
あの時耐えて良かったなと、今振り返って感じています。
トレーニング
膝ばかりに囚われず、身体全体の機能を向上させていくことがめっちゃ重要!
リハビリでは、怪我をした部位にばかりフォーカスしがちだと思います。
術後しばらくは、膝が曲がらなかったり、お皿の動きが悪かったり、とにかく膝に違和感を抱えたままの生活が続きます。
だから、膝が膝が…ってそこだけに固執してしまう気持ちは、本当によく分かります。
ただ、膝の状態は焦らなくても時間の経過とともに自然と良くなっていくし、
膝の状態が良くなって動けるようになってきた時のこと、
いずれ復帰した時のことを見越して
身体全体の機能を向上させていくこと
により大きな力を注ぐことが重要だと思います。
また、
身体全体の機能を高めていくことは、結果として膝にもいい影響を与えます。
自分の場合は、
体幹部の筋肉を重点的に鍛えたことで、
負荷が身体全体にバランスよく分散されるようになり、膝が痛くなる頻度が少なくなっていきました。
背中などの上肢に適度な刺激を加えたことで、
姿勢が良くなり、ランニングフォームも綺麗になったと感じています。
ドクターに禁止されている動作以外で、
リハビリの初期から可能な限りいろいろな部位をバランスよく鍛え、様々な動きをリハビリに組み込むことが何より重要なことだなと、ここまでのリハビリで発見しました。
自分は現在、
チームドクター、病院のリハビリの先生、チームのトレーナー、パーソナルで見てくれているトレーナーと、
信頼している方たちからそれぞれの視点で膝と身体の状態を見てもらい、その上でトレーニングの内容を相談しながら決めています。
様々な人から意見をもらいながら、自分に合うトレーニング方法を自分自身で見つけていくことが大事であり、
自分の身体を熟知することは、リハビリをうまく進めていく上でも、今後の選手生活においても必ず財産になると思います。
また、「怪我と手術で落ちた身体機能を元に戻す」
というよりも、
「身体機能そのものを生まれ変わせる」
というイメージでトレーニングを積み上げるようにしています。
基本姿勢、身体の使い方、走るフォームの改善など
リハビリの期間が長い今でない限り、
ここまでじっくりと時間をかけて向き合う機会はなかなかつくれません。
本当に最高のチャンスだと思っています。
そしてもう一つ大事なこと。
ケアも大事なトレーニングのうちです。
リハビリでは普段とは違う動きが多いから、
気づかないうちに色んな箇所にどんどん疲れが溜まっていきます。
蓄積する前に排除していかないと、後々のトラブルにつながります。
自分では問題ない、元気だって思っていても、
実は身体が異常サインを出している可能性もあるので、
できるだけトレーナーに身体の状態をチェックしてもらい、必要に応じて鍼などで治療してもらうことを心掛けています。
メンタル
前十字靭帯のリハビリ期間は、他の怪我と比べても、本当に本当に長いです。
リハビリの進むペースも遅く、やっていいことの制限も厳しいので、メニューもなかなか変わらない。
リハビリ自体もずっと順調に進むことは基本なく、
2歩進んだら1歩下がっての繰り返しです。
新チームが始動し、
力をつけていくチームメイトをただ羨ましく見つめることしかできない日々が続き、
朝起きたときに、
「あーまた1日が始まってしまう…」って、
なかなか布団から出られない日もありました。
「ここからまだ何ヶ月もあるんだから、
1日ぐらいやらなくたって何も変わらないよ。
気持ちが乗らない時はやっても無駄だから、
やることだけやってさっさと帰ればいいんだよ。」
と大先輩の川村優理さんが教えてくれました。
長期のリハビリを乗り越えるためには、
優理さんが教えてくれたこのマインドセットが
本当に重要だと思います。
自分は、もともと休むことがすごく苦手です。
でも、ここまで長期のリハビリでは、
上手に休みながら気分転換しながらやっていかないと、身体も心も崩壊してしまうので、
頑張る日・休む日と、リハビリにもメリハリをつけるように心がけています。
自分の場合は、気分転換がてらプールで有酸素をする日をつくっています。
1日でもトレ室から離れられるだけで気分は晴れやかになるし、浮力の影響で身体の力もいい具合に抜けてくれるので、
プール後の身体の反応もいいと体感しています。
長期のリハビリをしている人には全力でおすすめしたいです。
食事
アスリートとして強い身体を作るのは、
「トレーニング × 食事 × 休養」です。
リハビリ期間では通常時以上にこれらのコンディション管理を徹底する必要があると感じています。
中でも、「食事」が身体に与える影響の大きさを、
今回のリハビリ期間では身をもって体感しました。
退院した時、体重は激落していました。
そして、その激落ちした体重の内訳はほとんど筋肉でした。
術後初めてInBody を測った時は、
最悪の結果すぎて、
覚悟はしておきながらも大ショックでした。
現実を突き付けられたというか、、
手術の恐ろしさを知ったというか、、、
ここで自分は、大きなミスを犯してしまいました。
これ以上体脂肪率を増やさないように、
とにかく食事を減らしてみようって考えました。
今のうちに絞っておけば、後々楽じゃね?って。
最初の方は、身体が軽くなっていく感覚があったし、いい感じかもって思っていました。
しかし、リハビリの強度が上がるに連れて
筋肉痛も身体の疲労感もなかなか取れなくなり、
力も出なくなっていきました。
その状態で動き続けていたから、
膝も痛くなり始めました。
そして再度InBody を測ってみると、
体脂肪率は変化ないし、筋肉量も変化ないどころかむしろ減っていました。
エネルギー不足で筋肉が分解されていた可能性が高いことが原因でした。
あんなに筋トレ頑張っていたのに、
その筋肉が全部削られてしまっていました。
そこから少しずつまた食事量を増やし、
しばらくしてまたInBody を測ったら、
筋肉量は2キロ近く増えていて、
体脂肪率も2%減っていました。
本当に、人間の身体って正直ですよね…(笑)
間違いに早期に気づいて本当によかったです。
術後の身体は弱っていて、筋肉量がそもそも少ないのに、その上食事量を減らしすぎたら、
そりゃ元気なくなります。
本当にバカなことをしたなって思っています…(笑)
これでも、栄養バランスのことや、筋肉を落とさないようにたんぱく質を多めに摂ろうって意識していたつもりだったんですけどね。
環境がある方は、定期的に体組成を測り、
その変動を見ながら食事量を調整していくことをおすすめします。
長期離脱では、一喜一憂せずに長い目で物事を見ることが大事です。
特に前十字の場合は入院期間も長く、
全く動けない期間も長いので、
体組成の結果が悪いのは当たり前です。
だから焦らず、間違っても自分みたいな極端なことはしないように!!
最後に
前十字靭帯断裂という怪我をしてから現在まで、
実際に自分が経験してきた紆余曲折や
感じてきたことを
できるだけ正直に書いてきました。
自分自身もこの怪我をしてから、
どうやったらいい状態で復帰できるんだろうって
様々な情報を常に求めていました。
同じように怪我をしてリハビリを頑張っている人たちにとって、
自分の経験が少しでも参考になったら嬉しいです。
術後4ヶ月。
まだリハビリはしばらく続きますが、
自分らしく前向きに頑張っていきたいと思います!
長くなりましたが、
読んでくださりありがとうございました。