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5月記#2023
言語は偉大。
あらゆるものは言語化され,言語化出来ないという表現で言語化されるものまであるほどに偉大。
コミュニケーションを取る上でも重要な役割を担っている。手話やジェスチャーの裏付けとなるものもそう。赤いものを説明する時に「赤い」という言葉は不可欠。だけど,情熱の象徴である赤いものを見て冷静な気持ちになる人も居るかも知れない。ハッピーの象徴である黄色や桃色を見て暗い気持ちになる人だって居るはず。それはなぜ?という問いを言語で説明する事はかなり難しい。
昔,友人との会話で「映画や物語の感想を言い合うのが苦手」という話をした事がある。ひどく感動して心動かされた作品について,他者に独自の理論を展開されて自分の感じた素晴らしい感覚を塗り潰されるような経験があったからだ。だから映画は一人で観るし,感想は言わない(自分の言葉が他者に影響を及ぼすのは憚れる)。この作品のここが良くて,みたいな説明をするともうソレでしかなくなってしまうのが勿体無い。それに長い時間をかけて読み解くからこそ得る感動があって,それは私が一言でまとめてしまって良いものでは決してない気がする。
友人はそんな理屈っぽい私の話を真面目に聞いて「分かるよ。言葉にできないから作品にしてるんだもんね」と言ってくれた。
今でもしっかり覚えているこの会話は自分にとって重要だったのだと思う。言葉。考えすぎると余計出てこないもの。無口な人は心でお喋り。
ほぼ独り言な5月の月記として。
2023年5月30日火曜日