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遠征が嫌いだった
最近、ある記事を見た。
「だってみんなフィー(部費)を払うんだろう? フィーを払っているのにゲームができないなんておかしいじゃないか。野球をするため、ゲームをするために払っているのに、おかしいだろ
https://t.co/L0VZxPgAi1
これは記事の一部を抜粋したものだ。
アメリカではみんな同じ部費、お金を払っていて平等に試合に出られていなかったら訴訟問題に発展することもあるらしい。
遠征費はみんな払う。みんな、同じ金額を払う。
僕はこれまでに何度も行った遠征を振り返ってみて、はっきりした事実が見つかった。それは、
誰かが多く試合に出て、誰かは少ない。だった。
そもそも遠征はチーム強化が目的。勝つことが目的ではない。いや、勝つことは大事なんだけども、 勝つ < チーム強化 に重きを置いていた。
だから、振り返れば試合数はみんな同じでなければならなかった。誰かの試合数、出場時間を減らしてまで勝たなければいけない試合は公式戦以外にない。
遠征先で干される選手もいた。
干された選手は自分の立場や状況を考えてチームにできることをしなければならない。もちろん怪我をしてしまった選手は水を汲んだりしなければならないんやけど、遠征先で干された選手、地獄。
サッカーの遠征で、サッカーをする以外にチームに貢献できる方法を探して、実行して、許されて、試合に出られる権利を得なければならなかった。無駄な労力。
ただ今思えば、そういうものだと思っていた。
中学、高校の時なんて、部費がどうこう、平等がどうこう思ってなかった。練習試合の試合数、出場時間ですら自分で掴むものだと思っていた。
部活動はあくまで勉強の次にあるもので、教育が全て。日常を疎かにしていたら試合に出られないのもわかる。でも、なにも遠征先で試合に出れない状況はよくない。
こういう感覚でサッカーをしていると、
強いとこで揉まていると勘違いする。
強豪校に行って、ずっと試合には出られなかったけど、得たものはある。それではもったいない。試合に出ないと意味ない。
試合に出られる逸材なのに、潰れていった選手は数知れず。あいつはあの高校、大学に行けば試合に出れたのに。。もザラにいる。
プロは、出れなかったら移籍できる。
でも、学生はそんな移籍とか簡単にできない。
だから、平等にチャンスは与えるべきだ。
掴むのは自分次第。
練習試合は絶対みんな平等に出るべき。
ボーリングに来てお金を払って投げられない
こんなことがあるはずない。
遠征先ではせめて、思いっきりサッカーしてサッカーで悩んでサッカーで充実したいもんや。
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楽しかった遠征もあった。
大学3年の夏、茨城に遠征に行った。
各大学のA2カテゴリーのチームが集まる大会で、流経、中央、法政、関学、桃山、東京国際など強豪が来ていた。
僕らは九州1部の強豪とは言えない大学で、でも、同い年が多くて、うまいやつも多くて、自分で言うのもあれやけど、メンツはめちゃくちゃ良かった。
ただ、人数が少なかった。約18人くらい。GKは3人いたのでFPは15人(笑)
1日2試合あったので、ほとんどの大学が2チーム体制で来ていた中、この少人数で迎える1日2試合はだいぶ頭おかしくなるような日程だった。
だから協力した。
みんなで走った。
誰も怪我できなかった。潜在意識にそれがあった。
一人でも怪我したらチームに迷惑がかかる。
そして、平等でなければならなかった。
平等に試合に出ないと誰かの負担が重くなる状況だった。
試合には勝ったり負けたりしたけど、
それ以上に得られたものが大きかった。
あいつがあんなに戦ってるなら俺も戦わんといけん! これが伝染していた。
記憶に残る遠征になった。
そして、遠征最終日。
流通経済大学新1年生との練習試合。
みんなで乗り切った自信があった。
体ズタボロできついけどなんとかなる!
そう挑んだ試合に、
13-0で負けた。
誰一人、下を向いていなかった。