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世界で一番面白くない人

テレビを観ている。お笑い番組だ。
「この芸人、全然おもんないやん!」
「これのどこが面白いん?」
「おもしろさ全然わからんわ〜」

そんなことを言う人が一番面白くない。世界で一番おもんない。場が一気に白ける。芸人を面白くないと評価することで「自分はお笑い知ってますよ」感を出す。面白くないと言うことで気持ちよくなっている。本人は気持ちいいかもしれない。ただ、聞かされる方はまじで面白くない。あんたが一番つまんないよ。と言いたい。でもそんなことを言ったって空気がもっと悪くなるだけだとわかっているから、なにも言わない。そして彼はまた言う。「おもんな〜(笑)」

悪循環が生まれる。そういう雰囲気が苦手だ。胸がズキッとする。一応断っておくけども、ぼくはそんなお笑いに対して評価できるような人ではないし、面白くないな〜この芸人、と思うことはある。ただ、面白くないことを口に出して得意げになっている人が苦手だ。確かに面白くないかもしれない。でも、それはあなたの主観的な感想であって、なにもこっちにまでその「面白くない」を突きつけないでほしい。こっちも面白くないと思っているとは限らないだろう。あなたが「おもんな〜」って言った後に、その芸人をみてこっちが笑ったら、「え、こんなやつに笑ってんの」みたいな目で見てくるんでしょ。そんなん迂闊に笑えなくなるじゃん。あなたは誰も笑えない状況を作った。大罪だ。無言でチャンネルを変える。

確かに、「おもんなー」って言って、「やっぱり?この人私も面白さわかんないんだよねー」って返されたら、おっ、この人と価値観合うかも!とかなったりして嬉しくなる場合もあるかもしれない。でもむやみに「おもんなー」を連発するのは、本当に、良くない。それよりも、「この人面白いよねー」って言って、「私もこの人好きー」ってなる価値観のほうがいいじゃないか!もっとポジティブな言葉を増やしてこうよ!!って思う。それは、どの場面においてもそうである。有名人だからといって、直接届く訳じゃないから、悪口言ってもいい、みたいな考えは、意外と身近な人の気持ちを害するかもしれない。ポジティブな言葉が飛び交う世界になれば、もっとみんなが生きやすくなるだろうな、と思う。中学生のときにも、こんなこと作文で書いた気がする。

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