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僕の親父のボケ

今回は僕の親父の話でもしたいと思います。

親父に初めて会う友達はたいてい、「太田の親父さんってコッチの人?」ってビビり散らかしてます。理由としては、口元にかけて切り傷があるからやと思います。なんでも、入社したての工場で鉄板が落ってきたそうです。いわゆるスカーフェイスってやつです。次の日には普通に出勤してたらしいです...。

そんな親父の性格を一言で言うと、テキトーな人なんですよ。

親父 「お前進路どうすんの?」

僕 「吉本のNSC入学したい。」

親父 「ふーん。ええんちゃう?」

この人マジか。いや、めっちゃ嬉しいんですよ?なんも反対されやんの。でも僕は田舎の長男なんですよ?
他には、初めて車買ってもらった時の事です。

僕 「ホンマにありがとう。いつになるかわからんけどお金返すから。」

親父 「返さんでええんちゃう?」

いや、他人事すぎるやろ。あんたの金やで。
てな感じで、テキトーな親父なんですけど僕が子供の時はめっちゃ怖い親父でした。特に、「愛想」と「爪の長さ」にはめちゃくちゃ厳しかったです。

「もっと愛想ようせぇ」
「爪長っっっ!!!」

ずっと言われてました。当時から人見知りの僕には「愛想」がなんなのか理解できやんだんで無理ゲーでしたよ。

前置きだいぶ長くなりました。そんな親父が今までで特大のボケを投下したわけで。

今年で父方の祖父が死んで1年経ちます。割と家族とは電話するのでその時の話です。

オカン「あんたもうちょっとでお爺さんの一周忌やで。」

僕「あー、もう1年経つんか。」

親父「えぇ!? 爺さん死んだん!?」

あんたしっかり喪主してたやんけ!!!!
なかなか聞いたことないブラックジョークですよ。そんだけ爺さんのこと好きやったんかな。

そういえば火葬の時もボケてましたわ。火葬っていざ火葬しますの時は、火葬場の職員さんと喪主の2人で火葬するんですよ。親族の僕らは待機です。ほんで、職員さんの指示で喪主が火葬のボタン押すわけです。
いやー、自分の父親を火葬する時の心境ってエグいんやろなぁって思ってたら帰ってきました。親父の第一声は、

「ボタン難しいなぁ」

知らんねん。ほんで第一声は絶対それちゃうやろ。オカンも負けじと「お父さん、こんなとこでボケやんといてよ!」。なんちゅう会話してんねん。でも、悲しんでる親父見たくないからこれで良かったんやと思います。ちなみにその夜は親父寝てる時しっかりうなされてました。

めっちゃテキトーやけど俺を大学まで行かせてくれて、お笑いの道まで送らせてくれてる親父。

愛してます。長生きしてくれ。ほんでスネかじらせてくれ。

I love you dad.

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