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【イベントレポート】キャリアスクールは遊園地

こちらのnoteは、女性のためのキャリアスクール「SHElikes(シーライクス)」を受講している人=シーメイトさんを主に対象としたnoteです。

昨日2月10日は、毎月恒例となったSHElikes名古屋拠点=SHE Nagoyaのナレッジシェアイベントの日でした。
嬉しいことに、今回登壇するのはさまざまなところでお世話になっているなのはなさん

イベント予約日はGoogleカレンダーに入れて、逃さずに予約したことを思い出します。
昨日は素敵な話をシェアいただいたので、そのことを書いていこうと思います。自主的に執筆したイベントレポートです。

ナレッジシェアイベント「遊ぶように学ぼう SHEでもっと遊ぼう」

なのはなさんってどんな人?

なのはなさんは2023年1月にSHElikesに入会。本職は特別支援学校の先生です。SHE入会当時はお仕事を休職されていましたが、2023年12月に復職されています。

本note執筆時には、SHE10期広報・PRコミュニティのCP(コミュニティプランナー/コミュニティの旗振り役)を務めていらっしゃいます。
ご本人いわく「名古屋拠点大好き」「趣味はZoom特技もZoom」。一見控えめに見えるけど、とてもアクティブな方です!

「問い方のマジック」と「一般化のワナ」

最初に紹介いただいた「問い方のマジック」と「一般化のワナ」。言葉だけ聞くと、なんだか難しそうですよね。
これらをまとめて言うならば「二元論の考え方をやめませんか?」という提案です。

問い方のマジックとは「二項対立的な問いの立て方」を指す。
例:「10000粒からなる砂のかたまりは、“砂山”か、否か?」
→「何粒から砂山かなんて、そんな厳密な定義、できるわけがない。10000粒の砂のかたまりは、アリにとっては砂山と言えるかもしれないし、箱庭職人にとっても、もしかしたらそうかもしれない。」

苫野 一徳「第6回「問い方のマジック」にひっかからない——哲学的思考、その前に②」
https://www.webchikuma.jp/articles/-/165

一般化のワナとは「自分の経験を過度に一般化してしまう」ことを指す。
例:「「貧しい奴らは努力が足りん!」「自己責任だ!」とか、その反対に、「金持ちはみんなけしからん!」とか、そんな話はあちこちで聞く。」
→「どれだけがんばっても、病気や親の介護といったさまざまな理由で、どうしても貧しさからはい上がれない場合もある。稼いだお金を、社会にどんどん還元しているお金持ちもいるだろう。
 にもかかわらず、僕たちはあまりにしばしば、自分の経験を過度に一般化してしまうのだ。」

苫野 一徳「第5回 「一般化のワナ」に注意しよう——哲学的思考、その前に①」
https://www.webchikuma.jp/articles/-/143

なのはなさんは「問い方のマジック」と「一般化のワナ」について「小学校の先生と中学校の先生、どちらが優れた先生か?」とイベント参加者に問いかけていました。
小学校の先生は全教科教えられるけど、中学校の先生が専門の科目だけ。といった具合に、対比できる項目はたくさんあります。
しかし、ここ最近の小学校には「英語の先生」など、専門科目のみを教える先生がいたり、対比の表で挙げられていた「先生の人当たりの良さ」は「人によるもの」であったりします。
二項対立だけでは、すべての違いはとらえることができないし、自分の経験だけで物を語ろうとすると、経験に当てはまらないことは見えにくく(考えにくく)なるのです。

人間はなぜ、ひとつの正解を求めようとするのか。それは「今あるこの世界に正解を求めようとしてしまうから」。人間の本能的な性質といえるかもしれません。
世の中に唯一絶対の正解というものはなく「あるのはそれぞれの納得解である」となのはなさんは語られていました。

SHElikesで例を出すと「コミュニティに参加するか、しないか」。積極的に参加する道も、まったく参加しない道も、運営としてはかかわれなくても、イベントで聞くだけ参加の形だってあっていい。
参加する・しないという二元論だけにとどまらず「それぞれの納得解」で導き出される第三、第四の道があってもいいのです。
自分のとっての「納得解」「最適解」を見つけることが、さまざまなことを楽しむコツなのです。

「あそび」と「ゆらぎ」の重要性

この話を始める前に、なのはなさんは「あそび」と「遊び」の違いについてお話しされました。

あそび」は 物事にゆとりのあること。
機械などで、急激な力の及ぶのを防ぐため、部品の結合にゆとりをもたらすこと。

遊び」は スポーツ・趣味など好きなことをして楽しい時間を過ごす。「価値を問われない時間」

当日のスライドより引用

車のブレーキを踏んでも、車はすぐに止まるわけではありません。少し動いて、少しずつ停止します。「あそび」は一見無駄な動きに見えるけれど、安全な操作にとっては必要な機能です。
これを人間に置き換えるとするならば、ずっと意味のある時間を過ごそうとしても、息苦しくなってしまうだけ。「あそび」がない時間は、ある意味とても危険な状態といえるでしょう。
だからこそ、なのはなさんは「ゆらぎ」の大切さを説いていました。すべてにおいて0-100ではなく、0から100の間を大切にすること。これも「二元論をやめる」ことに通じます。

ごっこ遊びは緩衝材

小さい頃、おままごとやヒーローごっこをして遊んだ記憶がある方も多いかもしれません。こういった「ごっこ遊び」は、遊びの種類の中でも高度な遊びなんだそうです。

ごっこ遊びの特徴
・真偽の区別:あり
・勝敗:なし
・現実と非現実を取っ払って不可能を可能にできる
・(遊びにおける)終着点がなく、想像力や共通理解が試される

当日のスライドより引用
()は筆者注

特に想像力や共通理解が試される点は、高度なものといえます。たとえば、ごっこ遊びの中で魔法が使えるとしても、実際に魔法が使えるわけではありません。だけど「魔法を使えるものとして」遊ぶのです。
かけっこや鬼ごっこなどと比べて、勝敗がないことも特徴です。勝敗は自分で決めるものではなく、他者あるいは一定の基準の中で決められるものです。

なのはなさんはSHElikesにおける学びを、この「ごっこ遊び」にたとえたのです。
広報・PRコミュニティのCPに就任されるまで、SHE内のさまざまなコミュニティで活動をサポートする「サポ隊」を務めていらっしゃいました。その活動において

  • 告知文作成はライターごっこ

  • スライドやワークシート作成はデザイナーごっこ

  • イベントの司会はファシリテーターごっこ

  • コミュニティの中心であるCPはプロジェクトマネジメントごっこ

というように、さまざまな経験を「ごっこ遊び」のように積み重ねていらっしゃいます。SHEの中の挑戦であれば、比較的低リスクでさまざまなことに挑戦できるのです。
そんなSHEでの学びを「遊園地」のように楽しむこと。コース受講やもくもく会の参加、コミュニティ参加、コーチング、休会も。
同じ入園料を払っているなら、好きなように遊ぶ。これはSHE Nagoya3周年記念イベントでなのはなさんがノミネートされたときにも、同じことをおっしゃっていました。
SHEを使い倒す」こと。それが「SHEで遊ぶように学ぶ」ことなのではないかと、筆者は感じました。

挑戦とゆらぎ

なのはなさんが例に出したのは、ご自身の経験でした。SHE8期コミュニティのサポ隊に応募するかどうか。
結果、サポ隊には応募しない道を選んだ代わりに、8期のコミュニティイベントは(ほぼ)すべて参加するという「第三の道」を選んだなのはなさん。

コミュニティイベントに参加して、その楽しさを知ったことが後々のサポ隊経験、ひいてはCPへの挑戦につながっていったのです。

0か100かという完璧主義でなくてもいい。ゆらぎながら、小さくチャレンジを続けながら、自分なりの「最適解」へたどり着けばいい。
なのはなさんの温かいメッセージが込められた、ナレシェアイベントでした。


後書き

ここ最近「何もできていないな」「やり遂げていないな」という思いが強く、落ち込むことが多くなっていました。
そんな中で0から100の間を大切にする「ゆらぎ」が、心に深く刺さりました。0→1じゃなくたっていい。0→0.2だっていい。少しずつゆらぎながら、あれこれ小さく挑戦すればいいんだって。
勇気をいただけたイベントでした。

こちらのイベントは、SHEstation上でアーカイブ配信されています。
(名古屋拠点のスタッフのみなさまの爆速アーカイブ配信に感謝!)
(アーカイブ公開期間は2024年3月11日までです)

併せて、なのはなさんが自主企画として実施したアフタートークイベントもアーカイブ配信予定です。
ご本人の柔らかく、温かさに満ちたナレッジシェア。ぜひご覧ください。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。
そしてなのちゃん、素敵なナレッジシェアをありがとうございました!


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