【写真集】「はじめて写真集を買うならば、こんな写真集に出会いたい」 長島有里枝/SWISS
「はじめて写真集を買うならば、こんな写真集に出会いたい」
長島有里枝/SWISS
元々、植物が好きというのもあるけれど
今年購入した写真集のなかでも特に豊かな気持ちにしてくれたのは
長島有里枝さんのSWISSだと思う。
今回、赤々舎より第3版が発売されることになり福岡にあるブックストア&ギャラリー「リブリスコバコ」で購入する機会を頂いたのだ。
なんと装丁が22色もあるのだが、そのなかで今回購入したのは濡羽色のSWISS
購入した時はまだ在庫がある状況で、その時の気持ちに寄り添う色をと思い選んだのだけれど、後々、鳥に関係する色を選択していたのが不思議だ。
SWISSは著者が2007年にスイスでの滞在中に撮影された写真と、日記で構成されている。
眼前に広がる美しい庭の花々と祖母の撮影した花の写真との邂逅
(そのページの写真がフジバカマという距離や渡りを想像させてくれる花であることが個人的に大好き)
日記を通して伝わってくる異国の地で生活をする子ども、著者も含めた不安やとまどい。
また、とにかく装丁が美しい。写真と日記で使われる紙も違い、途中でクラフトペーパーや航空券の栞も綴じられており、これほど”物”としての写真集を持つ歓びを感じることができる写真集はそう多くないと思う。
はじめて写真集を買うならば、ぜひSWISSを手にとってもらいたいと思える一冊。
11/9(土)にはリブリスコバコで著者である長島有里枝さんをお招きして写真集「SWISS」の朗読会、終了後のサイン会が開催されるとのこと。
作家さん御本人が福岡へ来られる機会は滅多にないと思います、ぜひ足を運んでみてください。