近況報告&自己紹介
最近色々なイベントを通してお知り合いの方が増えたので、近況報告兼ねて改めて自己紹介させていただきます。
普段はシンガポールのNanyang Technological University(NTU)でマテリアルズインフォマティクス(MI:材料科学×AI)の研究に携わっています。Hip Labの生成AIチームで無機材料の逆設計を行う生成モデルの開発を行っています。簡単に例えるなら作りたい料理に対してその具材やレシピを提案するAIのマテリアル版です。そもそも材料分野の課題として、研究者の経験や勘に依存した従来のヒューリスティックなアプローチでは革新的なマテリアルの発見から商用化に至るまで約20年近く掛かるという問題があり、そのプロセスをAIやロボティクスを駆使することで10倍近く加速させようとしているのがMIという技術です。Hip LabはNTUとA*STAR(シンガポール科学技術研究庁)の両方に拠点を持っており、来学期からはA*STARに拠点を移してフルタイムでリサーチアシスタントとして研究する予定です。
元々研究に携わる前から、研究に留まらず自分の手でしっかりと社会実装したいという思いがあり、共同研究先のMITのラボと共同でスタートアップを立ち上げた指導教官の姿を見て、その思いがより一層強くなりました。「研究と社会実装の流動化」というビジョンを掲げた今、そこへの関わり方は研究者や起業家というプレイヤーとしての視点とそのエコシステムを支えるVCとしての視点があると思っていて、その両方を身につけたいと考えています。そういったことから、今はBeyond Next Venturesというディープテック系VCでインターンをさせていただいています。BNVは研究の技術シーズレベルから大学と連携してカンパニークリエーションに取り組んでいる数少ないVCであり、ディープテック周りのエコシステム構築を学ぶのに最適な場だと思っています。領域としてはクライメートテックという脱炭素に取り組むテクノロジー全般を見ていて、「次のデカコーン10社はクライメートテックから出る」と言われているのがよく理解できるほど計り知れないポテンシャルを感じています。また、日々リサーチを進めていく中で、やはりモノづくり全てにおいて素材・材料といった根底からボトムアップで変革していかなければならないことを再認識し、最高のタイミングに最高の環境でマテリアルに関われていることに喜びを感じつつ、自分もテーマを見定めて数年内に勝負を仕掛けないといけないと思っています。
それとはまた別で、KSK Mafiaという本田圭佑さんが設立されたファンドで投資家も務めさせて頂いています。KSK Mafiaでは主に学生起業のスタートアップに対して投資や支援を行っています。始まってまだ三ヶ月ほどですが、同世代の色々な方々と交流させていただく中で、数年前とは違う勢いがあるような気がしています。その一方で、ポテンシャルはあるものの、現時点では出資できる段階にないところも数多くあり、そういった潜在層に対してKSK Mafiaが彼らの必要としているリソースやネットワークを提供することで全体の底上げ及び環境作りを担っていく必要があると考えています。また、KSK Mafiaで直接投資に至らないケースでも他VCさんに紹介させていただいたり、別の形でサポートさせて頂いたりすることもあるので、是非皆さんとも色々な形で連携させていただけたらと思っています。
三足の草鞋を履いて日々疾走する中で、それぞれの活動が有機的に繋がっていく楽しさを感じています。これからもひたすら手と足を動かし続けていきますので、何かご一緒できることがありましたら是非ご連絡ください。よろしくお願い致します!
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