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hayam1_
原液まみれの自分語り
23年間を生きてきて、何とか普通の人に見られるように、擬態してきた人生だったと思う。
小さい頃から、上手く靴紐が結べなかったり、歩幅が一人だけ違ったり、周りの空気が読めなかったり、周囲との違和感を感じながら、生きてきた。
ただ、普通に見られることが必死で、不器用なところを隠すのに精一杯だった。それでも、周囲からは天然と言われたり、変わっていると言われることが多かった。
生まれた時から、父はサッカーの部活動で忙しくて、統合失調症を抱えた母と二人で過ごすことが多かった。ゲームや漫画は禁止の家庭で、一人で考え事をするのが、唯一の趣味だった。深く考えることが好きなのは、その頃の影響だと思う。
金銭的には、何不自由なく生活することができた。大学にも行って、今は休職中だが、憧れた教師にもなれて、一人暮らしができて、夢が叶った 周りから見たら恵まれている環境だ。
人をいじめたこともあるし、いじめられたこともあるし、見て見ぬ振りをしたこともあった。サッカーでは、全力を出し切るふりをして、手を抜いたこともあった。教師になって、母と同じ心の病気になって、今は人生の岐路に立っている。
音楽やエッセイだけが、自分の本音や葛藤を出すことができる機会で、生きる目的になっている。いつか擬態しないで良い、ありのままを受け入れてくれる存在を求めていた。
自分の好きなものたちは、そのままでいいから、傷を晒して良いと言ってくれた。
脳みその中身をそのまま切り取った汚いところや見せたくないところも、原液まみれをぶちまけるような自分語りを今している。
良いところも、悪いところも、綺麗な部分も汚い部分も、濃すぎるかもしれないけれど、希釈せずそのまま受け止めてよ。
あの日の少年みたいに、誰かの心に刺さりますように。