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「のんべんだらりんとしてられないもの」【1月4日】早朝、突撃インタビュー
これは、とある人物の日常の始まりに立ち会うコーナーです。偶然出会った人物の一日が、はたまた人生が、垣間見えるかもしれません。
眠たい目をこすりながら、早朝に散歩をする〈ばあちゃん・じいちゃん〉に話を聞いてきました。
外に出ると耳が痛い。それくらいに冷え込んだ朝でした。空が赤く染まりだした時間帯に、散歩中の人を探しました。日曜日なのにスーツ姿で出勤する男性、朝帰りのスナックのママとすれ違い、その先に〈ばあちゃん〉を発見。後を追って、声を掛けました。
70代の女性。紫色のジャンパーを着て、小さいトートバッグを持って歩いています。
――おはようございます。散歩中ですか?
「ええ」(少し怪しまれながらも取材交渉に成功)
――いつも散歩しているんですか?
「はい、天気が悪くなければ毎日。歩き始めてから、8年くらいになるかな」
――きっかけはあったんですか?
「19年間、主人の両親の介護をしていてね。私は寝たきりにならないようにと思って。元々登山が趣味だから歩くことは苦じゃないの」
――それにしても朝早いですね。
「毎朝5時には起きて、食事の支度と洗濯を済ませてから、家を出るの。家に居ると座ってばかりでしょ。のんべんだらりんとしてられないもの」
――運動って大事ですよね
「本当にそう。実は中学生のときに、右足を10数針縫っていてね。使わないと動かなくなるリスクがあるの」
――なんと、そんな理由が・・・。明日も歩くんですか?
「意地じゃないけど、今日も歩かなきゃって感じ」
ほんの1時間ほどのインタビューでしたが、別れ際にチャーミングな笑顔をもらい、一期一会にするには少し名残惜しい気持ちになりました。
次回もお楽しみに。(2025/01/04)
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